「自販機を自分の家の近くに設置して!」「夏だけどホット飲料を入れて!」記者ナベコが自販機を好き放題にしようとダイドードリンコの人たちにお願いしていく小連載を4週にわたってお届け。いよいよ今回が最終回。自販機にはどういう人が関わっているのか。自販機の背景にあるストーリーが重なります。
前回のあらすじ……。夏でもホットの飲料を自販機にたくさん入れてもらいたいと、ナベコがダイドードリンコの自販機営業企画部にかけあったところ自販機の知識クイズで負けてしまいました。今度はオリジナル飲料のアイデアを商品化してもらいたく、マーケティング部に企画を提出します。
「私が考えた自販機の飲料を商品化して」お願いしてみた
私ナベコはまったく新しいコンセプトの缶コーヒー企画が浮かびました。ぜひ商品化してほしく企画持ち込みのためにダイドードリンコのマーケティング部を探してみました。
ナベコ「たのも~~」
マーケティング部 藤村さん「え……不審者!!」
ナベコ「新しいコンセプトの缶コーヒーを思いついたので企画を持ってきました。検討してください」
●マーケティング部 藤村二歌さんにお願いしてみた
マーケティングとは:新商品、リニューアルの企画立案や販売における戦略を立てるお仕事。飲料のブランドをよりお客さんに愛してもらうことが目的です。
藤村さん「商品化ができるかわかりませんが、一度見てみましょう」
新缶コーヒーの企画を提出してみた
ナベコ「私が考えたのは友だちとシェアして飲める “シェアグッドコーヒー”です。友だちと交互に飲んでも衛生的であるよう飲み口が2つあります。もの珍しさからも人気になると思います」
藤村さん「アイデアはおもしろいですね。どのような人が買うと想定して企画しましたか?」
ナベコ「私が友だちと一緒に買います」
藤村さん「ナベコさんは買うとしても、他に買う人がイメージできていないと開発を進めることができませんね」
ナベコ「ダメですか!? 楽しければみんな買うのじゃないですか?」
藤村さん「当社の商品は、すべての商品でターゲットユーザーや飲むシチュエーションを想定しています」
ナベコ「飲むシチュエーションまで」
藤村さん「例えば『世界一のバリスタ監修』シリーズのボトル缶タイプのものは、ゆっくりと時間をかけてコーヒーを飲むというシチュエーションを想定しています。最後までおいしさや香りが持続するようにブレンドにもこだわり抜いています。缶コーヒーを短い時間でさっと飲みたい人も多い中で、それとはまったく異なるコンセプトです」
ナベコ「なるほど、考え抜かれているのですね……。う~、企画もダメだった。悔しい~。でもマーケティングの仕事はおもしろそうですね。新商品の企画はどうやって生まれるのでしょう」
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