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ニッポンのオーディオ技術、ここにあり

日本のオーディオを長年支えたメーカーのイヤフォンが魅力的

2017年07月16日 21時50分更新

 7月16日までベルサール秋葉原で開催中の「ポタフェス 2017 夏」。ナガオカと北日本音響という、日本のオーディオを支えてきたメーカーが新しいイヤフォンを発表したので、クローズアップしてみよう。

“ルビーのイヤフォン”こと「R1」。見た目だけでなく、音もルビーのような優美さ。圧倒的な広帯域が特徴的

レコード針でおなじみのナガオカが放つ“ルビーのイヤフォン”

 ナガオカと言えば、レコード針の製造などで古くからのオーディオファンに知られている存在。同ブランドが発表したのが“ルビーのイヤフォン”こと「R1」だ。ハウジングから覗く鮮やかなルビーレッドが印象的だが、このルビーは「音響フィルター」として実利的な役割を持つ。

人工ルビーで作った音質フィルター。共振を抑える効果が高いという

 レコード針の素材には、サファイアやダイヤモンドなどの硬い鉱物が試されてきたが、ルビーもそのような素材のひとつだ。ドライバーの後方に配置することで、パーツの共振を抑える効果が大きいという。R1のつくりは、レコード針生産で培った加工技術を存分に活かしたものだ。

 実際に音を聞いてみると、刺々しさのない落ち着いた音色が印象的。帯域は4~90kHzとかなり広いが、その秘密は国内設計・開発のBAユニットにある。通常のBA型ドライバーはは2磁極型と呼ばれるものが多いが、このイヤフォンに搭載されているのは1磁極型のBAユニット。2磁極型に比べて小型化が難しいが、構造としてはシンプルで、アーマチュアの振幅が大きく、広帯域にできるのが特徴だ。

木工品の名産地、天童の職人が手がけるヘッドフォンスタンドフック部分の曲線が美しい

ブースでは加工の様子を公開

 ナガオカのブースでは、天童木工とのコラボレーションによる木製ヘッドフォンスタンド「欅」も展示。価格は5万円で、数量限定販売を予定している。

 将棋の駒など、木工で有名な山形県天童の職人が作り上げるヘッドフォンスタンド。北欧家具でも使われる曲げ加工技法でフック部分の優美な曲線を作っており、ブースでは加工の様子を収めたビデオが公開されていた。

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