最大容量12TB!HDDとしては十分な性能と高い信頼性を得られる機能を搭載
HDD「IronWolf」は他社製にはない機能で200ものパラメータで状態確認! データ保存に最適って知ってた?
Seagate Technology(以下:Seagate)は、自作erには説明不要な老舗中の老舗ストレージメーカーだ。世界初のHDDを手がけるなど、1979年の創業以来ストレージ技術の進歩を担ってきたSeagateだが、最近は特に最大容量の更新や1プラッターサイズの向上が進んでおり、現在売られているHDDの中では最大容量となる12TBモデルも販売している。
最近は容量がそこそこあるSSDの価格が下がってきたため、メインストレージこそSSDに移行しているが、大事な思い出となる写真や映像など、増え続けるデータの保存先としては容量、コスト面も含めて未だHDDのニーズは高い。最もコストパフォーマンスの高いHDDは、年々上がっており現在は一般用途のHDD(Seagateで言えば「BarraCuda」)なら1万円を切っているものもある4TBモデルがいちばんお買い得だ。
Seagateは、そんな不動といえる需要があるHDDを、回転数やファームウェアなど用途にあわせて最適化し、ブランディングを分けることで使用環境にベストな製品を簡単に選べるようにしている。
同社は2016年にHDD製品のシリーズを「Guardian Series」として一新。古くからの自作erになじみ深いバラクーダ(旧ブランドはBarracudaと表記が異なる)の名を冠する「BarraCuda」シリーズは、デスクトップPC、外付けストレージ向けの「BarraCuda」(2.5インチもある)、ハイエンドPCやクリエイティブPC向けで常時稼働にも対応する「BarraCuda Pro」、容量8GBのNANDフラッシュを内蔵するハイブリッドHDD「FireCuda」(2.5インチもある)の3種類。
「IronWolf」シリーズは常時稼働するPCやSOHO、NASを想定し、RAID構築をサポートする「IronWolf」、8台以上で構成するNASに対応するほか、回転数も向上したハイエンドNAS向けの「IronWolf Pro」の2種類。監視カメラシステム向けに特化した「SkyHawk」、高い作業負荷がかかるAI監視システムを想定し、専用ファームウェアを採用する「SkyHawk AI」の2種類、3シリーズ7製品という豊富なラインアップが用意されている。
データ保存には付加価値の魅力な「IronWolf」がオススメ!
Seagateは年間通電時間を2400時間(1日約6.5時間)として、年間にどのくらいデータを書き込みできるかを、独自に表した作業負荷率制限(WRL)で算出。デスクトップPC向けでエントリーモデルとなる「BarraCuda」でも年間55TB、2年保証(国内正規代理店扱い品)と耐久性に不安はないが、大事なデータを保管する場合、耐久性は高いに越したことはない。
そこで今回目を付けたのが、クリエイティブやプロフェッショナル向けで、作業負荷率制限が年間300TBと高く、回転数7200rpmと高いパフォーマンスを発揮する「BarraCuda Pro」か、十分な耐久性に加えて、専用ファームウェアによる最適化やRAID構築のサポートといった付加価値が魅力的な「IronWolf」だ。
耐久性の指標となる作業負荷率制限(WRL)や製品保証期間は「BarraCuda Pro」のほうが高くなっているが、オススメは?と問われたら、コスト面をはじめ、常時稼働PCやNASへの最適化、RAID対応、4TB以上のモデルは振動によるエラーを抑える「RVセンサー」を採用と、プラスαな点が多い「IronWolf」だ。まず、PCやUSB外付けHDDで単体運用し、後々NASを導入といった使い方がオッケーなのも魅力的な要素のひとつだ。
SeagateのHDDは、3シリーズ7製品ある。ここでは3.5インチモデルのみ抜粋しているが、「BarraCuda」と「FireCuda」には2.5インチも用意されている。
BarraCudaシリーズ | |||
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シリーズ名 | BarraCuda | BarraCuda Pro | FireCuda |
用途 | デスクトップPC、ホームサーバー、外付けストレージ | ハイエンドデスクトップPC、クリエイティブ・プロフェッショナルPC、ゲーミングPC | ハイエンドデスクトップPC、クリエイティブ・プロフェッショナルPC、ゲーミングPC |
