週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

Face IDには意外な弱点がある

ヒカキンがiPhone Xを諦めたのは他人事ではない

2017年11月13日 17時00分更新

 ブンブンハローフェイスアイディー。YouTuberのヒカキンさんが12日に新作動画「【悲報】iPhone XからiPhone 8にしました」をアップしました。



 ヒカキンさんは動画内で、iPhone Xの利用を諦めてiPhone 8にした理由を「顔認証機能(Face ID)が使えないから」としています。といっても、認証の精度が不正確だからではありません。

 いまや有名人のヒカキンさん。出先ではつねにキャップをかぶり、マスクをしているそうです。その状態でFace IDを使いロックを解除しようとしても、端末が本人と認めてくれないのだとか。

 “顔バレ”を気にする有名人ならではの問題かと思われるでしょうが、話はそれほど単純ではないかもしれません。一般人が使う際にも、このFace IDでストレスを抱える可能性があるのです。

 ASCII編集部でも検証しましたが(関連記事)、iPhone XのFace IDは「目を隠す」もしくは「口を隠す」と、高確率で認証できなくなります。顔の凹凸を厳密に見分けているのでしょう。

iPhone Xをゲットした編集部員スピーディー末岡さんのチェックによると、「目を隠す」「口を隠す」はNGのようです

 ただ、大きめのサングラスや、つばの広い帽子などを身に付ける機会が多い人は、目元が隠れやすいので、ちょっと認証時に面倒かもしれません。

 もっと困るのはマスクです。日本ではこれから風邪やインフルエンザが流行ります。また、花粉症に悩む人もいるでしょう。秋から春にかけての時期、マスクを使う人は少なくありません。

 かといって、iPhoneを使うたびにマスクを外すのはあまり現実的ではないように思えます。パスコードを手動で入れればいいわけですが、その手間を考えると「どうしたんだiPhone X! なんのためのFace IDだ!」という気分にはなりそうです。画面ロック解除だけでなく、Apple PayでもFace IDが使えないとなると、歯がゆい思いをするかもしれません。

いちいちパスコードを入力するのも手間です

 こうなってくると、サングラスをかけていようがマスクを被っていようが、指で触るだけで認証するTouch IDが使いやすいと考える人も出てくるでしょう。するとiPhone 8/8 Plusを積極的に選ぶのも“アリ”といえます。

Touch IDはそのまま、ワイヤレス充電対応のiPhone 8シリーズを積極的に選ぶのも良いでしょう

 もっとも、寒い時期は手袋をする人も多い。「スマホが使える手袋」などもありますが、その場合でも指紋での認証はいかんともしがたいわけで、こういう場合は(マスクなどをしてないければ)Face IDのほうが便利だとも考えられます。

 ちなみにヒカキンさんは、寝起きでもFace IDの解除ができなかったと言います。その理由として、普段かけているメガネの有無、髪の毛の寝癖、顔のむくみなどで、普段の顔と寝起きの差がありすぎるのかも……と発言していました。

 こちらについては、マスクほど致命的な問題ではないとも考えられます。編集部にもメガネをかけているiPhone Xユーザーが複数人いるので聞いてみたところ、「寝起きでメガネをしていない状態」でもFace IDの認証には支障がなかったと答えていました(ただ、寝ぼけて目がぱっちり開いていない場合にはうまく認証できなかった、という例もあるようです)。

 とにかく、大事なのは「自分にあったモデルを選ぶ」という基本中の基本です。マスクをする機会が多い人なら、iPhone 8/8 Plusのほうが良いかもしれない。それでも新しいテクノロジーや有機ELディスプレーなどの魅力を存分に堪能したいなら、iPhone Xを選んだほうが幸せかもしれない。

 いずれにしても、自分の利用方法をよく考え、店頭などで確かめてから選んでも、決して遅くはないはず。ヒカキンさんも動画内で言及しているように、「悩んでる人は触るべし」なのです。

■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります