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ブランド初のANCヘッドホン「Venue」も投入

この振動クセになる、限定2500台の「Crusher 360」が欲しいっ!!

2018年10月15日 06時00分更新

 ジンジン震える臨場感で、思わず「ワオ」と叫んでしまうヘッドホン。それがスカルキャンディーの「Crusher」シリーズだ。

 有線モデルから始まって、昨年4月にはワイヤレス版が登場。その第3弾となるのが「Crusher 360」だ。全世界で限定数の販売となっており、国内では2500台が割り当てられる。なかなかレアな機種になりそうだ。

低音の震えが進化、映画が超楽しい!

 特徴は、低音の再生に合わせて、ヘッドホンそのものが振動する“ハプティックベース”の技術である。Hapticsは「皮膚感覚フィードバック」などと訳される。要は物理的に震え、音の臨場感が増す効果が得られるわけだ。アクション映画やロックのライブ演奏などにはまさにピッタリのヘッドホンと言える。

ハプティクスベースは、ヘッドホンに振動するサブウーファーを追加したものと考えると分かりやすい。

 2013年に出た、最初の有線版ではアナログの信号を受け、左右が同時に振動する仕組みだったが、昨年発売したワイヤレス版では、音声信号に合わせて左右が独立して動く、ステレオタイプのハプティクスベースに進化している。第3弾のCrusher 360では「センサリーベース」として、“ステレオハプティクスベース”にさらなる改良を加えており、「まったく新しいワオが出る製品になっている」(Skullcandy Japan代表執行役の大石哲也)とする。

 改良点としてはまず、反応して振動する低域の範囲が広がり、従来の45Hz~75Hzから20Hz~100Hzになった。聞こえないほど低い帯域でも、体で感じる体験が得られるとしている。また、ドライバーを動かす磁石に強磁性流体を使用。さらにオーディオドライバーとハプティクスドライバーのバランスを取る、DSP処理の精度を高めている。

 ハリウッド映画のトレーラーなどで実際に体験してみたが、地鳴りがするようにズーンと響く、重低音の迫力が本当にすごい。聴くだけでなく、体感できるヘッドホンとしての進化が、より一層前面に出てきた製品だと実感できた。

 ちなみにハプティクスベースはホームシアターで言えば、サブウーファーに相当するものだが、ここの扱いが下手だと、その上にくる中音・高音がマスクされ音質が下がってしまう面がある。Crusher 360ではこの点についても、ポート制御(つまり空気の出し入れ)で配慮しており、イヤーカップ底部に大きめの溝が設けられている。

要所で使った金属パーツで質感向上、長時間駆動も心強い

 質感も非常に高く、アームの部分に触れた際には金属のヒヤリとした質感が心地いい。エッジ部分にはダイヤモンドカットが施されていて、見た目の満足感はCrusher Wireless以上である。低反発のイヤークッションにはプロティンレザーを使用し、装着感も申し分ないと思う。重量については公表されていない。

折り畳み機構もあり、持ち運びしやすい。

 Bluetooth接続に対応するほか、有線接続にも対応。最長29時間の利用が可能で、10分充電すれば3時間利用できる急速充電機能も持つ。このあたりは普段使いするのに嬉しい。

 左側のハウジングを指でなぞる形で低域量の調整ができるなど、使い勝手も配慮されている。迫力ある低域を出しつつも、中高域の見通しがいいクリアな印象になっており、振動だけがうりのキワモノヘッドホンでは決してないという点を書き添えておこう。

右が初代の有線モデル、中央が無線化したCrusher Wirelessだ。

 旧機種とも比べてみたが、見た目や質感の向上に加えて、音質面でも大きな進化を遂げた印象だ。発売されてから年月が経った初代のCrusherはもちろん、Crusher Wirelessに比べても差がある。

 Crusher 360は、テクノロジーとトレンドを追い求める人がターゲットとのこと。Crusher Wirelessよりは多少価格が上がっているものの、本当の「サウンド」や「体験」を手に入れられるなら、「価格が少し高くても問題ない人」には、特におすすめの機種だ。価格は3万6504円で、発売は11月2日となる。

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