容量 | 8TB、6TB、4TB、3TB、2TB、1TB、500GB | 12TB、10TB、8TB、6TB、4TB、2TB | 2TB、1TB |
キャッシュ | 256MB(8/6/4/3TB※1)、64MB(3/2/1TB※2)、32GB(500GB) | 256MB(12/10/8/6TB)、128MB(4/2TB) | 8GB MLC NAND、64MB |
RVセンサー | - | - | - |
年間通電時間 | 2400時間 | 8760時間 | - |
平均故障間隔(MTBF) | - | - | - |
製品保証期間 | 2年保証 | 5年保証 | 5年保証 |
IronWolfシリーズ | ||
---|---|---|
シリーズ名 | IronWolf | IronWolf Pro |
用途 | 常時稼働PC、SOHO PC、NAS | 商用システム、エンタープライズNAS |
容量 | 12TB、10TB、8TB、6TB、4TB、3TB、2TB、1TB | 12TB、10TB、8TB、6TB、4TB、2TB |
キャッシュ | 256MB(12/10/8/6TB)、64MB(4/3/2/1TB) | 256MB(12/10/8/6TB)、128MB(4/2TB) |
ファームウェア | AgileArray | AgileArray |
RVセンサー | 搭載(12/10/8/6/4TB) | 搭載 |
対応ドライブ・ベイ数 | 1〜8台 | 1〜16台 |
年間通電時間 | 8760時間 | 8760時間 |
平均故障間隔(MTBF) | 100万時間 | 120万時間 |
製品保証期間 | 3年保証 | 5年保証 |
SkyHawkシリーズ | ||
---|---|---|
シリーズ名 | SkyHawk | SkyHawk AI |
用途 | 監視用DVR/NVR | AI監視NVR |
容量 | 10TB(※3)、8TB、6TB、4TB、3TB、2TB、1TB | 10TB、8TB |
キャッシュ | 256MB(10/8/6TB)、64MB(4/3/2/1TB) | 256MB |
ファームウェア | ImagePerfect | ImagePerfect AI |
RVセンサー | 搭載(10/8/6/4TB) | 搭載 |
対応ドライブ・ベイ数 | 8台以上(10/8/6/4TB)、1〜8台(3/2/1TB) | 16台以上 |
対応カメラ台数 | 1~64台 | 1~64台 |
年間通電時間 | 8760時間 | 8760時間 |
平均故障間隔(MTBF) | 100万時間 | 200万時間 |
製品保証期間 | 3年保証 | 5年保証 |
※13TB ST3000DM007
※23TB ST3000DM008
※3将来提供予定
以下では、現状発売されているなかで最大容量となる12TBモデルの「BarraCuda Pro」と「IronWolf」を公称スペックで比較。機能面の大きな違いは、用途に最適化されたファームウェアの採用やRAIDの最適化を謳っているか否かの違いとなる。
12TBモデルの比較 | ||
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製品名 | BarraCuda Pro | IronWolf |
容量 | 12TB | |
型番 | ST12000DM0007 | ST12000VN0007 |
最大転送速度 | 毎秒250MB | 毎秒210MB |
回転数(rpm) | 7200rpm | 7200rpm |
ファームウェア | - | AgileArray |
RVセンサー | - | 搭載 |
RAIDサポート | - | 〇 |
起動電力 | 2A | 1.8A |
標準動作モード | 7.8W | 7.8W |
アイドル時の平均消費電力 | 4.83W | 5W |
スタンバイ/スリープモード | 0.84/0.8W | 0.8/0.8W |
年間通電時間 | 8760時間 | 8760時間 |
作業負荷率制限(WRL) | 300TB/年 | 180TB/年 |
平均故障間隔(MTBF) | - | 100万時間 |
製品保証期間 | 5年保証 | 3年保証 |
Amazon価格 | 6万4980円 | 5万4490円 |
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