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機械学習型AIでランサムウェア撃退! 「ウイルスバスター クラウド」新バージョンがすごい‼!

2017年09月07日 20時30分更新

 トレンドマイクロは9月7日、総合セキュリティーソフト「ウイルスバスター」シリーズ3製品を発表した。

 通常版の「ウイルスバスター クラウド」、24時間365日の問い合わせに対応する「ウイルスバスター クラウド+デジタルライフサポート プレミアム」、モバイル向けの「ウイルスバスター モバイル」となる。

 今日からダウンロード販売が開始されており、パッケージ版についてはウイルスバスター クラウドおよびデジタルライフサポート プレミアムが9月14日、ウイルスバスター モバイルは10月5日発売となる。

 価格については以下の通り。

製品の価格

製品の価格

 新製品の特徴は機械学習によるAI技術「XGen」を搭載した点。同社によれば2016年に約10億のランサムウェア攻撃があり、その背景には「RaaS」といった、ランサムウェアを簡単に作成するツールが存在するためだという。これにより、犯罪者にとって儲かるビジネスになっているとのこと。

ランサムウェアの被害が深刻

ランサムウェアの被害が深刻

 そして、ランサムウェアの亜種の増加が大きな問題になっている。たとえば「WannaCry」は登場から約3ヵ月で約6万件、1日平均で600件の亜種が発生しており、既存のウイルス対策技術では対応が難しくなっている。

AI技術による特徴

AI技術による特徴

機械学習の順位

機械学習の順位

 そこで、XGenを活用することで、未知のウイルスに対抗。クラウド上のビックデータ(Trend Micro SMART Protection Network)と連携することで、ファイルや動作(ふるまい)の特徴、侵入経路を照会し、ウイルスかどうかを判断して処理する。

ランサムウェアから多層的に保護する

ランサムウェアから多層的に保護する

 また、データについては「フォルダーシールド」機能で保護。フォルダーシールドは正規のプログラム以外がデータにアクセスすることをブロックする機能で、これにより不正なプログラムがデータを暗号化することを防ぐ。新製品では複数のフォルダーに対応したほか、外付けUSB HDDなどバックアップしたデータも保護する。

 ただし、機械学習型は誤検出が多かったり、特定のファイルを確実にはブロックできない、といった弱点もある。そこで、既存のウイルスバスターの技術と組み合わせることで、これらの弱点をフォローし、高度なウイルス対策が行なえるようにしている。

ランサムウェアによりロックされた左のスマホ。PCから管理ポータルサイトにアクセスすることで……

ランサムウェアによりロックされた左のスマホ。PCから管理ポータルサイトにアクセスすることで……

左のスマホのアプリを強制終了してロックが解除された

左のスマホのアプリを強制終了してロックが解除された

 ウイルスバスター モバイルでは、スマホがランサムウェアに感染し、画面がロックされた場合でも、PCなどから管理ポータルサイトにサクセスすることでアプリの強制終了やパスワードのリセットなどが可能だ。

 機能としては、サポート詐欺に関する対策も盛り込まれた。

 サポート詐欺は、サイトにアクセスした際、PCがウイルスに感染したように見せかけてサポートに電話をかけさせようとするもので、2016年の秋頃から増えてきているという。

 新しいウイルスバスター クラウドでは、サイトの特徴を解析し、サポート詐欺サイトである可能性がある場合に警告表示を行なう。これにより、ユーザーが電話をかけないように注意を促す。

LINEから怪しいURLにアクセスしようとしても、ウイルスバスターがロックしてくれる

 ウイルスバスター モバイルについては、iOSのSafariからの不正サイトへのアクセスをブロック。Facebook、LINEといったアプリ内蔵のブラウザーからのアクセスについてもブロックする。

 デジタルライフサポート プレミアムは、スマートテレビのネット接続についてサポートするほか、独自のサポートツール「Airサポート」を用意。Winodwsのタスクトレーから起動でき、画面のスクリーンショットを取ってチャットで相談できる。また、モバイル端末からはLINEで問い合せが可能となった。

新製品の最大の特徴は「強さ」

トレンドマイクロ取締役副社長の大三川彰彦氏

トレンドマイクロ取締役副社長の大三川彰彦氏

 製品発表会で同社取締役副社長の大三川彰彦氏は、「(新製品の)最大の特徴は強さ」であると発言。その後、壇上に2人の人物が登場し、フェンシングを始めるという演出が行なわれた。

フェンシングがはじまり、最後はXGenのロゴマークの前で決めポーズ

 その2名は日本フェンシング協会会長の太田雄貴氏とユニバーシアード フルーレ団体で金メダルを取得した野口凌平氏。新製品の強さをアピールした。

 また、大三川氏は同社のTrend Micro SMART Protection Networkをコアとして、2016年に同社が買収したTippingPointのサービスを融合。未知の脆弱性発見を担うセキュリティー研究者の奨励をする「Zero Day Initiative」や、セキュリティー専門チーム「Digital Vaccine Labs」 (DVLABS)が提供するフィルターなどでAI技術を強化し、多種多様な攻撃に対応できると語った。

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