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アフリカ拠点の投資・インキュベーション企業をルワンダで設立

2018年05月29日 11時00分更新

 サムライインキュベートは5月28日、アフリカ大陸のスタートアップへ投資・インキュベーションを目的とする「リープフロッグベンチャーズ」を子会社として設立すると発表。支店をアフリカ大陸のルワンダ共和国に開設する。

 ルワンダ共和国を活動拠点とするベンチャーキャピタルとして進出。東アフリカ(ケニア、タンザニア、ウガンダ、ルワンダ)現地のシードスタートアップ企業を中心とした、投資・インキュベーションを実施していくという。若者が多いアフリカ大陸で、若年層からのアントレプレナー育成を実施し、スタートアップ大陸を目指すとのこと。

 また、ルワンダ政府と連携して、日本企業向けに「Rwanda-Japan TechSandBox」を提供する構想を検討しているという。複雑な規制の枠にとらわれないルワンダ共和国で、情報革命時代に最適化した国づくりの実現を目指すとのこと。解決に取り組む5分野と課題は、以下のとおり。

1.物流

 インフラの未整備、また16ヵ国もの内陸国があることで、アフリカの経済発展に伴って高い物流コストがかかるという。

2.金融

 とくに、サブサハラアフリカでは約70%の人が銀行口座を持てず、金融にアクセスできていないため生活レベルの向上が困難だという。

3.ヘルスケア

 出生児の平均余命が58歳、1万人あたりの医師の数が2.7人と日本の23人と比較して圧倒的に低いという。

4.農業

 サブサハラアフリカでは、農業従事者が各国平均68%と高い割合に対して生産性が低く、人口増加に伴い未来の食糧難の危機が予測されるとしている。

5.エネルギー

 サブサハラアフリカの約65%の人は、電力供給を受けることができていないとのこと。とくに、農村部では、約80%が未電化の状態だという。

 これまでサムライインキュベートは、日本におけるシードスタートアップへの出資・インキュベーションや、大企業のイノベーション支援のほか、2014年からはイスラエルに拠点を設け、同様の活動を実施しているという。

 新会社の社名「leapfrog」とは、「リープフロッグ現象」で表現される、新興国の発展において先進国同様の段階的な進化を踏むことなく、最先端の到達を目指す意思を表したとしている。新興国を先進国に押し上げるだけではなく、アフリカから世界最先端を生み出していく意味があるという。

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