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Core i9&RTX 2080で最新ゲームも快適な「G-GEAR neo GX9J-C181/ZT」レビュー

2018年12月08日 11時00分更新

新ケース採用の最新モデルは第9世代+RTXのハイエンドゲーミングPC

「G-GEAR neo GX9J-C181/ZT」。

 TSUKUMOからリリースされた最新ゲーミングPC「G-GEAR neo GX9J-C181/ZT」の最大の特徴は、旬の最新パーツを惜しげもなく採用しているところにある。より具体的にいえば、CPUはこの11月に登場したばかりの第9世代Coreプロセッサー最上位モデル「Core i9-9900K」、そしてグラフィックスは9月登場のNVIDIA新GPU「GeForce RTX 2080」と、注目の2大パーツが組み込まれていることだ。

第9世代Coreのフラッグシップとなる「Core i9-9900K」(左)と前世代の「Core i7-8700K」の比較(右)。Core i9-9900Kは、メインストリーム向けとして初の8コア16スレッドCPUだ。

NVIDIAの最新GPU、「GeForce RTX 2080」を採用したZOTAC製グラボ。高い性能だけでなく、期待の新機能も搭載している。

 Core i9-9900Kは、インテル製メインストリーム製品として初めて8コア/16スレッドを実現したフラッグシップモデル。下位モデルのCore i7-9700Kも同じ8コアCPUだが、ハイパースレッディングに対応していないため、最大8スレッドまでの対応だ。ゲームなど、CPU性能があまり影響しないものでは大差ないが、CPU性能が重要となる分野、例えば科学計算やCGレンダリングでは大きな性能差となる。また、複数のソフトを同時に使うメガタスクでも有利となるため、同じゲームでも、ゲームで遊びながら配信しつつさらに録画もする、といった使い方をすれば、Core i9-9900Kが圧倒的に有利となるだろう。

Core i9-9900KをCPU-Zで見たところ。右下のCoresが8、Threadsが16となっている点に注目。

 グラフィックスのGeForce RTX 2080は、NVIDIAの最新GPUとなるRTX 2000シリーズの上位から2番目となるGPU。搭載されていたグラボは「ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 AMP」で、CUDAコアが2944、8GB GDDR6、ブーストクロックが1830MHzというOCモデルだ。単純にCUDAコアが多いだけに3D性能が高いというのもあるが、最大の目玉は新たに搭載された「Tensorコア」と「RTコア」にある。

GeForce RTX 2080を搭載。ブースト時の動作クロックが1830MHzとなっており、リファレンスの1710MHzより高めに設定されているようだ。

 「Tensorコア」はディープラーニングで活用できるもので、とくにAI機能が得意とする画像や音声認識といった分野で活躍が期待できる。例えば、フルHDを4Kに引き延ばすといった超解像度化、欠損画像の補完、不要物の除去といった用途があげられるだろう。

 ゲームでは、ジャギーを緩和するアンチエイリアス機能の「DLSS」(Deep Learning Super Sampling)が使えるようになるというのが大きい。ゲーム側の対応も必要となるため現在はまだ利用できないが、もし利用できるようになれば、今までよりも軽い負荷でより高画質な表示が可能となるため、フレームレートの向上が期待できるわけだ。

 もうひとつの「RTコア」は、リアルタイムレイトレーシングを実現するためのものだ。映り込み、光や影の表現といったものがよりリアルに近づくため、何処か違和感のあったゲーム画面に、映画と見間違えるほどの現実感を持たせることが可能になる。こちらもゲーム側の対応が必要となるため、今すぐにそうなるというわけではないのだが、今後が期待できる機能というのは間違いない。

 RTX 2000シリーズは現状の3D性能の高さだけでなく、こういった将来性のある機能が先取りされているのがメリットだ。フラッグシップのゲーミングPCに搭載するには、ピッタリなグラボだといえるだろう。

16GBメモリーや500GB SSDを標準装備で実用性◎
CPUやグラフィック以外も満足できる構成

 もちろん注目されるCPUとグラフィックだけを豪華にしてあるわけではない。メモリーはしっかりと16GB搭載し、システムドライブは500GBのSSD、さらにデータ用に2TBのHDDを搭載するなど、実用性を重視した構成となっている。

G-GEAR neo GX9J-C181/ZTの主なスペック
CPUCore i9-9900K(8コア/16スレッド、3.6GHz~5.0GHz)
OSWindows 10 Home
メモリー16GB(DDR4-2666)
グラフィックスGeForce RTX 2080
ストレージ500GB SSD(SATA)+2TB HDD
光学ドライブDVDスーパーマルチドライブ(DVD±R 2層書込み対応)
販売価格30万7584円

 さらに、ツクモとCooler Master社との共同企画となる新型ケースを採用。中身のパーツだけでなくケースも刷新することで、使いやすさと冷却性能の向上を実現しているのが魅力だ。

拡張性に優れたタワー型PC。前面、背面、天面がメッシュで通気性がよく、熱がこもりにくい構造となっている。フロントカバーは取り外してファンのメンテナンスが可能

 ケースは前面、背面、天面とメッシュが多用され、通気性を確保。更に前面には2つ、背面に1つの合計3つの14cmファンを搭載し、高性能パーツの採用で高温になりやすいケース内を強力に冷やせるよう構成されている。

 CPUクーラーはサイドフロータイプ。背面のケースファンがCPUクーラーと一直線となる位置に配置されているため、CPUからの熱風はケース内にとどまらず、すぐに外部へと排出されるよう工夫されている。

 CPU性能が高いだけにクーラーが空冷だという点にやや不安があったが、ここまでエアフローが徹底され、ケースファンでしっかりと熱を排出する仕組みが出来上がっているのであれば、安心して利用できる。

サイドフローのCPUクーラーとケースファンは、一直線に並ぶ配置。CPUから出た熱を、スムーズに排熱できる。

 もちろん内部ベイの数は多く、さらなるHDDやSSDの増設も簡単だ。拡張スロットの空きも多いので、HDMIキャプチャーや10GbEといったボードの増設も可能。スペックや機能を拡張し、末永く使えるというタワー型PCのメリットを十分に活かせるケースとなっている。

ケース内は裏面配線が活用されスッキリとした印象。ケース内が広く、ベイの数も多いため、拡張性能面で不満を感じることはない。

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