2パス動画エンコードで改めて10コア/20スレッドの凄みを体感
では、CPUを酷使する動画エンコードの世界ではどうか? ということで「TMPGEnc Video Mastering Works 6」でもテストしてみた。再生時間3分のAVCHD動画(1080p)を、そのままMPEG4形式に変換する。H.264(x264)およびH.265(x265)を利用し、それぞれ2パスで処理した時の時間を比較した。ビットレートなどのパラメーターは標準設定の値を利用している。
ここでも安定してCore i9-7900Xが強い。Core i7-7740XとCore i7-7700Kの差は極めて微妙で、ベースクロックが100MHz高いCore i7-7740Xのほうが微妙に短時間で処理を終えるが、定格で使うぶんには同レベルだ。だが、Core i7-7740Xは電圧変更なしで5GHzへのOCができた(ES版だからという可能性もあるが……)。OC前提で考えるなら、OCのしやすいCore i7-7740Xは魅力と言えるのではなかろうか。
ゲーミング用途で光るCore i7-7740Xの5GHz OC
次はゲーミング分野でのパフォーマンスをチェックしよう。まずは「3DMark」の“Fire Strike”、“Time Spy”のスコアーを詳しくチェックする。
Fire StikeならPhysicsテスト、Time SpyならCPUテストのスコアーはコア数の多いCore i9-7900Xが圧倒的だが、総合スコアーではクロックの高いCore i7-7740XかCore i7-7700Kが勝つ。どちらのテストでもCore i7-7740Xと7700Kは実力が拮抗。定格運用(あるいはそれに近いプチOC設定)であれば、Core i7-7740XよりもCore i7-7700Kのほうがコストパフォーマンスが良いかもしれない。Intel X299チップセット搭載マザーボードは最低でも3万円からになるため、OCをしないならCore i7-7700Kでも十分な性能を発揮できるだろう。
続いてはマルチスレッド化が進んだゲームとして「Watch Dogs 2」のフレームレートを比較する。解像度はフルHD、画質をプリセットで一番重い“最大”と、その2段下の“高”に設定。「Fraps」で一定コースを移動した際のフレームレートを比較した。
注目したいのは負荷が一番重い“最大”設定ではCPUクロックの高いほうが有利だが、画質を2段下げてGeForce GTX 1080の処理に余裕をもたせてやるとCPUのコア数が多いCore i9-7900Xが輝き出すということだ。Core i7-7740XをOCすると、どちらの設定でも定格運用に比べて、しっかりとフレームレートが上がっている。
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