IronWolfシリーズだけの特徴ではないが、Seagateは独自にデータ・リカバリ・サービスを提供している。このデータ・リカバリ・サービスについても、佐藤氏に聞いてみた。
「我々はメーカーですので、ドライブごとに、どのベンダーのディスクやヘッドが使われているかなど、製品を構成する各パーツのすべての組み合わせと、組み合わせごとに異なっているチューニングのパラメーターを保持しています。そのため、HDDが壊滅的な状態でなければ、8~9割という高いリカバリー率を実現しています」とのことだ。
同社のデータ・リカバリ・サービスについては、以前体験して記事化をしているので、詳しくはそちらを参照して欲しいが、価格が手ごろなのでHDD購入と同時に加入することをオススメしたい。
IronWolfシリーズはNAS以外の運用にもアリ!
HDDは全体的にコストが下がっているため、最初からバックアップ用のHDDを用意する人も多いが、1台あたりの耐久性や信頼性が高いにこしたことはない。その点、さまざまなユーザーの使用環境を想定したRVセンサーによる振動、衝撃の補正や、ランダム書き込みの高速化、電源瞬断によるデータ損失を最小限にするMedia Cacheなど、多くの機能を備えるIronWolfシリーズは、かなり魅力的だ。
佐藤氏にIronWolfシリーズをオススメしたいユーザーを聞いたところ、「イベントなどで、いろいろなユーザー様とお話させていただいておりますが、信頼性、耐久性が重要となるデータが命となる写真家さんや映像関連の方に、強くオススメしたいですね」。
また、NAS以外での運用に関しては「実際、まだNASの導入は敷居が高いと感じています。USB3.1での接続でしたらPCに内蔵するのと、ほぼ同クラスのパフォーマンスを発揮しますので、IronWolfシリーズとUSB外付けHDDケースという組み合わせもオススメできます」とのことだった。
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SSDにも負けない最新技術のHDDにも期待!
佐藤氏は「これまでエンタープライズのお客様をサポートさせて頂き、いろいろと学ばせていただいた結集がAgileArrayのフィーチャリングであり、RVセンサーであり、リカバリーサービスです。
そういったものを一般のエンドユーザー様にも、よりお買い得なところで、ぜひ楽しんで頂きたいと思っています。また、SSDに負けないよう、HDDというものをDIY市場を含めて盛り上げていきたいと思っております」とも語っていた。
Seagateはヘリウムガスの充填やガラスプラッターを採用することで、現在販売されているHDDの最大容量となる12TBを実現しているが、さらなるプラッター容量の大容量化も進んでおり、ニアラインのロードマップには、すでに20TBや30TBといった容量も控えているという。
また、同社は新しい技術として、HDDながら最大毎秒480MBのスループットを実証した『MACH.2 マルチアクチュエータ』技術を採用する製品も控えている。エンタープライズ向けではあるが、従来ひとつのアクチュエータでディスクを読み書きしていたところ、同技術では2つのアクチュエータが個別に動作することで、文字取り2倍の読み書き速度を実現する。まさに佐藤氏が語っていた“SSDに負けない”という技術になるので、大いに注目したい。
(提供:日本シーゲイト)
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