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真夏のNYでGalaxy Note8発表、高価だがペン入力はユニークな存在

2017年08月29日 10時00分更新

 8月23日、サムスン電子が米ニューヨークでGalaxy Note8を発表しました。先週の台北から引き続き、今月2回目の海外取材として筆者も現地まで飛びました。

8月のニューヨーク。酷暑の台北とは打って変わって過ごしやすかった。

 すでにNote8については多数のレポートも上がっていますが、筆者が感じた印象もまとめておきたいと思います。

Noteファンの「忠誠心」がNote8を実現

 発表会場では、2つの壁面と1つの床面という3面のスクリーンを駆使するという、これまでにないスライドの見せ方が印象的でした。

3面スクリーンの視覚的インパクトは抜群。

 ライブストリーミングはGear VRによる360度視聴にも対応していましたが、VRがない場合でも、床面からスマートフォンが飛び出してくるような立体的な表現を可能にしていました。

 発表会でのひとつの注目ポイントは、Note7の失敗をどう総括するのかという点です。Note7の記者会見にも登壇したモバイル部門プレジデントのDJ Koh氏は、昨年の反省を踏まえつつ、Noteを見捨てなかった忠誠心の高いファンがいたからこそNote8が生まれた、という感動のストーリーで復活劇を演出しました。

Galaxy Note8。S8シリーズのデザインでペン入力に対応した。

microSD対応(Galaxy S6で非搭載)や、イヤホンジャック搭載(iPhone 7で非搭載)で拍手が起きる、「お約束」の展開も。

 スペック的には文句のつけどころがない最新の全部入りモデルであるものの、10万円クラスの価格も相まって、どれくらいの人が購入に踏み切るのか予想がつきにくい面もあります。

 かつてのNoteはペン入力だけでなく、大画面のGalaxyとしても魅力がありました。しかしサムスンはこうした需要をGalaxy S8+で取り込んでおり、Note8とS8+の画面サイズは0.1インチの差です。

 また、ペンを使ったクリエイティブ用途という点ではiPad Proのような大型タブレットに人気があり、サムスンも対抗機種としてSペンに対応したGalaxy Tab S3を出しています。文字入力という点でも、AIを活用した音声認識という方向に世界は向かっています。

 一方で、仕事中にスマホでメモを取りたいなど、音声を使いづらい場面で有効活用できるのは確かなところ。ペンを本体に内蔵できるスマホとして、ほかにライバルがいないことも圧倒的な強みです。両方のカメラに光学手ぶれ補正を搭載したデュアルカメラを含め、「究極の1台」を持ち歩きたいという人には要注目でしょう。

ついにGalaxyシリーズもデュアルカメラを採用。

さっそく米国で予約受付開始

 発表会翌日の8月24日からは、さっそく米国で予約受付が開始。家電量販店「Best Buy」の店頭では実機も展示されました。

米国では9月15日の発売に向けて予約特典も。

 単体での価格は950ドル前後と高額ですが、予約特典として150ドル引きに加え、128GBのMicroSDカードや360度カメラの「Gear 360」をオマケに付けるなど、お得に買えるキャンペーンが始まっていました。

 9月15日の週に発表が予想される新型iPhoneを待つべきかどうか、非常に悩ましい選択になりそうです。

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