先週発表され、上位モデルの「ZenFone 5Z」を除き、すでに店頭に並んでいるZenFone 5。注目の機能とともに、発表会での写真とともにチェックしていこう。
ついにDSDVが! 4G+4Gで同時待受が可に
ZenFone 5での注目の機能はなんと言っても、4G+4Gでの2回線同時待受に対応する「デュアルSIMデュアルVoLTE」(DSDV)だ。従来のいわゆる「デュアルSIMデュアルスタンバイ」(DSDS)では、同時待受は4G+3Gまで。どちらかのSIMは3Gで利用せざるをえず、原則4G(VoLTE)での待受となるau系SIMと組み合わせるときに制限が生じていた。
実はDSDV対応スマホは、ZenFone 5が国内初ではなく、昨年12月発売のファーウェイ「HUAWEI Mate 10 Pro」があったのだが、同機のVoLTEはY!mobileのみのサポート。ZenFone 5はドコモ/au/Y!mobileのVoLTEに対応するため、より大きな意味を持つ。なお、VoLTE対応はZenFone 5と上位モデルのZenFone 5Zで、後述するZenFone 5Qは4G+3GのDSDSまでとなる。
というわけで、実際に2枚のau系SIMを挿してみたところ、VoLTEでのデュアル待受にあっさり成功。通話やデータ通信を2枚のSIMを切り替えて利用できた。ドコモとauの組み合わせももちろん問題なし。ともにVoLTEで待受をしながら、どちらかのSIMでLTEによるデータ通信ができる。
従来のDSDS機ではau+auは原則不可能なほか、ドコモ+auではauのSIMをVoLTEで待ち受けすると、LTEでの高速データ通信はau側でしかできなかった(ドコモ側は3Gでの待受になる)ことを考えると、利便性は非常に高い。いろいろな種類のSIMを持っている「SIMマニア」(?)にもうれしい機能だろう。
ノッチ付き+超狭額縁で「ノッチを隠す」設定も
スペック以上に好印象のZenFone 5
さて、ZenFone 5シリーズの3モデルについて、あらためて見ていこう。発表会後のタッチ&トライ会場(ASUS Store Akasaka)に展示されていたのは、先週発売のZenFone 5とZenFone 5Qの2モデル。ただし、上位モデルのZenFone 5Zは、2色のカラバリ(シャイニーブラック、スペースシルバー)を含めて、外観はZenFone 5と基本的に変わらない。
そのZenFone 5で印象的だったのが、非常に狭額縁であること。前面下部を含めて額縁は細く、その代わりに指紋センサーは背面に回された(好みが分かれるかも)。前面上部はディスプレーの角が丸みを帯びており、時間の表示はディスプレー内に収まっているがギリギリまで文字が来ている。このあたりは国内版のリリース前に細かく調整されたのだとか。
国内版のリリースに合わせて登場した機能が、「ノッチを隠す」設定。この設定をオンにすると、ノッチの左右のステータスバーの領域が黒くなり、ノッチが目立ちにくくなるほか、全画面表示のアプリでも、この領域より下の部分までの表示になる。実はファーウェイ「HUAWEI P20」で先に用意された設定だが、違和感がほぼ無くなるので、ノッチ付きスマホでは一般的な機能になることはまず間違いない。
デザイン面では、背面にガラス素材が用いられており、Zenシリーズでおなじみの同心円状の模様はかなりハッキリと目に入る。ダイヤモンドカットが施された側面のメタルフレームは曲面での繋がりとともに、2色のカラバリに合わせた色になっており、一体感が強い。
画面が大きくなっているにも関わらず、ZenFone 4から重量が同じ(約165g)と、案外軽量である点も含めて、持った感じや実際に使ってみた感じはかなりの好印象だ。スペックは以下の表も含めて見ていただきたいが、6GBメモリー搭載など高い性能を持ちながら、税抜5万2800円はお手頃。ハイエンド級の処理性能が必要なら、SoCがSnapdragon 845になる税抜6万9800円のZenFone 5Zを待ちたい。気になるユーザーは、前述のASUS Store Akasaka、または量販店などで試してみてほしい。
セルフィー重視ながら幅広いユーザーに勧められる
SIMフリー機「ZenFone 5Q」
一方のZenFone 5Qは、ノッチ無しのディスプレーであることも含めて、もう少しスタンダードな印象を持つ端末だ。スペック的にもSnapdragon 630、4GBメモリーなど、ミドルハイクラスとしては一般的な内容になっている。価格は税抜3万9800円だ。
注目はカメラ。イン/アウトともに標準+広角のデュアルカメラで、さらにインカメラは2000万画素。ライブ動画配信中にリアルタイムに補正機能を適用する「美人エフェクトLive」など、ZenFoneシリーズならではの機能はもちろん本機でも利用できる。
ちなみに前述したようにDSDVには非対応だが、4G+3GのDSDSには対応しており、さらにZenFone 5/5Zとは異なり、nanoSIMとmicroSDが排他ではないトリプルスロットだ。
カラバリのルージュレッド、ムーンライトホワイト、ミッドナイトブラックの3色はスタンダードなものながら、特にムーンライトホワイトは白一色にシルバーのアクセントが清潔感もあって、魅力的。セルフィー重視派以外のユーザーにも十分に使いでのあるSIMフリースマホだろう。
ZenFone 5 | ZenFone 5Z | ZenFone 5Q | ||
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メーカー | ASUS | |||
価格(税抜) | 5万2800円 | 6万9800円 | 3万9800円 | |
ディスプレー | 6.2型Super IPS+液晶(19:9) | 6型IPS液晶(18:9) | ||
画面解像度 | 1080×2246ドット | 1080×2160ドット | ||
サイズ | 約75.6×153×7.7mm | 約76×160.5 ×7.7mm |
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重量 | 約165g | 約168g | ||
CPU | Snapdragon 636 1.8GHz(オクタコア) |
Snapdragon 845 2.8GHz(オクタコア) |
Snapdragon 630 2.2Hz(オクタコア) |
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内蔵メモリー | 6GB | 4GB | ||
内蔵ストレージ | 64GB | 128GB | 64GB | |
外部メモリー | microSDXC(最大2TB) | |||
OS | Android 8.0 | Android 7.1 | ||
LTE対応バンド | 1/2/3/5/7/8/18/19/28/38/39/41 | |||
3Gバンド | 1/2/5/6/8/19 | |||
DSDS | ○(4G+4G DSDV) | ○(4G+3G) | ||
CA対応 | ○(2CC) | ○(3CC) | ○(2CC) | |
VoLTE | ○(ドコモ、au、Y!mobile) | |||
無線LAN | IEEE802.11ac(2.4/5GHz対応) | |||
カメラ画素数 | リア:12メガ(標準)+8メガ(広角) /イン:8メガ |
リア:16メガ(標準) +8メガ(広角) /イン:20メガ(標準) +8メガ(広角) |
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バッテリー容量 | 3300mAh | |||
高速充電 | 最大5V/2A | 最大9V/2A | 最大5V/2A | |
生体認証 | 指紋、顔 | |||
SIM形状 | nanoSIM×2(microSD排他) | nanoSIM×2 (microSD別) |
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USB端子 | Type-C | microUSB | ||
3.5mmイヤホン | ○ | |||
カラバリ | シャイニーブラック、スペースシルバー | ルージュレッド、ムーンライトホワイト、ミッドナイトブラック | ||
発売時期 | 発売中 | 6月下旬以降 | 発売中 |
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