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USB充電にも対応、構想3年・開発2年の力作

VAIO、まったく新しいヒンジ採用で600g台と軽量な2in1

2018年11月13日 13時30分更新

 VAIOは11月13日、着脱式の2in1 PC「VAIO A12」(個人向け)と「VAIO Pro PA」(法人向け)を発表した。

 12.5型ディスプレーを装備。重量607g/厚さ7.4mmと、薄型軽量の本体(タブレット部)に「Stabilizer Flap」という特許取得済のヒンジ機構を組み合わせることで、クラムシェルノートと遜色ない「軽量性」「快適な画面角度の調節」「最小のフットプリント」などを確保した。

いままでの2in1とは一味異なる、着脱機構

 2in1ノートでは、本体(タブレット部)に部分に基板やバッテリーを装備するため、その重量を支えるための機構が不可避だ。特にクラムシェルスタイルで、90度以上後ろに傾けた場合、すぐに倒れてしまう。

 これを防ぐためには、キックスタンドなどで自立させる、頑丈なヒンジと重量のあるキーボード部でバランスを取る、角度調整の範囲をあえて狭めて、ヒンジの後ろに出っ張りをつける……といった「使い勝手」や「重量の問題」が出る方法を取らざるを得なかった。しかし弊害もあり、キックスタンド搭載の機種を膝の上に置いて使うのは困難だし、キーボードを重くすればそのぶん携帯性も落ちる。

 そこでVAIOが考案したのが、キーボード部とタブレット部とは別にフラップを設けて、ヒンジの開閉に連動して支えるしくみだ。これにより、クラムシェルスタイルでの重量バランスの良さを確保しつつ、自然にチルトするキーボードなどを両立できた。なお、キーボードのチルト角は6度に対して8度と若干きつくなっている。キーボードは2種類があり、軽量性を重視した場合は約1.099kgで最大8.1時間の利用、セカンドバッテリーを装備した状態では約1.209kgで最大15時間の利用が可能となる。

 ディスプレーとキーボード部を切り離した状態(ワイヤレスキーボードモード)での利用も可能。通信には独自の2.4GHz。独自の拡張クレードルも用意する(2万3800円+税)。ほかに本体部をキーボードに対して外側に向けて接続する「ビューモード」「ビュークローズモード」でも使える。

 なおキーボード側にディスプレー出力端子(HDMIおよびアナログRGB出力)を持つが、本体との信号のやり取りにはUSBバスを利用するため、キーボード側のUSB端子はUSB 3.0がひとつUSB 2.0が2つとなっている。有線LANやSDメモリーカードスロットも利用可能だ。本体側にはUSB Type-C(USB 3.0)端子を持つ。DisplayPort経由で、本体含め3画面の同時出力が可能だ(本体側のUSB Type-C出力と、HDMIまたはVGA出力の併用)。

ついにUSB PowerDeliveryに対応、スマホの充電器にも対応

 加えて、USB Type-C端子を使った充電(USB Power Delivery)にも対応。高出力なアダプターが利用できない場合でも、一般的なスマホ用充電器(5V/1.5A)を使ったアシスト充電ができる。移動中、電源をオフにした状態で、補助的に充電をすることが可能だ。24W/20,000mAh程度のモバイルバッテリーを使った場合は約3時間で充電が完了。本体を3回充電できるという。

 ログオンに便利なWindows Hello対応の指紋認証(センサーの場所は本体側面)に加え、顔認証でのログオンにも対応。キーボードを付けて持ち運んでいる際にもカバンの中で、本体だけを簡単に取り外せるよう、本体の内側だけでなく、外側にもリリーススイッチを用意している(デュアルリリーススイッチ)。

 主な仕様はCPUがCore i7-8500Y(1.5GHz)/Core i5-8200Y(1.3GHz)/m3-8100Y(1.1GHz)/Celeron 3965Y(1.5GHz)など。メモリーは16/8/4GB。ストレージは128GB~512GBなど。オプションでワコム製のペンなどを用意する。

 価格はオープンプライスで、個人向けのA12は12万1800円+税から。個人向けのALL BLACK EDITIONは20万9800円+税から。法人向けのPro PAは12万6800円+税から。

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