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法人向けに力を入れてきたVAIOの取り組み

企業導入の決め手! VAIOならではの導入支援サービスとは?

2017年07月14日 09時00分更新

 安曇野にあるVAIOの里へ訪れての取材、最後はいまVAIOで最も力を入れている導入支援サービス、いわゆるキッティング工程を見学した。品質管理、VAIO Z製造工程、安曇野FINISHと見てきたが、キッティング工程も、同じ建屋の1階アッセンブリ工程の近くにある。そこには、ひとつ屋根の下ですべて作業を完結するVAIOならではのメリットがあった。

安曇野FINISHと同等レベルでキッティング作業

 取材したときは、残念ながら実際にキッティング作業している風景は見られなかったが、技術&製造部 ソフト技術課の西澤さんと奥原さんに説明していただいた。

↑左が技術&製造部 ソフト技術課 課長の西澤良太郎さん、右が技術&製造部 ソフト技術課の奥原直樹さん

 まず、キッティング作業の開始は、梱包されたPCを開封するところから始まる。これは、先ほど安曇野FINISHで一度梱包したものを、もう一度ここで開封することになる。なぜそのようなことをするのか。「キッティング作業は、お客さまに一度納品したあと変更依頼がかかって、こちらへ戻してから作業するものがあるんです。このためすべて開封という作業から投入するようにしています」(西澤さん)。

↑まずは梱包されたPCを取り出すところから始まる。安曇野FINISHで梱包された状態のもののほか、お客さまからお預かりしたものもある

 開封作業後は、安曇野FINISH同様の外観チェックから入る。「一度お客さまへ納品したものがここへきた場合、外観上の不具合が発見された場合は、お客さまへ確認しつつ、修理を実施するという対応になります。当然我々の建屋の中には修理するフロア(2階)もありますので、そちらと連携して修理してもらいます」(奥原さん)。このあたりは、これまで見てきた工程と同様、同じ建屋内にすべてあるからこそできるメリットだ。

 外観検査のあとは、クローニングと言われる工程で、お客さま専用のOSイメージを流し込んでいく。安曇野FINISHの工程でもOSのインストールを実行しているが、ここでは、お客さまの指定で預かったソフトや設定が入っているOSを、もう一度入れ直している。

 各製品の管理は、これまでと同様バーコードを利用しており、バーコードを読み込むことで必要なデータをサーバーからダウンロードしてインストールされる。「うちの強みは、製造ラインと同じ考え方を徹底していることです。受け入れ工程から最終工程まで、トレーサビリティデータがデータベースに記録されています。たとえ作業ミスが発生しても、最終工程でチェックをし、どこが悪かったのかがわかるようになっています」(奥原さん)。

大量導入時の負担を軽減、シリアル番号などの刻印も

 クローニングのあとは、コンピューター名だったり、IPアドレスだったりといったお客さまの個別設定を行なう。もちろん、お客様が作業を依頼した場合で、企業のIT担当者が納品されてから設定しても構わないが、台数が多いとかなり大変な作業になる。そういった負担を軽減するのがキッティングであり、できるか否かがPC導入にも影響するところだ。

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