エレコムの新フラグシップ「WRC-2533GST」レビュー
iPhone Xと一緒に購入したいセキュアで爆速なルーター発見
家族それぞれが動画配信サービスを観てもカクつかない
筆者も子どもがいるがまだ小さいのでネットを利用する機会はほとんどない。とはいえ、近い将来スマホやゲームを利用する時間が確実に増えていくはず。現状でも時間にルーズなため、ネットを利用する時間が制限できるのはありがたい。WRC-2533GSTでの設定は簡単で、ルーターの管理画面から、こどもネットタイマー3を選択。子どもが利用するデバイスを選択し、あとは曜日ごとに利用する時間帯を指定したり、1日の利用できる時間を制限するなど、このへんは本人と相談して決めよう。
家族がいると、同時にネットアクセスするケースも増えてくる。そんなときありがたい機能がMU-MIMOだ。複数の機器で同時にアクセスしたとき、通常なら1台1台通信を切り替えて行なう。一見、同時に通信しているようにみえるが、速度はガクンと落ちてしまう。しかしMU-MIMOなら、最大4台まで同時に通信できるため、速度低下が低減できる。ただし、接続するデバイス側もMU-MIMOに対応している必要があり、現在はまだ対応製品は少ないが、今後増える可能性があるのでまずは対応ルーターを購入しておくべきだ。
また、ビームフォーミングZにも対応。iPhoneやGalaxyシリーズなど対応機種なら、電波を効率よく届けることができ、つながりやすいうえに速度アップが見込める。こちらも徐々に対応機種は増えてきているので、必須機能と言えよう。
最後に、WRC-2533GSTの速度をSpeedtest.netで計測してみた。登場したばかりのノートPC「VAIO S11」で試したところ、最も速度の出る時間帯で、下り400Mbps以上、上り500Mbps近くを記録。筆者はいろいろとルーターを試しているが、トップレベルの値だ。しかも、5mほど離れた仕事部屋でこの値はなかなかと言える。さらに10mほど離れたバスルームでも同様に計測した結果、下り400Mbps弱、上り400Mbps以上を記録した。これは、今まで使っていたルーターのなかでは最高記録だ。
我が家は軽量鉄骨造のため、5GHz帯は離れると電波がどんどん減衰していくのだが、電波強度をWifi Analyzerアプリで計測したところ、5mと10mではさほど減衰していなかった。WRC-2533GSTは従来製品よりも値はいいので、このあたりはDXアンテナの技術が生かされているのだろう。
スマホやPCは数年に一度、新製品に買い替えるのが相場だが、ルーターまではなかなか気が回らない。11ac規格が登場して数年になるが、ゲーム機でも採用され始めたこともあり、やっと定着してきた印象だ。性能も向上してきているので、切り替えには良いタイミングではないだろうか。WRC-2533GSTの場合、実勢価格1万円台半ばで今後ルーターに求められる機能をひと通り備えた新時代の標準ルーターが手に入るわけだ。
フラグシップ系は、複数のアンテナが筐体から乱立しているタイプが多いが、WRC-2533GSTはとてもスッキリしていて、設置場所を選ばない。それでいて、広い範囲で快適に使える。トレンドマイクロのセキュリティー機能も、接続するデバイスをまとめて保護してくれるので、単体では守りようがないスマートスピーカーなどIoT機器を使っている家庭では安心感が増すだろう。
定評のあるサポートサービス「えれさぽ」や国内サポートダイヤルも用意されていて、初心者でも安心して利用できるのもポイント。WRC-2533GSTを導入すれば、またしばらくは買い換えずに済むだろう。年末年始、大掃除と一緒にルーターの衣替えも済ませてしまおうではないか。
(提供:エレコム株式会社)
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