デロイト トーマツ グループは9月28日、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリーがまとめた「Jリーグ マネジメントカップ 2017」を発表した。
クラブチームのマネジメントには、いかにゲームで勝つかという「フィールドマネジメント」と、いかにビジネスとして収益を上げ、事業拡大をするかという「ビジネスマネジメント」という2つの側面があるという。Jリーグ マネジメントカップ 2017は、Jリーグ所属の全54クラブが公表した2017年の財務情報を基に、ビジネスマネジメントにおけるテーマである「マーケティング」「経営効率」「経営戦略」「財務状況」の4つに分けて数値化・集計したランキングである。J1、J2、J3のリーグごとにビジネスマネジメントランキングの結果は下記のとおり。
J1の第1位は浦和レッズという結果に。マーケティング分野では8位、経営戦略、財務状況分野ではともに1位を獲得し、2シーズン連続で3度目の優勝となった。
Jリーズ随一を誇る入場者数がスポンサー収入やグッズ販売に反映されたことが、3度目の優勝を成し遂げた要因としている。しかし、従来からの課題である新規観戦者割合や集客率などには目立った改善は見られず、苦戦を強いられているという。
J2では名古屋グランパスが第1位に輝いた。責任企業との連携強化によるビジネスマネジメント面での施策が功を奏し、J2降格による売上高減少を最低限に抑えることに成功した。また、SNSを活用したファン・サポーターへのタッチポイントの増加に大幅な改善が見られたシーズンとなっている。
フィールドマネジメント面でもJ2降格から1年でJ1昇格という結果を残しているため、来シーズンの動向に期待したいところ。
J3第1位は鹿児島ユナイテッドFC。マーケティング分野では5位、経営効率分野では8位、経営戦略、財務状況分野ではともに1位という好成績を残し、総合力で初の 「優勝」を勝ち取った。
鹿児島ユナイテッドFCはJ3に参戦してから、地道な財務基盤の強化を進め、責任企業などをもたない地方クラブとしては累積損失のないクラブだという。限られた経営資源を適切に配分し、派手さはないものの地域に密着した取り組みを進め、フィールドマネジメント面でも少しずつ成果が見られているとのこと。
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