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夏休みは上野で昆虫、または縄文式土器をチェック!

昆虫好きも虫嫌いの人も! 特別展「昆虫」、見所を紹介!

2018年07月12日 16時45分更新

 東京・上野の国立科学博物館と言えば、「FUJIC」や「TK-80」が展示されているなど、コンピューター大好きのASCII読者にとってもおなじみ(?)の施設だが、この夏の特別展はストレートに「昆虫」! メディア向け内覧会が開催されたので、一足先に見所をいくつかお伝えしよう。

会場に入ると、まずは巨大模型が!

リアルな巨大昆虫模型がお出迎え
変わった形の昆虫やゴキブリまで!

 会場に入って、ドカーンと鎮座しているのは全長2メートルの巨大模型。ニホンミツバチやオオムラサキといった定番の昆虫について、手足や毛の長さまで監修者がこだわったというリアルで複雑な肉体に、昆虫の不思議を実感できる。

夏にはうっとうしい存在の蚊もこのとおり。飛行に最適化された仕組みを持つ、昆虫という存在の不思議さがわかる

人気者のクワガタも!

 単純に見るだけで興味が沸くのが、いろいろな色や変わった形の昆虫の展示。特に面白いのがツノゼミ(ただしセミとはやや遠縁らしい)で、ツノ部分の多様性に富む。擬態によって敵から狙われることから防ぐなど、その多くは理由が想像がつくのだが、4つの丸いコブがくっついたマルヨツコブツノゼミに至っては、研究者の間でも議論をしても、その意味はまったく不明とのこと。プロがわからないのなら、素人には当然わからない……というわけで、親子でいろいろとその理由を妄想してみても面白いかも。

イマドキのスマホもビックリのカラフルなカラバリっぷりだ

これがマルヨツコブツノゼミ。どうしてこういう形になったのかまったく想像もつかない

1つ前の模型は拡大モデルで、実際の体長は5mm程度

ロクロみたいな首の虫も一体全体どうしてこうなったのか……

 また、「Gの部屋」というコーナーも。ここでは、“G”こと生きたゴキブリが展示されている。実はゴキブリの99%は森に住んでおり、動植物の死骸を処理するなど、生態系において重要な役割を担っている(日本の家庭に住み着いたゴキブリも熱帯の森からやってきた外来種とのこと)。さらに世界各地に住むさまざまなゴキブリの標本を見ることができる。

観覧注意の「Gの部屋」

自宅にいるゴキブリとはイメージの異なる虫が、取り囲む記者をまったく気にせずモリモリと餌を食べてました

こちらは南米にいる各種のゴキブリ

 話題になっているのが、沖縄本島の北端部に住む天然記念物で国内最大のカブトムシである「ヤンバルテナガコガネ」。同種の基準となる世界で1点しかない極めて貴重な「ホロタイプ標本」であり、盗難や破損の恐れなどから、公開にあたってはさまざまな議論があったとのこと。貴重な機会であることは間違いないので、ぜひ見ておきたい。

開発による環境変化や密漁により、数を減らしているというヤンバルテナガコガネ

こちらがその貴重な標本

 このほかにも、チョウとガの違いの説明(監修者の先生も一番よく聞かれて、そして回答に困る質問だとか)、アリをだまくらかして(?)共生する昆虫たちのさまざまな手法、昆虫のコミュニケーション手段、琥珀の中に閉じ込められた絶滅した昆虫、研究者たちの昆虫採集テクニック、膨大な昆虫コレクションの展示など、見所はとにかく一杯だ。

監修者の先生。国内の昆虫研究では九州大学が中心で出身者も多いとのこと

チョウとガの違いの解説。ガにしか見えないチョウもいるとか

アリと共生する昆虫の生態について、4コママンガで楽しく紹介

琥珀内の昆虫の化石も展示

昆虫のコレクションは約5万点! 研究者によって方針や姿勢の違いが見えてくるという

 あと忘れてはいけないのが、会場内での音声ガイド(550円)。NHK Eテレ「香川照之の昆虫すごいぜ!」でのマニアっぷりでもおなじみ、俳優の香川照之さんがあのハイテンションで登場。来場時は合わせてぜひチェックしてほしい。

オフィシャルサポーターの香川照之さんは、音声ガイドにも登場

●特別展「昆虫」
会場:国立科学博物館(JR上野駅から徒歩5分)
会期:7月13日(金)~10月8日(月)(7/17、9/3、9/10、9/18、9/25は休館)
開館時間:9~17時(入場は30分前まで、金・土は20時まで、8/12~16、19は18時まで)
入場料金:一般・大学生・1600円、小中高生・600円(未就学児は無料)

ちなみにお隣の東京国立博物館では、教科書に載っていたような縄文時代の遮光器土偶や火焔型土器がたっぷり見られるので、こちらも要チェックだ


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