2018年10月16日、働き方改革プラットフォーム「TeamSpirit」を提供するチームスピリットは事業戦略と新製品の説明会を開催した。新製品となる「TeamSpirit WSP」では新開発の「プランナー」を中心に勤怠管理、工数管理、経費精算などと連携し、効率的なタイムマネジメントを実現する。
データを活用した働き方改革に寄与するクラウド
「すべての人を、創造する人に。」というミッションに向けて、ビジネスクラウド「TeamSpirit」を提供するチームスピリット。発表会の冒頭、登壇したチームスピリット 代表取締役社長の荻島浩司氏は、8月22日に東証マザーズに上場したことを報告。その上でTeamSpiritの強みとして「データを活用した働き方改革の実現」を挙げる。
従来、基幹システムのERPでは月次での締めが多く、データ分析も時間がかかっていた。これに対してTeamSpiritは、フロントウェアとしてERPへの登録機能を独立させ、勤怠、就業、工数、経費、稟議などのワークフローのデータを集めることができる。これにより、従業員の活動内容をリアルタイムに可視化できるほか、コンプライアンスや内部統制も実現する。サービスはSalesforce PaaSのプラットフォーム上に構築されており、継続課金型のサブスクリプションモデルでユーザーに提供されている。
2018年度はTeamSpiritの契約ライセンス数が約14万、契約者数も973社にまで拡大。社員100人以上の利用率も79.6%にのぼっている。また、マザーズ上場会社の利用率が14.3%と高いのも特徴で、2018年に上場承認を受けた企業のうち約20%がTeamSpiritを契約しているとのこと。今後も50%以上の成長率を見込みつつ、5年後には売り上げ100億円、契約ライセンス数も100万を目指すという。
プランナーを中心に連携を強化した新製品「TeamSpirit WSP」
2019年度は世界で通用するB2B SaaSブランドとしてグローバルでの展開を進めるほか、国内では働き方改革ソリューションでNo.1のブランドになるという目標を掲げる。これを実現するためには、無駄な間接業務を効率するだけではなく、働き方を可視化してタイムマネジメントを実現する必要がある。これを実現すべく、生産性向上に向けたコンサルティング事業を強化するとともに、新製品であるTeamSpirit WSPを来春に投入する。
2016年から開発してきたというTeamSpirit WSPでは、新開発のプランナーを中心に、勤怠管理、工数管理、経費精算、スケジューラーが連携することで効率的なタイムマネジメントが可能になる。中堅・中小企業が多いTeamSpiritに対し、TeamSpirit WSPでは海外展開している大手企業を前提にしており、多様な言語や通貨、組織形態にも対応するという。先行導入として働き方改革を進めるカゴメのTeamSpirit WSPの採用も同日発表され、タイムマネジメントと生産性の向上を進めているとのこと。
将来的にはSalesforceのAI技術である「Einstein」の活用も進める。生産性の高い働き方を実現するアクションをリコメンドしたり、内部統制に関わる事象をアラートするといった活用を試行していくという。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります