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Xperia Ear DuoとLINE Clovaのコラボは必然だった

2018年06月09日 15時00分更新

 Xperiaシリーズとしてリリースされた、音楽を聴きながら周りの音も聞けるヒアラブルデバイス「Xperia Ear Duo」。2017年のMWCでコンセプトモデルが発表され、満を持して発売された。

 そんなXperia Ear Duoだが、LINEのAIアシスタント「Clova」と連携するという。両者がなぜ連携するに至ったのか。ソニーモバイルコミュニケーションズの八木 泉さん、LINEの小城久美子さんに、実際にXperia Ear Duoを購入して使いまくっているジャイアン鈴木氏がガッツリとお話を聞いた。

Xperia Ear Duo

LINE Clova Friends

Xperia Ear DuoがXperiaシリーズになった理由

――まず「Xperia Ear Duo」がXperiaブランドとして発売された理由をお聞かせください。

八木 泉さん(以下八木):Xperiaはもともとスマートフォンから始まったブランドですが、スマートフォンだけのブランドではなく、新しいコミュニケーションを創造するという目的もあります。Xperia Ear Duoは、新しいコミュニケーションスタイルを模索するというミッションを担っているので、Xperiaブランドから発売しました。

――それでは、開発で苦労した点をお聞かせいただけますか?

八木:一番の特徴である「デュアルリスニング」には、ソニーのR&Dの技術である独自の音導管設計を用いていますが、それを商用化するのにかなり苦労しました。今回の音導管技術では、外の音を取り込みつつ音漏れも低減させています。しっかりと音楽を楽しめるレベルに仕上げられたのは、ソニーの音響技術あってのものです。

ソニーモバイルコミュニケーションズ スマートプロダクト部門 商品企画課 八木 泉さん

――なぜ、このような形状になったのでしょうか?

八木:人の耳の形は上と下で比べると、下のほうがばらつきが少ないんです。ワンサイズでいろんなお客様の耳の形にフィットさせるためには、音導管を下に回す形がいいと判断しました。眼鏡と干渉しにくいというのも理由のひとつです。また、私はピアスをしていますが、Xperia Ear Duoはほとんど干渉しません。スタイルに合わせられるという意味でも、下がけはよい選択だったと思っています。

コミュニケーションインフラとして欠かせないLINEだからこそ
Clovaと連携した

――それでは、今回の本題とも言える、ボイスアシスタントにLINEのClovaを選んだ理由を教えてください。

八木:Xperia Ear Duoはコミュニケーションの未来を創造するというミッションを持っています。まずデュアルリスニングというスタイルで、目の前の相手や日常生活との隔たりをなくしました。でも目の前の相手だけではなく、遠くにいる大切な人、家族とのコミュニケーションも重要ですよね。いまの日本のコミュニケーションインフラとして、LINEさんのサービスは欠かせないものと考え、今回の製品で連携させていただきました。

――では連携のきっかけはソニーモバイルコミュニケーションズさんから?

小城久美子さん(以下小城):いえ、LINEからお声がけしました。Clovaはこれまでスマートスピーカーだけを発売していますが、そこに限定する必要はないと考えていたんです。いまは家の中、ヒアラブル、車の中の3つの軸で事業を進めていますが、ヒアラブルではブランド力とスマートデバイスの実績でもソニーさんかなと考えて、お声がけさせていただきました。

LINE株式会社 Clovaセンター Clova事業企画室 Clovaオープンプラットフォーム企画チーム小城久美子さん

ジャイアン鈴木:「ながらLINE」が便利ですよね。仕事していて一瞬でも手を離したくないというときに、LINEを送れるのが重宝しています。

八木:最初はモバイルシーンをメインで考えていましたが、自分たちで実際に使ってみると、家の中でも結構便利なんですよね。スマートスピーカーだとわざわざ設置場所に話しかけに行かなければなりませんが、耳元に付いていれば、スマートフォンが手元になくてもすぐにLINEを使えるので、すごく便利です。

ジャイアン鈴木:スマートウォッチを使い始めてからスマートフォンの画面を見ることが面倒になったんですが、Xperia Ear Duoを付け始めたら今度はスマートウォッチを掲げることすら億劫になっちゃいました。耳に通知や情報がやってきて、興味がなければ顔を振る「ヘッドジェスチャー」でキャンセルできるのがすっごくラクですね。どんどんどんどん堕落していってます。

一同:(笑)。

八木:人間の能力を拡張しているのか、堕落させているのか、どちらなんだろうと思うことはあります(笑)。

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