18日にはドコモの発表会が日本でありましたが、その前日17日はニューヨークでZTE「AXON M」の発表会が行なわれました。そこではアメリカAT&T向けの製品が展示されていたので、2画面端末のデキはどんなものか、さっそく実機をチェックしてみました。
AXON Mは5.2型フルHD(1080x1920ドット)のディスプレーを2枚備えた製品です。閉じた状態では普通のスマートフォンとして利用できます。この時のサイズは71.6×150.8×12.1mm。やや厚さはあるものの、左右のフレームを薄くしているので片手でも無理なく持つことができます。
本体下部にはUSB Type-C端子とスピーカーが並びます。よく見ると折り畳んだ状態の2枚目のディスプレーが裏側に折り畳まれているのが見えます。ディスプレーの厚さはかなり差がありますが、以前日本で発売されていた「MEDIAS W」とは2枚のディスプレーの形状が異なるのがわかるでしょう。AXON Mは2枚目のディスプレーはかなり薄くなっています。
本体の側面は、閉じた状態の右側にヒンジが備わります。ヒンジは0度と180度ではしっかり止まり、その間の角度は自由に可変できます。また、左側面にはSIMスロット、充電端子、ボリュームキーなどが並びます。このうち電源ボタンは指紋認証センサーを兼ねています。側面にセンサーを搭載すると本体の厚みを薄くできなくなるのですが、AXON Mは逆にこの形状のため本体に厚みがあり、この位置への搭載も問題ないのです。
本体を開いてみると、背面内側にはAT&Tのロゴが印刷されています。また閉じたときにそれぞれの画面がぐらつかないように、背面側には凹凸の加工がされています。閉じると噛みあって重なるようになっています。
本体を完全に開くと、2枚の画面はみごとにツライチとなります。左右で厚みが違いますが、実際に持ってみるとそこは特に気にはなりません。左利きの人が右手で本体を持つときも、本体を上下逆にすれば画面表示が180度回転してくれるので持ちにくいということはないでしょう。
ところで面白いのがカメラ。通常のスマートフォンは背面と前面にカメラを搭載しています。しかし、AXON Mはフロントに2030万画素を搭載するのみです。セルフィーには便利ですが、通常の写真を撮るときはちょっとトリッキーな動きをします。カメラを起動すると、すぐに画面表示が裏画面に切り替わるのです。これで通常のスマートフォンのように写真撮影ができるというわけです。
それでは2画面の使い方を試してみましょう。まずは閉じた状態。スリムで片手でも十分持てます。画面をよく見ると、下部のソフトキーの右側に「M」の文字が並んでいます。このMキーは画面を閉じた状態ではタップしても何もおきません。
今度は画面を開いて再びMキーをタップすると、その下に4つのアイコンが並びます。左から「2枚の画面を同じ表示」「2枚の画面をつなげて1枚の画面として表示」「左右別々の表示」「左画面だけ表示」の4つのモードを簡単に切り替えできます。
まずは左右の同じ画面表示。これは2画面それぞれまったく同じ表示となります。スマートフォンを2台並べているようなものです。この状態で本体を山折にして相手に同じ内容を見せる、という使い方ができます。そして、AXON M用に開発されたアプリもこれから登場します。2画面を使って対戦ゲームも可能になるそうです。
2画面を1枚にするモードでは、ディスプレーサイズが6.75型相当となります。7型タブレットに近い大画面表示ができるわけです。2枚のディスプレーのつなぎ目が若干気になるものの、「ぱっと開けば大画面」はなかなか便利そうです。
そして左右を別々に使うモードでは、2つのアプリを同時に利用できるとのこと。スマートフォンを2台使っている人には有用なモードと言えるでしょう。本体を横に傾ければ画面表示も横向きになります。SNSをメインに使う時は縦で、動画を見ながら何かするときは横向きで、という使い分けができます。
MEDIAS Wが出たころはスマートフォンのスペックも低く、今ほどSNSも普及していませんでした。しかし、今や一度に複数のタスクを使うのは当たり前となり、SNSの利用が1日の大半を占めるほどになっています。AXON Mはマルチタスク全盛の今の時代にちょうど適したスマートフォンと言えそうです。
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