VAIOは8月30日、VAIO S11シリーズの“SPECIAL EDITION”として、限定新色を採用した「VAIO S11|RED EDITION」の直販を開始した。
12月末までの期間限定モデルで、RED EDITIONは個人向け11.6型モデルのみの展開。販売は量販店ではなく、VAIOストアもしくはソニーストアのみで直販する(個人向けモデルだが法人からの受注も受ける)。本日から受注を開始。出荷は最短で9月14日となる。販売数量は非公表だが、想定数に達した時点で期間前でも受注を終了する。
プレミアムなALL BLACKよりもスペシャルなカラーに
VAIOは今年1月に、本体だけでなく梱包もすべてブラックのカラバリ「ALL BLACK EDITION」をリリース。“VAIO TruePerformance”に対応した、高性能モデルのみのカラーとして展開し、好評を博した。RED EDITIONはCTOに対応するが、選べるスペックは現行のALL BLACK EDITIONと同じものになり、価格は1万円(税抜)プラスになるとのこと(通常モデルに対しては1万5000円の追加)。
標準構成時の価格は19万6800円(税抜)。Core i7-8550U、8GB以上のメモリー、256GB以上のSSD(PCIe接続)、指紋認証センサー標準搭載というスペックだ。+5000円で英語配列のキーボードも選べる。英語配列のモデルは生産数が少ないそうなので、気になる人は早めに予約したい。
天板やキーボード面にプレミアムレッド、底面にブラックを採用したツートンカラー。企画時には勝ち色や紫といったVAIOならではのカラーも検討したそうだが、この色に落ち着いた。理由は、30代後半以上の男性コアユーザーが目にするプレミアムな製品(自動車やバイク、靴底やカバンの裏地など)で、赤と黒の組み合わせが多く使われているためだという。
無茶苦茶手がかかるので、作る数を絞らざるを得なかった
VAIOはデザインへのこだわりが深いブランドであり、もちろん単純に赤いVAIOを出しただけではない。その質にもこだわっている。
まず天板の赤は3層コートで実現した。ベースのUDカーボンに対して、輝度感を高めるピンクメタリック、艶感の高いレッド、そしてUVコーティングを施すことで、カーボン層の質感を残しつつ艶感のある赤とした。下地の不具合がそのまま品質に作用するため、透過性のある塗装は非常に気を遣うという。
パームレスト部は、深みのある赤を出すため、アルミ合金製の部品を化学研磨で下処理したうえで、通常の倍程度の時間をかけたアルマイト塗装を施している。長時間の化学研磨によって質感が上がり、濃く深みのある赤を出すため、倍の時間をかけた染色をする。指紋認証やタッチパッドのボタンといた異素材の部材もあるが、パームレスト部と色合いを合わせるため、細かく吟味したという。パームレスト部の塗装で輝度を高めると、角度によって色の見え方が変わるため、バランス取りが難しかったそうだ。
天板のロゴは、光沢のあるブラック。背面ヒンジ部にあるオーナメントに関してはアルミヘアライン加工でマットな質感とするなど、同じブラックでも部材ごとに質感を変えてデザインの変化を楽しめるようにした。ちなみにこのオーナメント部は当初赤で試作したが、検討の結果、ブラックのほうが引き締まっていいと判断したそうだ。
特別化粧箱も、レッドとブラックのツートン。化粧箱も上部がレッド、内側(下部)はブラックとなっている。
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