プロジェクターとMOVERIOという技術を持つ、エプソンならではのコンテンツ
今回の天空の楽園では、MOVERIOのカメラを使った画像認識という別の技術を活用しており、MOVERIOの機能を生かして来場者を楽しませる工夫を盛り込んだ。プロジェクションマッピング用のプロジェクターとMOVERIOというふたつの技術を持つエプソンならではのコンテンツだといえるだろう。
ロープウェイを使ったナイトツアーでは、テストということで3日間だけのMOVERIOの利用だったが、天空の楽園に引き続き、来春からのロープウェイを使ったナイトツアーでもMOVERIOの利用は決まっているとのこと。今年の改善点を生かして、新たなコンテンツをさらに提供していく考えだ。
AR+スマートグラスで、観光との親和性を追求
阿智村はすでにナイトツアーを実施して6年。集客のためにエンターテインメントを目指したというツアーは順調に来場者を増やし、今年は期間中に12万人を集めるほどになり、宿泊施設をはじめとしたキャパシティの限界に達しているという。
それに対してロープウェイが使えない冬期の来場者は3万人程度で、阿智村ではまだ伸び代があると判断。昨年から3年で5万人の目標を立てており、達成に向けて天空の楽園を展開し、さらなる観光客獲得を目指す。
MOVERIOが阿智村で協力するのも、同じ長野県内の企業であるエプソンが、県内観光をサポートする施策の一環だ。スマートグラスであるMOVERIOは、観光との親和性が高い。
ARは、観光地の情報を補完したり、情報を拡張したり、実際に現地にいて利用するとさらに威力を発揮する。MOVERIOを使うことで観光における人の流れを変え、新たな魅力を生み出すようなツールとなりえる。こうした観点から、エプソンは今後も観光地向けの施策に取り組んでいく意向だ。
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