GeForce MX150は2.5倍速で輝く天板も魅力なのだ!!
ZenBook 13 試用レポート みんなより速くてキレイなモバイルPCが欲しいキミにぴったり
ASUSは2018年春モデルPCを7機種発表した.中でも軽量モバイルのZenBookは、従来モデルのリニューアルではなく、8Gコアを搭載した新ボディで登場した.13型の製品モデルを試用できたのでレポートする.
ロイヤルブルーの特殊加工天板
ビッカビカでカッコいいのだ
秋のIFAで発表となった、液晶回転型のZenBook Flipでは、名称の中に画面サイズを表す14や15が入っていたが、クラムシェル型のZenBookにもその波がやってきた.
今回の新製品はZenBook 14(UX430UA)と13(UX331UN)という名前である.我々としてもインチがわかりやすくなってうれしいのだ.
ZenBook14と13のロイヤルブルーモデルの天板は「美しさと強度を兼ね備えるナノ・インプリント・リソグラフィ技術の新素材」を採用している.写真だと現行モデルのあの同心円模様と同じに見えるが、表面はピッカピカのつっるつるなのである.
ASUSによると「クリスタルのような美しい天板のスピン模様は、髪の毛の太さの約10万分の1しかない、わずか1nmの微細加工によって実現」している.天板部のいちばん下がメタル素材で、その上にパターン・インプリント、そして電気プランティング、カラープリント、UVコーティングで5層構造になっていて、美しさと強度を出しているという.ちなみにZenBook13のグレーメタルはこの処理ではなく、従来と同じなので気をつけておくように.
8Gコアのi5に
13型はなんとGPUを搭載
CPUは13・14ともに第8世代(8G)コアのi5-8250Uでメインメモリは8GB、SSDは256GBのみ.液晶は14型と13.3型のフルHD(1920×1080ドット)のノングレア・ノンタッチという、オレとしては非常に好感の持てる仕様である.
ただし、グラフィック回りがなぜか2モデルで異なっており、小さいほうの13はNVIDIAのGeForce MX150とVRAM2GBを搭載している.14型はインテルの内蔵グラフィックスでメモリはメインと共用だ.
このGeForceの「MX150」というGPUは、940MXの後継で、アーキテクチャーもMaxwellから最新のPascalとなったモデル.、CUDAコアは384と変わらず、クロックは約1GHzから1.5GHzへと向上している.
では具体的にGTX1050と比べてどれくらいの能力なのかと想像するに、940MXが約半分だったので、それ以上の速度を期待したいところだ.インテルの内蔵グラフィックと比べると2~3倍速いはずなのである(正解はベンチマークコーナーで!!).
搭載するWebカムは14型が上で92万画素、13型が30万画素.ディスプレイ出力端子は14型のほうがなぜか「マイクロHDMI」で、13型は「標準HDMI」である.
USBも微妙に2モデルで違なる.タイプC×1を搭載するのは同じだが、タイプAが違っていて、14型は3.0×1+2.0×1なのに対し、13型は3.0×2とがんばっている.
両機種ともに狭額縁デザインで、本体のサイズは14型が324×225×15.9ミリで重さ1.27キロ、13型が310×216×13.9ミリで1.14キロはちと重めだが、GPUを搭載しているから大目に見てあげよう.
キーボードは無音で、かな文字のプリントが小さく、スッキリした見た目である.もちろんバックライト内蔵.タッチパッドの滑りは最高まではいかず、クリックはカチカチと音がする.
そして、バッテリー駆動時間は14型が9.4時間で13型が14.4時間と長い.13型にはGPUが搭載されてバッテリー容量もおそらく少ないはずだが、液晶の面積ぶんかどうかわからないが、持ちがいいのである.
この組み合わせアタリなのでは!?
MX150はGTX1050のちょうど半分な速度
おなじみのベンチマークテストを13型でとってみた.CINEBENCHのCPU値は652で、i5-8250Uとしてはよくまわっている.i7-8550Uを搭載しているノートで、これ以下の値を出しているモデルもあるからだ.8GコアのUプロセッサーは、電源・熱設計によってかなり「回す」ことができるCPUなので、メーカーごとの設計方針によって下克上もありえるのである.
同じCINEBENCHのOpenGL値は81と、さすがに内蔵グラフィックスのみのPCの50~55を大きく上回った.
では3DMarkではいかがでしょうかというと、FireStrikeで2598が出た.8GコアUシリーズのUHD620では1000前後なので、内蔵の2.5倍速いという結果である.上のほうと比べると、8Gコア(i7-8650U)とGTX1050を搭載するSurfaceBook2では、5000を超えていたので、ほぼその半分の能力ということができる.対重量比的にもお値段的にもよくできているのだ.
冷却のための空気吹き出し口は、液晶の付け根にバーのような部分にあり、全開になると音が聞こえるようになる.SSDの速度はマルチのシーケンシャルリードが563で、SATA接続としては標準的な値だ.
バッテリーの持ちはおなじみBBENCHにて、輝度最高、「最も高いパフォーマンス」で省エネ設定なしといういつもの最高出力状態で計測.内蔵バッテリー容量は50Whで、持続時間は4時間50分と優秀であった.
ACアダプターの出力は19V3.42Aの65Wで、50%までの充電時間は32分、70%まで48分、90%まで65分と、こちらも「クイックチャージ」と言っていい速度である.
8Gコア+GTXだと2キロコースなので
MX150で1キロ強はグッドバランスだ
すでにレノボが「ideapad520」としてi5-8250UにMX150を搭載したPCを発売しているが、15型マシンで重い.SurfaceBook2はi7-8650U+GTX1050でいいベンチマーク結果を出している.CES2018では8GコアのGシリーズという新CPUも発表となり、このあたりのノートが今後どう展開するのか楽しみだが、外部GPUを組み合わせたプレミアムノートは2018年の流行りになるに違いないのだ.
そんな中で、13型のボディに、8GコアのCPUとGeForce MX150を搭載しながら、1.14キロでバッテリーも長持ちというZenBook 13は、「薄軽」だけを目指したモバイルノートでは飽き足らないキミやボクにピッタリのプレミアム・モバイルPCなのである.
ZenBook13は税込み価格約13万円で、軽さとバッテリーの持ちとGPUとで、とてもいいバランスのマシンである.ロイヤルブルーの天板もステキなので、みんなよりちょっと上のPCが欲しいキミに超オススメなのである.
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります