ドイツ・ゼンハイザー本社で、オーディオファイル(オーディオ愛好者)向け製品のプロダクトマネージメントを担当するマニュエル・リッケ氏が来日した。同社ハイエンドイヤフォンの「IE 800 S」など新製品を紹介するためで、2回目の来日だという。音の特徴や従来機との違いなど、新製品に関して話を聞いた。
HD650を“よりリニア”な特性に改良した
── カタログなどでは一部明記されていませんが、今回の新製品はすべてが新ドライバーを採用していると考えていいのでしょうか?
リッケ はい。基本的にすべての機種がドライバーを改良しています。ただ、「HD 660 S」は新開発のドライバーになっていますが、「IE 800 S」については“最適化”したと言ったほうが正しいと思います。
── まずはHD 660 Sについて、2003年のHD 650以来、ほぼ15年ぶりの刷新です。音質を上げつつ、異なる個性のモデルに仕上げたとのことですが。
リッケ 音質は、より“リニア”になりました。一部の人ではありますが、「HD 800 Sと比べてもよりダイレクトに音が鳴るのがいいのではないか」という意見をもらっています。若干クールな感じになっていますが、HD 650特徴であるウォームな傾向は維持しています。
“サウンド・クオリティー”に関しては一概に上位・下位を決められないと考えています。一般的には「HD 800 S」が最もいいと言われていますが、各モデルごとに個性が異なるため、優劣はないです。ただ、従来機種よりは確実に良くなっていると言いたいですね。
── ハイエンド機種としては、HD 800、HD 800 S、HD 700などがありますが、どう選んでいくかは悩みそうです。
リッケ 私自身がいつも言っているのは「実際に試聴して違いを確かめてください」という点です。聴くと、まったく違うと思いますよ。今回、デザインについても大きく改善しているのですが、人によっては「HD 650」のほうが良かったという意見もありますね。
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