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うんこを冷凍してはどうか?

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34歳の男が家事育児をしながら思うこと。いわゆるパパの教科書には出てこない失敗や感動をできるだけ正直につづる育休コラム。

抱っこひもを干す

 家電アスキーの盛田 諒(34)です、おはようございます。水曜の育児コラム「男子育休に入る」の時間です。今年2月に赤ちゃんが生まれて2ヵ月の育休を取りました。気づけば9月です。赤ちゃんに時空をゆがませる巨大な質量があることがわかります。どうりで最近重いと思った。

 6ヵ月に入ってから、赤ちゃんはめざましい変化をみせ、できることをどんどん増やしています。早々にずりばいをはじめ、先週ついにひざを立てることをおぼえました。地面をまともに蹴れるようになれば、移動速度が格段に上がりそうです。そんなに急いで大人にならなくていいのに。

 できることの数に比例して悩まされることも増えてきました。

・うんこがくさい
・iPhone好きすぎ
・はじめて風邪ひいた!

 おわかりですね、今回はたんなる育児初心者のお悩み回です。


●うんこがくさい

 離乳食をはじめたことでうんこがくさくなりました。

 母乳とミルクだけを飲んでいたときは、母乳にふくまれるビフィズス菌のおかげでヨーグルトのようにさわやかなにおいがしていたのですが、いまやふつうのうんこです。「うんこしたかな?」と抱きかかえて股ぐらをかぐと、とてもくさいです。

 ずりばいができるようになってからは、おむつを替えているときもゴロンと寝返りを打とうとするので危険です。床には洗えるジョイントマットを敷いているのですが、寝返り・におい対策をしなければならなくなりました。方策は2つです。

・パンツタイプおむつ
・おむつ用ビニール袋

 まず寝返り対策がパンツタイプおむつ。テープタイプおむつとちがい、ごろんとうつ伏せになっても後ろからシャッとはかせるように装着できて便利です。

 しかし、パンツタイプはわりと大きくなってから使うもののようで、わが家の赤ちゃんのようにまだ小さい子(重量7kg未満)が使える小さめサイズは市中在庫が少なく、探すのに苦労させられました。1~2ヵ月のころも「新生児用おむつ(お誕生~3000g)」を探すのに苦労させられたので、小さい子ならではの苦労なのかなと思っています。

 次に、におい対策のおむつ用ビニール袋です。小分けになっている小さいものを買っています。便利なのですが、週2回の燃えるごみの日までためてあると、くさくなるのでわりと困っています。赤ちゃんがまだ生まれたばかりのころは、店で「おむつ用ゴミ箱」を見かけても「へー」くらいの感想だったのですが、いまは意味がわかります。

 いいにおい対策はないものかなあと思っています。

 アイデアとしてあるのは冷凍です。わが家のキッチンには、いわゆる三角コーナーがありません。生ごみが出たら、小さなビニール袋に入れて冷蔵庫の小さな冷凍室(製氷室の隣にある部屋)で冷凍しています。同じように、おむつをビニール袋に入れて冷凍すればいいのではないかと感じました。常用の冷蔵庫はさすがに危険なので、小さな冷凍庫を買うとよさそうです。

 じつは今、まとめ買いした冷凍食品、つくりおきのお惣菜を保存するために、1~2人暮らし向けの小さな冷凍庫が人気でして、たとえば32Lくらいの小型サイズなら1万7000円くらいで見つかります。小さな冷凍庫があれば、赤ちゃんのおむつがはずれたあとも生ゴミ専用冷凍ごみ箱として使えていいのではないかなと思いました。

 場所とるのと電気代がかかるのが微妙なんですけど。一般的なごみ袋をセットできる低消費電力の冷凍ごみ箱、出ないかなー。


●iPhone好きすぎ

 赤ちゃん、へんなものばっかり好きになります。

・iPhone
・電源タップ
・ふとんのタグ
・ビニール袋
・ペットボトル
・ピザ屋のチラシ
・シリコンよだれかけ
・木のかご(リモコン入れ)

 手ざわり歯ざわりが楽しいのか、メチャメチャなめたがります。

 iPhoneは大好きで、見つけると「オッiPhoneじゃありませんか、どれお見せなさい」というテンションでズリズリ近づいてきます。朝、おふとんの中でツイッターなどしていようものなら、背後から小さな手がニューッと伸びてきます。ホラーです。

 iPhoneは隠せばすむのですが、電源タップはかじられると危ないので、手が届かないようテーブルやソファなどの上に置いています。コンセントにはコンセントカバーをつけています。そのうちケーブルボックスでも買おうかなと思っています。

 「そんなに好きならiPhoneや樹脂製ケーブル風のおもちゃを買ってあげようかね」と考えたこともありましたが、ツイッターに「赤ちゃんが『なめていいもの』と思ってしまい、よその家に行ったときや、一時保育などのときに同じことをしてしまうので、やめたほうがいいですよ」というアドバイスをもらって納得しました。

 余談ですが、個人的に育児とiPhoneは切り離せないところがあります。

 土日は夫婦で半日ずつひとりの時間をつくり、赤ちゃん連れだとむずかしい映画館やラーメン屋さんなどに行っています。1人で家事育児をやっているあいだに、一息つける時間はとても短いです。短い時間に本を読んだりテレビを見たりするのはむずかしいため、閲覧時間が秒単位のツイッターをiPhoneで見ることになっています。

 「スマホ育児はよくないよ」「ツイッターを見るより子供を見て」といった正論を見かけると、そうなんだけどね、赤ちゃんとふたりきりでいるとき、大人の話題が見られる貴重な場所でもあるんだわ、と感じます。なんでも依存するのはだめですが、用法・容量を守ってまともに使えばいいのではないかという気持ちです。


●はじめて風邪ひいた!

 まさに原稿を書いているいま、赤ちゃんが生まれてはじめての風邪をひいています。

 大人とおなじように、くしゃみをして、せきをしています。家族全員が二次感染で倒れてしまったら大変なので、マスク・手洗い・うがいを徹底するようにしています。ピジョンの赤ちゃんマスクは1歳半からなので、いまは家族が防御するしかありません。

 電動の鼻水吸引機があると、こういうときに便利なのだろうなと感じました。吸いあげるタイプの吸いとり機は、思いきり経口感染する危険があって怖いです。

 病気の情報は、病気とホームケアの本から得ています。

 赤ちゃんが熱を出したり、せきをしたりすると、ついインターネットで検索したくなりますが、いかにも本当らしくいいかげんなことを書いているサイトがたくさんあります。Q&Aサイトなどでは体験談をもとにもっともらしいことを言った人がベストアンサーに選ばれたりなどしているので、参考にするのはかなり怖いです。

 もちろんウェブにもしっかりした情報はあります。たとえば花王メリーズのWebサイトには「赤ちゃん相談室」というコーナーがあり、「何度の熱なら受診が必要?」といった質問に産院の先生が記名でしっかり回答しています。どうしてもウェブで情報をとりたいというときは、こうした一定の裏づけがあるサイトを見たほうがいいと思います。

発熱のケア|赤ちゃん相談室
http://www.kao.co.jp/merries/babycare/qa/14/01/

 ちなみに、最近書籍化もされた『ちょっと理系な育児』は、WHOガイドラインを翻訳して紹介しているおもしろいサイトです。サイトによれば、よく聞く「母乳の免疫は半年でなくなる」はウソ。分泌型イムノグロブリンA=sIgAなどの保護物質は、月齢に関係なく出続けるそうです。経験からくる思いこみなのかもしれないですね。


●変化速すぎ、気持ちはやりすぎ

 多くの変化で悩みが増えました。あらためて変化の速度が速いです。というか時間が速いです。毎晩、「さっき夜だと思ったのにまた夜になってしまった」という気持ちになるので怖いです。

 6ヵ月がこれだけあっという間なら、ふたたび6ヵ月が経ち、1歳の誕生日をむかえるのもすぐではないかと感じます。そのたび新しい驚きにウオーと言っていそうだし、困ったなーとか言っていそうだし、そのたび喜びと切なさを同居させていそうな気がします。

 たとえばいまレンタルしているベビーベッドは11月に返却期限をむかえてしまうので「みんなで寝る場所をどうしたらいいのか問題」が出てきます。すごいことに二人暮らしのときからシングルベッドしかもっていなかったので、新しい寝具には期待があるのですが、どう置いたらいいのか悩みますし、ベビーベッドのある暮らしには戻れないという切なさもあります。

 こうしてこっちが悩んだり喜んだりしているあいだにも、赤ちゃんの人生は着実に進んでいるんだと思うと、もうどうしようという感じですよね。冷凍うんことか言っている場合じゃないわ。




書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)

1983年生まれ、家事が趣味。0歳児の父をやっています。Facebookでおたより募集中

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