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Core i9&RTX 2080で最新ゲームも快適な「G-GEAR neo GX9J-C181/ZT」レビュー

2018年12月08日 11時00分更新

定番ベンチで基本性能をチェック
第9世代Coreの8コア16スレッドはやっぱり強い!

 「G-GEAR neo GX9J-C181/ZT」は最新のCore i9-9900Kを搭載しているということで、最も気になるのがCPU性能。「CINEBENCH R15」を使い、従来モデルからどのくらい性能が向上しているのか、手元の過去データと比べてチェックしてみよう。なお、OSのバージョンやPCの細かなスペックなどに差はあるため厳密な比較にはならないが、大まかな傾向を比べるには問題ない。

 「CINEBENCH R15」は、CGレンダリング性能からCPU性能を調べてくれるベンチマークソフト。コア数が素直にスコアへと反映されるため多コアCPUが有利になるが、最大性能を調べるのに向いている。

Core i9-9900KのCPUのスコアは2052cb。シングルコアでも221cbと高いスコアをマークした。

 比較対象として、第8世代のハイエンドモデルとなるCore i7-8700Kだけでなく、第7世代のCore i7-7700K、そしてCore XシリーズからCore i9-9700Xのスコアも加えてみた。この結果からわかることは、コア数が増加しているというのもあるのだが、第8世代と比べて約1.5倍、第7世代とは2倍以上もスコアが上昇しているという、かなりの性能向上となっていることだ。また、エンスージアスト向けとなるCore i9-7900Xに迫るほどの性能を発揮している点も見逃せないところだろう。

 もうひとつ気になったのが、シングルコア性能の上昇だ。演算効率の改良、動作クロックの上昇などにより、世代を重ねるごとに改良されていっている様子がわかる。多コアを活かせないソフトであっても、性能上昇の恩恵が受けやすくなっているわけだ。

レンダリング性能を調べる別のベンチマークソフト「V-Ray Benchmark」でも好タイム

 こちらもCGレンダリングでCPU性能を調べるベンチマークソフトなのだが、「V-Ray Benchmark」でもCPU性能を比較してみよう。残念ながら手元に第7世代となるCore i7-7700KのデータがなかったためCore i7-8700K、Core i9-7900Xとの比較とした。

レンダリングにかかる時間での比較となるため、秒数が少ないほど高性能となる。

 結果は見ての通りで、Core i7-8700Kには大きくリードするものの、さすがにCore i9-7900Xには水をあけられる結果となった。CINEBENCH R15の結果から推測すると、もう少し上の性能があると考えられるが、それでも十分速い。

 少し視点を変えて、コア当たりの性能効率を考えてみよう。かかった秒数にコア数を掛け算したものをCPUの総仕事量とすると、この数値が低ければ低いほど、コア当たりの性能効率が高いものとなる。

 Core i9-9900Kの値を100として比較してみると、Core i7-8700Kは約100.4、Core i9-7900Xは約102.9という値になり、わずかではあるがCore i9-9900Kの効率が最も高いという結果になった。一般的にはコア数が増えると効率は落ちる傾向にあるのだが、Core i7-8700Kとの比較で効率が落ちていないどころか、わずかながら改善されているというのは驚きだ。動作クロックの向上なども含め、コア当たりの性能が高くなっていることの証左だろう。

3D性能ではCore i7-8700K+GeForce GTX 1080 Tiをリード!!

 続いてゲームで重要な3D性能を見ていこう。軽量ゲームベンチの代表ともいえる「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」(FF14ベンチ)、より重たいベンチマークとなる「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」(FF15ベンチ)の2つで、Core i7-8700KとGeForce GTX 1080 Tiを搭載したハイエンドゲーミングPCを対抗機として比較してみよう。

 なお設定は、FF14ベンチは「1920×1080 最高品質 フルスクリーン」、FF15ベンチは「高品質 1920×1080 フルスクリーン」としている。

スコアは19983で評価は「非常に快適」。7000以上で「非常に快適」となるため、当然ながら性能的には余裕だ。対抗機のスコアは19196で、僅差ながらも上回った。

スコアは11294で評価は「とても快適」。12000以上の「非常に快適」まであと一歩となった。対抗機のスコアは10905で、こちらもわずかながらリードした。

 対抗機との単純なスコア比較は、わずかながらリードしているとはいえほぼ互角に近い。この理由は明確で、そもそもGeForce GTX 1080 Tiの性能が高いからだ。単純にCUDAコア数だけで比較してみると、GeForce RTX 2080が2944なのに対し、GeForce GTX 1080 Tiは3584と1.2倍以上も多い。CUDAコア数にブーストクロックを掛け算して単純比較してみても、まだGeForce GTX 1080 Tiのほうが5%以上高くなる計算だ。

 やや劣る3D性能をCPUの性能で補い、トータルのスコアとして若干のリードとなっている、と見るのが自然だろう。

 もうひとつ性能比較として、「シャドウ オブ ザ トゥームレイダー」のベンチモードを使った結果も見てみよう。

1920×1080、グラフィック「最高」に設定したときの平均フレームレートで122fps。対抗機では118fpsで、FFベンチと同じく僅差だ。

 シャドウ オブ ザ トゥームレイダーのベンチモードはやや軽めとなるため性能差はほとんどないが、「G-GEAR neo GX9J-C181/ZT」の平均フレームレートが122fpsだったのに対し、対抗機は118fps。より細かいCPU、GPU別の結果をチェックしても、GPU性能はほぼ互角で、CPU性能が高いぶんトータルでもリードしているという傾向は変わらなかった。

 GeForce RTX 2080は最新世代とはいえ、同2080 Tiに続く上から2番目のモデル。前世代とはいえハイエンドのGeForce GTX 1080 Tiと比べるのは格が違うためどうかと思っていたのだが、想像以上に互角の性能を叩き出しており、素直に驚いた。ゲーミングPCとしての性能は、かなり満足いくものといえるだろう。

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