Radeon RX Vega M GraphicsはゲーミングノートPC業界に革新をもたらすのか?
Radeon入ってる第8世代Core&NUCを正式発表、Max-QのGTX 1060を超える
Vega M GLの性能はGeForce GTX 1050の最大1.4倍
Vega M GLはVega M GHの下位にあたり、ターゲットはWindows Mixed Reality、ゲーミング、コンテンツ制作など幅広い用途で使われることを想定しています。一方で、高負荷なVRやゴリッゴリのゲーミング用途はVega M GHに譲るようです。
では、そろそろゲーミング性能面の話に参りましょう。下位3モデルに搭載しているディスクリートGPUの「Vega M GL」は、Core i7-8550U&GeForce GTX 1050搭載モデルと比べて、最大で1.4倍の性能になるとのこと。「HITMAN」や「DEUS EX:MANKIND DIVIDED」など、AMD向けのゲームではあるものの、NVIDIAのミドルローGPUをGPU内蔵CPUで超えたというのは驚くべき話ではあります。
なお、Core i7-4720HQ&GeForce GTX 950Mを搭載する3年前のPCと比較すると、最大で3倍も性能が向上しています。HEVC動画エンコードではQSVを使って6.7倍差までひらきます。このように、iGPUとdGPUを用途に応じて使い分けているところが、Radeon入ってるIntel CPUの最大の良さのような気がします。
Max-QデザインのGTX 1060を超えるVega M GH
上位2モデルに搭載しているVega M GHはGLよりもハードな用途に耐える仕様になってます。TDPは100Wとデスクトップ向けのCoffee Lakeよりも高く、Core i7-8809Gに関してはCPUのほかGPU/HBM2のOCにも対応しているのが面白いところ。
Vega M GHの性能はNVIDIAの薄型デザイン「Max-Q」を採用した、Core i7-7700HQ&GeForce GTX 1060搭載PCを超える性能を実現しています。ミドルレンジGPUを1パッケージのGPU内蔵CPUで超えるとなると、Max-QデザインのGTX 1060モデルとはバチバチの競合になります。PCメーカーはGTX 1070以上ならMax-Qを選ぶ意味はありますが、ターゲットの性能がGTX 1060ぐらいならVega M GH採用第8世代Coreのほうが、薄型軽量モデルの設計自由度は高くなるかもしれませんね。
Core i7-4720HQとGeForce GTX 960Mを搭載する3年前のPCと比較すると、最大で2.7倍の差。GLと比べて、いずれのPCゲームでもフルHD/60fps超えで遊べる性能をターゲットにしていることがわかります。
第8世代Core with Radeonを搭載した新型NUCも登場
また、Intelは第8世代Core with Radeonを搭載した新型NUC「Intel NUC 8シリーズ」も発表しました。ラインアップはCore i7-8809Gを搭載する「NUC8i7HVK」と、Core i7-8705Gを採用する「NUC8i7HNK」の2モデル。いずれもIEEE 802.11ac(2×2)無線LAN&Bluetooth v4.2コンボカードがM.2で実装されています。とにかくインターフェースが豊富で、ゲームにVRにコンテンツ制作と幅広い用途で使える省スペースPCです。メモリースロットはデュアルチャンネル対応で2基、最大DDR4-2400、最大容量32GBのSODIMMに対応します。
■関連サイト
第8世代Coreプロセッサー with Radeon RX Vega M Graphics
Intel NUC
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります