クアルコムは6月5日、COMPUTEX TAIPEI 2018開催中の台北にてプレスカンファレンスを開催。Windows 10 PC向けの最新チップセット「Snapdragon 850」を発表した。さらにSnapdragon搭載Windows 10 PCのメーカーとしてサムスン電子の参入もアナウンスされた。
日本国内ではまだ未発売のスナドラPCだが
早くも第2世代に突入
Snapdragon 850は10nmプロセスのKryo CPUで、動作クロックは2.96GHz、コア数は8。前世代と比較するとシステム全体の性能は最大30%、AIの性能は最大3倍向上している。さらに連続使用時間は25時間以上で、LTEによる通信速度は下り最大1.2Gbpsとなっている。そのほかチップセット内にはGPUとしてAdreno 630、モデムにX20 LTE、AI関連を処理するHexagon 685を搭載。Wi-FiはIEEE802.11adまで対応している。
発表会に登壇したクアルコムのモバイル部門を担当するSVP &GMのAlex Katouzian氏は、「1年前にSnapdragon 835とWindows 10を組み合わせた、『Always On, Always Connected' PC』を発表した。現在では3社から製品がリリースされている」と説明。
さらに「この10年で数多くのPCに、Snapdragonのモデムテクノロジーが搭載されている」とし、ノートPCにおける常時接続機能の必要性をアピールした。
マイクロソフト幹部はスナドラPCのバッテリー性能と
常時ネット接続の利点をアピール
ゲストにはマイクロソフトのプラットフォーム担当CVP Roanne Sones氏が登壇。Sones氏は「Snapdragon 835を搭載したPCを使っているが、週末は充電不要。平日のビジネスで使っているときも、充電なしで使える」とSnapdragon搭載のWindows 10 PCのスタミナ性能をアピールしていた。
またeSIMにより、ユーザーに使い方に合わせたデータ通信の契約が可能で、いつでもどこでもつながる優位性として紹介している。
さらにゲストとしてサムスン電子でモバイル・コミュニケーション・ビジネスを担当するJason Lee氏が登壇。Snapdragon 850を搭載したノートPCを年末に発売することを明かした。
クアルコムのプライベートブースには、Snapdragon 850を搭載したリファレンスモデルのデモ機を展示。2.9GHzで動作していた。またWindows 10 April 2018 Updateから対応したARM版64bitアプリ作成用のSDKで開発したアプリも動作していた。
日本国内ではまだSnapdragon 835を搭載したPCはリリースされていないが、Snapdragon 850の登場でSnapdragon搭載Windows 10 PCがさらに増える可能性は高い。今後もクアルコムとマイクロソフトの両者の動きに注目したい。
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