2018年2月11日、神戸のスペースアルファ三宮においてAlexaの開発者向けイベント「Alexa Day 2018」が開催された。登録者で350名という規模に膨らみ、チケットも売り切れた大人気イベントの模様をお伝えする。
登録者数は350名! エンジニアの熱気あふれる会場
Alexa Day 2018を主催したのは、日本上陸以前からAlexaの開発やノウハウを勉強会で重ねてきたJAWS-UG神戸を中心とした有志。神戸の三宮駅近くにあるスペースアルファ三宮には、朝から数多くのエンジニアが集まり、Alexaに対する関心の高さがうかがえた。Alexaの大型イベントがいまだ開催されていない首都圏からも多くの人が足を運んでいたようだ。
朝から始まったイベントはみずほ銀行やパルコ、TOKAIなどの豪華なユーザー事例やAlexaスキルの技術情報を紹介するセッショントラックが2つのほか、「親子で楽しむロボット工作&Alexaスキル開発ワークショップ」も開催された。また、会場の入り口ではAlexaスキルの開発を手がけるクラスメソッドやハンズラボ、TOKAIなどがアトラクションとしてブースを出していた。
Alexa事例がいち早く聞けるプレミアムなセッション
午前中、SIerの立場で金融機関でのAmazon Echo/Alexaの事例を紹介したのはNRIの馬勝淳史氏。日本上陸前からモックを作って検証することで、MVP(Most Variable Products)として残高照会と入出金明細という2つの機能を作り込むことができ、2017年11月8日のAmazon Alexaの国内提供開始に間に合わせることができた背景を語った。また、通常のアプリ開発との違いや金融機関向けならではのセキュリティの配慮、スキル開発のはまりどころなども披露され、開発者にとって特に有意義な内容であった。
ランチセッションを挟んで午後イチで登壇したのは、ショッピングセンターという公共スペースでのAlexa活用について説明したパルコの林直孝氏。コンシューマーのコミュニケーションの手段が変わり、テナントの人手不足や業務効率化などの課題解決が必要になる中、ロボットの活用にいち早く取り組んできたパルコ。現在は店舗案内をAlexaで聞けるというスキルを提供しているが、今後はパルコ店内でAmazon Echoを設置し、ショップやレストラン、取り扱い商品などで音声検索できるようにしていくという。後半はクラスメソッドともに進めてきたスキル開発の苦労話も披露。事業会社がどのようにAlexaのようなテクノロジーが取り組むべきなのか、含蓄の多い内容だった。
その他、Alexa Skill kitやAVS(Alexa Voice Service)の解説、バックエンドを構成するAmazon Machine Learningの説明、デバイス管理に向けたAWSソリューションなどを解説するセッションが行なわれたほか、LT形式によるAlexaのスキルコンテスト、Alexaを含めたIoT、AI、サーバーレスなどのテクノロジーにエンジニアはどう対応していくかを語り合うパネルディスカッションも行なわれる予定だ。この後、登壇なので、詳細なセッションレポートは後日お届けする。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう