去るiPhone X、そしてSE:
iPhone SEカタログ落ちを嘆く人たち どれを買えばええんや
ひっそりと姿を消したiPhone SE
でも、我々は捨てられない……
なんと! 今回! ついに! iPhone SEの! 後継機が! ……出ませんでしたー。
iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XRが発表されましたが、みなさん、いかがお過ごしでしょうか。デビューする存在があれば、表舞台を去っていく存在もあるわけで、アップルのiPhoneトップページからiPhone SEが消滅しているのは既報の通りです。
アップルの公式サイトでは「ようこそビッグスクリーンの世界へ」などと華々しく宣伝されていますが、ビッグの逆はないわけです。iPhone XSが出たというのに、画面サイズはL。XS MaxならXL。こちらは“XS”とはいかなかったわけですね。
もちろん、アップルは「iPhone SEは窓から投げ捨てろ」などとは言っておらず、iOS 12に対応したもっとも古いモデルとしてiPhone 5sが現役であることをアピールしており、バッテリー交換の基本料金を値下げするなど、地球にやさしい企業であることをうたっています。
しかし、販売終了も事実、後継機が発表されなかったことも事実。「iPhone SE2」(仮)がほしくてたまらない編集部員の言い分をまとめた「諦めません出るまでは 『iPhone SE2』を夢見る人の主張」なる記事も書きましたが、ダメでした。One more thingとはなりませんでした。
しかし、「はい、じゃあビッグスクリーンの世界へ行ってくださいね~」と言われても、誰もが4インチの羽根はなくしたけれどまだ不思議な力が残ってる天使ではありません。今回はiPhone SEを現役で使っている人たちの声をお届けします。アップルに届けこの思い! ティム・クックCEO、見てますか~!
リトルスクリーンの世界はどこに……
――iPhone SE、Apple Storeからなくなりましたね。
南田 iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XRと最低でも5.8インチの大きめ画面サイズが揃い踏みで、自分が求めていたiPhone SE2の望みは絶たれた気持ちです。「ようこそビッグスクリーンの世界へ」。リトルなスクリーンを求める自分はどうしたらよいのでしょうか。
――南田さんは趣味がサイクリングなので、小型の端末のほうがうれしいんですよね。
南田 そうなんですよ。サイクリング時に、チャック付きポリ袋に「iPhone SE」を入れて持ち運んでいます。正直に言えば、防水防塵対応の端末がほしいというのはあります。わざわざポリ袋にスマホを入れるという儀式が不要な手軽さは無視できません。いまどきのスマホはほとんど防水なので、いつまでこのスタイルで耐えなければいけないのかと涙で枕を濡らしています。iPhone SEは防水ではないので枕からは遠ざけています。
―― それができないのは、やはりサイズ感……。
南田 もう、「端末サイズが手に余る」という点に尽きます。手が小さいため、4インチを超えると片手操作が厳しいというか、たぶん落とします。編集部のiPhoneですら、6シリーズ以降、すでに何回か落としているのです。
―― そういえばアップルは新iPhone発表会において、「地球にやさしい」企業であることをアピールしていましたね。リサ・ジャクソン副社長はiOS 12における旧機種でのパフォーマンス向上などを紹介して、「地球にとっては長く使い続けることがベスト」とまで言っていました。
南田 iOS 12はiPhone 5sまで対応することを紹介し、買い換えを促すのではなく、1つの機種を長く使える点でもエコロジーを重視する企業といっていましたね。だったら、SEの販売を続ける手もあったじゃないですか。
―― 選択肢が減るのは悩ましいものですよね。
南田 恋愛をシミュレーションするゲームでも、出てくる登場人物の個性に偏りがあったら、なんだかさびしくなってしまいませんか? 自分のような年上を好む人間でも年下でないと許せないという層でも納得できるキャラクターを用意し、強気のイケイケ系から大人しい図書委員まで幅広く選べる自由があってもいいんじゃないですか?
―― ……それはともかくとして、南田さんは新しいiPhoneを買うんですか?
南田 いや……マジで、どうすればよいでしょうね? iPhone XSの64GBというコンサバなモデルを予約したものの、実はiPhone 8に妥協したほうが、自分の使い勝手的にはよいのではないかという気もします。21日の発売までたっぷり悩むことになりそうです。もはや幻影を追うようですが、SE2を健気に待ち続けるという道も残されていないわけではありません。すでに終わったタイトルの続編シリーズをわずかな望みで待ち続けるのは、パソコンゲームでさんざん通った道ですからね!
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