可能性はあれど、具体的な話はまだまだこれから
BAYSTARS Sports Acceleratorのメリットはなんでしょうか。DeNAにとっては、既存の概念やビジネスモデルにとらわれないベンチャー企業とパートナーになることで、スポーツビジネスとして持続的な成長を続けつつ、横浜地域へ貢献することが可能になります。
一方、ベンチャー企業にとっては、ベンチャー集積地としての横浜市のもつポテンシャルの高さや、DeNAの持つ豊富なデータ、横浜スタジアムという良好なアクセスをほこるイベント会場が利用できることなどがメリットになります。
ただ、参加企業数は未定、支援機関も個社ごとに調整というのは、良く言えば柔軟性のある取り組みですが、悪く言えば具体性に欠けるようにも思えます。
質疑応答では「学生が立ち上げた企業でも、既存のベンチャーでもかまわない。型を決めない」としており、募集に関しても「採択企業はゼロかもしれない、あるいは応募していただいた全社かもしれない。そのあとの募集は未定、予算も同様」としていました。
DeNAによると「2020年までには成果を残したい」とのことですが、応募するベンチャー側とすれば、「きちんと支援してもらえるのか」「応募しようにも対象となる事業なのかわからない」などの不安もありそうです。
まだまだ漠然とした要素が多いことはDeNAも理解しているようで、11月11日には複数社のスポーツ分野のベンチャー企業が登壇するピッチイベントが開催され、参加者による講評なども実施される予定です。ここからどのようなプログラムが実現するかの可能性が見えてきそうですし、こういってよければ「不安要素」もあぶり出されるかもしれません。
横浜DeNAベイスターズの2017年観客動員数は、球団史上最多を更新するおよそ198万人に到達。横浜スタジアム座席稼働率もおなじく球団史上最多の96.2%と、多くのファンに支えられたシーズンとなりました。勢いに乗っている横浜を舞台とするDeNAの新事業、ぜひとも成果をあげてほしいところです。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります