PCゲーマーは「より高画質に」、「より確実に」、「より快適に」プレイすることを求めている。そのために、性能を求めて自作PCを組み立てたり、レイテンシーが低くリフレッシュレートが高い液晶ディスプレーや専用キーボードにマウス、臨場感のあるヘッドフォンといった周辺機器を揃えていると思う。しかし、意外と最後に回されがちなのが快適性ではないだろうか。
最近は50GB以上のPCゲームがざらにあり、容量もさることながらプレイを始めるまでのロード時間が長いタイトルも珍しくない。このロード時間はストレージ次第でかなり変わってくる。より快適にゲームを進めるために、ストレージに投資してみてはいかがだろう。
今ゲーミングストレージとしてオススメしたいのが、NVMeに対応したSSDだ。その多くがM.2で接続でき、対応マザーボードが必要だが、データの読み書き速度は従来のSSDと1桁も違う。そんなNVMe対応M.2 SSDの中で最も注目されているのが、超高速と謳われているSamsungの「970 EVO」だ。
好評を博した「960 EVO」の後継モデルで、耐久性(TBW)は従来の約1.5倍。シーケンシャルリードは最大で毎秒3500MB、シーケンシャルライトも最大で毎秒2500MBを誇る。ラインアップは250GB、500GB、1TB、2TBの4モデルあるが、コストパフォーマンス的にオススメしたいのが500GBモデル(MZ-V7E500B/IT)。今回はこの製品を使って、実際にPCゲームにおいてどの程度効果があるのが試してみた。
シーケンシャルリードのパフォーマンスはHDDの33倍!
まずは、ベンチマークソフト「CrystalDiskMark 6.0.1」による読み書き速度のチェック。比較として、一般的なSATA 3.0接続した2.5インチの500GB SSD(860 EVO MZ-76E500B/IT)でも同様に計測している。結果は970 EVOが謳い文句どおりシーケンシャルリードで毎秒3500MBを超え、シーケンシャルライトで毎秒2500MBに迫る値を示した。一方で、2.5インチのSSDはシーケンシャルリード/ライトで毎秒560MB/毎秒530MB前後。4倍から6倍ぐらいの差があった。
ちなみに、当たり前のことだがSATA 3.0で接続したHDDだとさらに遅い。4TBのHDDをCrystalDiskMark 6.0.1で計測してみたが、シーケンシャルリードで約33倍、シーケンシャルライトでは約39倍の差がついた。HDDは安価に大容量を確保できるストレージだが、速度面ではもはやCドライブで運用するのが厳しい性能であることは否めない。
PCゲームのインストール先がHDDだと、ロード時間がかなり遅くなるというのが、これらのベンチマーク結果からも想像できるだろう。では、実際にどの程度速くなるのか。ユービーアイソフトのFPSゲーム「レインボーシックス シージ」(以下、R6S)と、PUBG Corporationのバトルロワイヤルサバイバルシューター「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」(以下、PUBG)で検証した。
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