“ドン勝”こと「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」が快適にプレイできる
こだわりコンパクトゲームPC「G-Master Arcus H270-ITX」の実力に迫る
ただ小さいだけじゃない!
通気性や静音性までしっかり考えられた作り
ここまでは主に性能について検証してきたが、BTOパソコンだけに本体の構成も気になるところだ。G-Master Arcus H270-ITXが搭載しているマザーボードは、Mini-ITXという小型なものを採用している。これにFractal Designの「DEFINE Nano S」というケースを組み合わせているのが基本構成だ。
この構成のメリットは、とにかく小さいこと。サイズが小さいと拡張性が犠牲になるが、Mini-ITXはPCI-Expressを1本搭載できるため、ここにグラボを装着することでゲーミングPCとしても十分な実力を発揮できるのが強みだ。
PCケース内は思っていた以上に広く感じるが、これは5インチベイが完全に取り払われていることが大きい。一見するともっと小型化できるのに……と思ってしまうが、この広さの余裕が、ケース内の通気性の良さを実現しているキモ。ハイクラスグラボを搭載したときでもケース内温度を上昇させず、しっかりと排熱してくれるわけだ。もちろんグラボ換装、SSDの増設といった作業もやりやすいので、将来、PC性能の強化を考えている人でも安心だ。
吸気はフロントパネルのサイド部分にある通気口と、底面から行われる。外見はあまり通気口がないように見えるが、フロントパネルを外すと大きな通気口があるのがわかるはずだ。ここにはフロントファンを最大2つまで搭載できるため、これだけでも吸気不足でケース内温度が上がってしまう、ということはまずないだろう。もちろんファンの前には防塵フィルターを装備。簡単に取り外せるので、掃除も楽におこなえる。
さらにすごいのが底面だ。ほぼ全体がメッシュとなっており、フロントだけでも十分と思える吸気能力が更に高められている。もちろんこちらにも防塵フィルターがある。
サイドパネルとフロントパネルを取り外す時に妙に重たく感じて不思議だったのだが、その内側を見ると、マット状の防音素材が貼り付けられていた。これがかなりの重量感があり、実際に測ってみると、サイドパネルは約1kg、フロントパネルは約400グラムも重さがあった。重たくすることでパネルの振動を防ぎ、ビビリ音が防げるという狙いがあるのだろう。また、防音素材によって音の反射を防ぎ、静音性が高められているというのもうれしいポイントだ。
どのくらい音が変わるのかと手で叩いてみたところ、よくある金属や樹脂の板を叩いたような高い音ではなく、中身の詰まったボトルのような、低く重量感のある鈍い音がした。これなら多少振動したとしても、嫌な騒音が響くことはないだろう。
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