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NVIDIA GeForce MX150、4スピーカー搭載でHDRビデオ再生も可能

HUAWEI MateBook X Proは動画もド迫力で楽しめる軽量モバイルノート

2018年11月15日 11時00分更新

コンテンツ鑑賞を堪能できるディスプレー画質と迫力の4スピーカーサウンド

 「Pro」を謳うだけにディスプレー画質には注力されている。Core i7、Core i5モデルともに、13.9インチの3K(3000×2000ドット、260ppi)LTPS(Low Temperature Polycrystalline Silicon、低温ポリシリコン)液晶ディスプレーが採用されており、Webカメラをキーボード側に追い出したおかげで約91%の画面占有率を実現した。450ニットの最大輝度、1500:1のコントラスト比、sRGB100%の色域、視野角178度と画質も高いレベルだ。

 また、HUAWEI MateBook X ProはHDRビデオ再生に対応しており、「ホーム→アプリ→ビデオの再生」で「HDRビデオのストリーミング」を有効にしていれば、「Netflix」などの対応アプリやYouTubeなどでHDRコンテンツを再生できる。3K解像度と広いダイナミックレンジならではの映像美は、ぜひ展示機などで実際に体験してみてほしい。明かな画質の違いに驚嘆するはずだ。

 映像面だけでなくサウンドにも力が入っており、キーボード左右と、底面両側面に合計4個のスピーカーを内蔵した「Dolby Atmos サウンド・システム」を採用。スペックは具体的に公表されていないが、磁力を視覚化する「マグネットビューワー」でチェックしたところ、ノートPC用としては大型のスピーカーユニットが使われていることを確認できた。映画からミュージックビデオまで幅広いコンテンツを迫力のサウンドで楽しめそうだ。

Webカメラをキーボード部に移動したことにより、画面占有率約91%を実現している。ベゼルの存在感が薄いので映像により集中できる

デフォルトで「HDRビデオのストリーミング」は有効になっている

Netflixの「プレミアム ULTRA HD」を契約していれば、対応コンテンツはHDRで再生される。コンテンツがHDRに対応しているかどうかはタイトル下のアイコンで確認可能だ

Core i7、Core i5モデルともに10点マルチタッチ操作に対応。防指紋加工が施されており、指紋は比較的目立たない

「マグネットビューワー」でのチェック。一般的なノートPCのものよりも大型のスピーカーが搭載されており、再生されるサウンドに余裕が感じられる。また上面にスピーカー開口部があるおかげで、抜けがよく、広がりのあるサウンド特性を実現している

外部GPU搭載によりプロも納得のパフォーマンス

 最後にベンチマークスコアを見てみよう。今回は総合ベンチマーク「PCMark 10 v1.1.1739」、3Dグラフィックスベンチマーク「3DMark v2.5.5029」、CPU/OpenGLベンチマーク「CINEBENCH R15.0」、ゲーミングPC向けベンチマーク「モンスターハンターフロンティアベンチマーク【大討伐】」、「FINAL FANTASY XV BENCHMARK」、ストレージベンチマーク「CrystalDiskMark 6.0.1」、バッテリーベンチマーク「BBench」を実施した。

HUAWEI MateBook X Proベンチマーク結果
PCMark 10 v1.1.1739
PCMark 10 Score 3625
Essentials 7327
App Start-up Score 9968
Video Conferencing Score 5684
Web Browsing Score 6945
Productivity 6524
Spreadsheets Score 8041
Writing Score 5294
Digital Content Creation 2705
Photo Editing Score 3033
Rendering and Visualization Score 2314
Video Editting Score 2823
3DMark v2.5.5029
Time Spy 923
Fire Strike 2595
CINEBENCH R15.0
OpenGL 92.71 fps
CPU 575 cb
CPU(Single Core) 172 cb
モンスターハンターフロンティアベンチマーク【大討伐】
1,280×720ドット 11354
FINAL FANTASY XV BENCHMARK
1,280×720ドット、標準品質、フルスクリーン 2197(重い)
3,840×2,160ドット、標準品質、フルスクリーン 354(動作困難)
CrystalDiskMark 6.0.1
Q32T1 シーケンシャルリード 3061.693 MB/s
Q32T1 シーケンシャルライト 2036.623 MB/s
4K Q8T8 ランダムリード 570.186 MB/s
4K Q8T8 ランダムライト 923.051 MB/s
4K Q32T1 ランダムリード 342.033 MB/s
4K Q32T1 ランダムライト 277.508 MB/s
4K Q1T1 ランダムリード 53.496 MB/s
4K Q1T1 ランダムライト 117.656 MB/s
BBench(ディスプレーの明るさ:40%、電源モード:もっとも高いパフォーマンス)
バッテリー残量100%から5%まで動作させた所要時間 9時間8分19秒
バッテリー残量5%から50%まで動作させた充電時間 37分19秒
バッテリー残量5%から80%まで動作させた充電時間 1時間5分54秒
バッテリー残量5%から100%まで動作させた充電時間 3時間9分37秒

 ベンチマークを総括すると、CPU、グラフィックス、ストレージ性能、バッテリー駆動時間が高いレベルでバランスが取れているというのが率直な感想だ。外部グラフィックスに「NVIDIA GeForce MX150」を搭載しているおかげでCINEBENCH R15.0のOpenGLは90 fpsを超えている。シーケンシャルリードで3000 MB/sを超えているストレージ性能も現時点のモバイルノートPCで上位クラスに入る。

 特に高く評価したいのがバッテリー駆動時間。今回、ディスプレーの明るさ40%でバッテリー残量5%までの所要時間が9時間を超えているが、本製品のディスプレーの最大輝度は450ニットなので、実際にはもっと暗くしても実用的に利用可能。周囲の環境光に合わせてこまめに明るさを調整すれば、余裕で10時間超えを達成できそうだ。

PCカテゴリーでファーウェイの存在感を増す起爆剤になるか?

 スマホシェア世界2位のファーウェイの技術が注ぎ込まれたHUAWEI MateBook X Proは、ノートPCカテゴリーでも存在感を増していくことを予感させる仕上がりだ。今回は概要をレビューしたが、今後複数回に渡ってクリエイティブ系、ゲーム系、モバイル系とさまざまなテーマでより詳細に本製品の魅力に迫っていく。楽しみにお待ちいただきたい。

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