「カップヌードル シーフードヌードル ガーリックシュリンプ味」
日清食品
7月16日発売
購入価格184円
https://www.nissin.com/jp/news/7094
珍種謎肉第2弾はシーフード
W杯は終了したものの、まだまだサッカー熱が冷めやらぬ人たちも多いはず。国内の話題でいうと、ヴィッセル神戸にはアンドレス・イニエスタ選手が、サガン鳥栖にはフェルナンド・トーレス選手が加入。2人とも欧州リーグでもスペイン代表でも活躍した超大物。海の向こうではクリスティアーノ・ロナウド選手がイタリアのユベントスに移籍するそうで、大いに盛り上がっている。
しかしながらチームスポーツというものは、スター選手が加入すれば強くなるかといわれると、そうでもないのがむずかしい。むしろ、組織力が崩れてしまい、思うように勝てなくなってしまうケースも多い。1人の才能を軸にしたためにまとまりを欠くことがあれば、強力なタレントがいなくてもチーム力で上回ることがあるのも事実。
ここで話題はサッカーからカップ麺へと大きくサイドチェンジ。“謎肉”の愛称で親しまれている味付豚ミンチの新たなおいしさを提案するという「珍種謎肉」シリーズ第2弾、「カップヌードル シーフードヌードル ガーリックシュリンプ味」を食べる。
魚肉と大豆をベースに香ばしいえびの風味をきかせた「えび謎肉」入りなのが特徴。「シーフードヌードル」のスープにローストしたガーリックをきかせ、レモンの風味をアクセントに加えたそう。えび謎肉からえびの風味が染み出し、濃厚で香り豊かな一杯に仕上がっているという。具材はえび謎肉、たまご、ガーリック、ネギ。
つまり、シーフードヌードルというカップ麺界の古豪に、えび謎肉という新戦力を加入させ、インサイドハーフのごとく機能させるわけだ。ガーリックとレモンはそれをサポートするアンカー役のボランチになるようなイメージ。……なんだか、たとえ話のせいで余計にわかりにくくなった気がする。
しかし、えび謎肉が鳴り物入りで加入したといっても、問題はカップ麺としてのクオリティー。珍種謎肉第1弾「スモーキーチリしょうゆ味」の実食レビュー記事では「カップ麺としての完成度があまり高くない、と言わざるをえない」とまで書いてしまったけれど(でもそう思ったんですよ!)、今回はどうだろうか。
えび謎肉はおいしいけれど
シーフードヌードルの完成度は超えられない
食べてみると、意外なほど、シーフードヌードルのままである。うーん。この点をどうとるかで、評価は分かれてしまうだろう。
よくいえば、まとまった味。悪くいえば、シーフードヌードルとほとんど変わらない。ガーリックと、隠し味のレモンは確かに存在感がある。しかし、食べ慣れているシーフードヌードルに入っていると、バランスがちょっと崩れてしまうような印象も受ける。すこし、味がギクシャクしているように思えるのだ。
肝心の、えび謎肉はどうか。意外にやわらかい食感で、カップヌードルの謎肉の派生を想像すると「おや?」と思うかもしれない。味と香り自体はえびの風味が感じられ、悪くない。ただ、そもそも通常のシーフードヌードルにもカニ風味カマボコが入っているわけで、えび謎肉と交代しただけというか、トレードオフに近い関係のような気もする。同じ甲殻類(の味)だし。
こうなってくると、要するにシーフードヌードルじゃないか、という疑問が浮かんでくる。ガーリックとレモンはあまり機能しておらず、えび謎肉はカニ風味カマボコの代わり。味のバランスは、通常のシーフードヌードルのほうがよい……となれば、ガーリックシュリンプ味を積極的に選ぶ理由がなくなってしまう気がする。逆に言えば、いかにシーフードヌードルの味がまとまっているかを実感できた、といえなくもないけれど……。
今回は、グルメ担当・ナベコさんにも試食してもらった。
ナベコさん「『ふつう』においしいです。ふつうと言ってしまっては雑ですが、裏切らず、間違いない、おいしさでした。私は、日清食品のカップヌードルの中で実はシーフードがいちばん好き。今回もベースがシーフードなので、エビなどの風味がしつつあっさり仕上がっていて、スッと食べられる飽きがこない味」
「ガーリック風味がきいていると製品情報にはありますが、パンチがある感じではなく、これも『ふつう』に食べられました。ただ、味としては悪くはないけど、意外性を求める観点だと、拍子抜け。パッケージにかもし出されているあやしい感じがしないなあ……」
通常のシーフードヌードルは、麺、スープ、具材、それぞれ特別にこだわっているわけではない。スターこそいないものの、全体のバランスが絶妙に取れている海の幸のヌードルとして、常に一定の人気がある。
ガーリックシュリンプ味は、総合力のあるシーフードヌードルにえび謎肉を入れ、ガーリックとレモンでパンチを効かせてみたものの、やはりシーフードヌードル本来の味からは大きく変わるものではなかった。その点では、物足りなさを覚えてしまう。
珍種謎肉シリーズは、どうも謎肉に力を入れすぎて、カップ麺全体のまとまりに欠けている印象だ。いささかきびしい評価とは思うけれど、日清食品に対する「こんなものではないでしょう」という激励の気持ちもある。第3弾、期待しています。
モーダル小嶋
1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。ショートコラム「MCコジマのカルチャー編集後記」ASCII倶楽部で好評連載中!
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