Pew Research Centerの調査によると(http://www.pewinternet.org/2018/03/01/social-media-use-in-2018/)、米国のSNSユーザーの59%がFacebookやInstagram、Snapchatなどの「すべての」ソーシャルメディアプラットホームの利用をやめることを「難しくない」と考えているそうです。本当でしょうか……。
同じ調査では米国の成人の73%がYouTubeを使っており、Facebook 68%、Instagram 35%、Pinterest 29%、Snapchat 27%、LinkedIn 25%、Twitter 24%、Whatsapp 22%という結果でした。
その米国でも18~24歳に年齢を絞ると、YouTube 94%、Snapchat 78%、Instagram 71%と、ガラリと景色が変わります。
日本ではやはりTwitter強し、Instagramが急上昇中という状況ですが、米国では利用するSNSが世代によって異なることから、ウェブサイトやテレビCMのSNSへの誘導には、3つも4つもアイコンが用意され、できる限りどのSNSでも同じアドレスでプロフィールを登録することが、プロモーションの第一歩となっています。
それに、サービスによってもノリが違いますよね。不用意な発言や投稿はどのSNSでも炎上しますが、よりフレンドリーで絵文字たくさんのコメントが喜ばれるInstagramや、投稿時間などに非常に高度な分析を必要とするFacebook、とにかくハッシュタグに乗っかるTwitterなど。もう1人のSNS担当が対応しきれるレベルではありません。
SNSをやめるのは本当に苦ではない?
さて、冒頭のテーマとなっている「SNSをやめるのが苦ではない」というデータ。こちらも世代によって異なります。
全体では59%の人がやめるのは苦ではないと回答しています。また40%の人がやめるのが難しいと回答しました。
年齢別で見ると、18~24歳では49%がやめられる、51%の人がやめられないと答えています。しかしすぐ上の25~29歳では逆転し、60%の人がやめられる、40%の人がやめられないとなり、それ以上の年齢層では同じような傾向でした。
全体の傾向も変化しているそうです。2014年1月の調査では、やめられないと答えていた人は28%だったことから、やめられない人も増加していることがわかりました。
SNS中毒の深化が起きる一方で、さほど執着しないと考える人が増えたことも、昨今の傾向と言えそうです。
代替手段と効率化
この調査結果には個人的には少し驚きました。
毎日のように見て回っているアプリを、日々の生活から消し去っても問題ないと答える人が割と多いと感じたからです。
一方で、SNSでなくてもメッセージのやりとりや写真の共有の方法がいくらでも登場していることと、それが浸透したこともあるでしょう。
たとえばGoogleは、Google+を派手に失敗させていますが、そのおかげでSNS的ではない代替手段が得意になっています。
GmailアドレスはSNSユーザーだってみんな1つは持っているでしょうが、これがあればメールはもちろん、Googleハングアウトでビデオチャットができますね。そしてGoogleフォトでは写真の共有を手軽に行うことができ、人の名前まで勝手に付けてくれます。
Googleフォームを使えば日程調整なども行えるし、Googleカレンダーでメンバーを誘えばイベントや旅行のスケジュールもきちんと共有できます。やれる方法はあるんです。だから、SNSがなくても、現状のコミュニケーションは維持できるはず、と考える人が増えたかもしれません。
ただし、やめられるかどうかと、実際にやめるか、には乖離があると思います。SNSを使わずにこれらのことをこなすのが、たとえGoogleブランドで統一されていたとしても、小難しくて、バラバラで、面倒だからです。
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