週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

スマホのUSB DACにもなるプレーヤー「NW-A40シリーズ」:Xperia周辺機器

2017年11月19日 10時00分更新

 前回の記事では、ソニーのウォークマン「NW-A40シリーズ」をXperiaと共存できる音楽プレーヤーとして紹介しましたが、まだまだほかにも、おもしろい使い方があります。そのひとつがUSB DAC機能です。

 ウォークマンといえば「音楽を聴くもの」という固定概念にとらわれず、せっかく良いアンプを内蔵しているので、それをXperiaなどのスマホと組み合わせて楽しんでしまおうという機能です。USB DAC機能は、Xperiaのようなスマートフォンに接続してもPCに接続しても利用できます。

 NW-A40シリーズとUSB Type-Cを備えるXperiaで使う際、接続方法はいろいろありますが、シンプルな接続方法としてはウォークマンに付属するWM-Portケーブルと「USB端子→USB Type-C変換アダプター」を利用する方法がとてもシンプルです。

 この接続には毎度ながら落とし穴があり、接続するUSB Type-Cの変換アタプターもしくは変換ケーブルは、「USBホスト(OTG)」に対応していることが必須条件となります。

 Xperiaと接続してNW-A40シリーズの画面にある「DAC」アイコンをタップして「USB DAC」画面に切り替われば接続成功です。「再生機器との接続ができません」と表示された場合は、変換アタプターもしくはケーブルが対応していない可能性があるので確認しましょう。

 無事画面が切り替わればコントロールボリュームが表示されます。ここから音量調整をするとNW-A40シリーズをUSB DACとして使えるようになります。

 荷物量的には増えていたり、接続した見た目はどう考えても持ち運びしにくそうだとか、いったい何をやっているのかという本末転倒な感じがしなくもありません。

 しかし、たとえばXperiaにしか入っていない楽曲はもちろん、通信が可能というXperiaのアドバンテージを生かして、音楽ストリーミングサービスなどをちょっとイイ音で聴くというのもアリな使い方です。

 せっかくなので、NW-A40シリーズを単独で使った場合にも使える便利な機能も紹介しましょう。

 ヘッドフォン付属モデル「NW-A46HN」「NW-A45HN」や、別売りの対応ヘッドフォン「IER-NW500N」を接続した場合、ヘッドフォンの外側に配置されたマイクから周囲の音を取り込める「外音取り込み」機能が使えます。

 ハイレゾ音源に対応してデジタルノイズキャンセリング機能まで使えるというところまでは、Xperiaと同じです。そのノイズキャンセリング機能についてはとても性能が良いこともあり、周囲の気配すらわからくなるほど効果があると、むしろ不安になってしまうこともしばしばです。

 そんなとき、あえて周囲の音を取り込み、飛行機や電車の案内のアナウンスを聞けるようにしてできる便利機能です。取り込みのレベルも好みで調整できるので、ちょうどいいレベルにできます。

 また「語学学習」や「FMラジオ」「ダイレクト録音」が利用できるのもNW-A40シリーズならでは。「語学学習」は再生スピードを21段階で調節でき、言葉を聞き取りやすくする機能です。

 再生スピードが変わる(遅聞き、早聞き)際にありがちな、声質が変化して聞き取りにくくなるという現象を防いでくれます。指定範囲のリピート再生や、細かく再生位置を戻したり送ったり(-10/-3秒/+5秒)といった機能と合わせると、ラジオやインタビューなどの文字起こしにも使えます。

 「FMラジオ」もシンプルにFM電波を受信して聴ける、というのもウォークマンの利点。別売りの録音用ケーブル「WMC-NWR1」を利用すると、CDプレーヤーなどをウォークマンに直接接続して録音できるのも便利。アナログ的な便利さがあるというのも、ウォークマンならではです。

 そもそも「ウォークマン」といえば、筆者の世代にとって昔から音楽を聴くためのプレーヤーの代名詞と言えます。ソニーに限っては、カセットテープからCD、MD、HDD、メモリースティック、フラッシュメモリーと記録・再生媒体は変わっても、主たるオーディオプレーヤーの座は「ウォークマン」が占めていました。そのため、音楽も聴ける汎用機としてのXperiaを含むスマートフォンと市場で競合することはありませんでした。

 しかし、いくら専用機として優れていても、今となっては使うシーンは圧倒的にXperiaのほうが多いのも事実です。ユーザーに使ってもらってこそのプロダクツ、そう考えると新型のウォークマンは、脇役のポータブルアンプとしての活躍のシーンを広げた格好です。

 Xperia側からの視点でも、ハイレゾ音源をたくさん入れようと思うとストレージの空きを確保しなければいけなかったり、再生中のバッテリー消費量も気になるし、音楽を聴いている最中の着信や通知音が気になるなど、なかなか思い悩んむポイントも多し。それならウォークマンの出番です。

 USB DAC機能が搭載されたおかげで、「もっとイイ音で聴きたい」と思い立ったらXperiaとウォークマンを合体させて使えます。こんな楽しみかたができるなら、両製品をいっしょに持ち歩くのも悪くはありませんね!

■Amazon.co.jpで購入

■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この特集の記事