週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

注目の新製品に長蛇の列

SP1000とQP2Rの新ハイエンドプレーヤーが競演! ポタフェス名古屋に行ってきた

2017年06月19日 18時00分更新

ユニバーサルIEMの2ブランド3機種も日本初公開

 同じS’NEXTブースには、フランスのIEMブランド「EAR SONIC」からも、日本初公開となる新製品が展示された。各チャンネルに2基ずつ、合計6基のBAドライバーを搭載した3ウェイモデル「S-EM6 V2」と、可変インピーダンス機構を採用した「VELVET V2」だ。

 低音を調整できるというイヤフォンはこれまでもあったが、インピーダンスを変えるというものは珍しい。音に対して大きな悪影響はなく、プレーヤーやアンプなどのシステムにあったインピーダンスが得られるという。参考展示のため、発売日や価格は近日発表予定としている。

フランスのIEMブランド「EAR SONIC」からも日本初公開の製品が飛び出した

3ウェイ6ドライバーモデル「S-EM6 V2」

「VELVET V2」は可変インピーダンスというユニークな機構を採用。ちなみにラインアップの切り替えではなく、従来機と併売されるという

 コウォンブースには同社のハイレゾプレーヤー「PLENUE」ブランドを冠したイヤフォンが参考展示し、注目を集めていた。構成は4ドライバー3ウェイ、ケーブルはシルバープレートの4芯で、IEM 2ピンタイプのリケーブルが可能。スペックはある程度決まっており、高音が利いた音の傾向は現在最終調整中とのこと。

 同社は1ヵ月後の秋葉原には最終版にしたいとしており、発売は7月中、価格は5万円台を目指すとしていた。

コウォン「PRENUE」ブランドからも、突如ユニバーサルIEMが登場。スペックはほぼ固まっており、今は音を煮詰めている段階だという。1ヵ月後に開催する秋葉原のポタフェスでは製品版が聴けることを期待したい

「ユーザーと一緒に創るオーディオ文化」を体現するイベント

 会場の奥ではオーディオライターの野村ケンジ氏が来場客と談笑。「野村ケンジ ポータブルオーディオ相談室」と題したブースを構え、テーブル上にはイヤフォンやプレーヤー、ケーブルといった野村氏の私物機材が並んでいた。その様子はまるで“オーディオしゃべり場”といったもので、時には来場者のシステムも積極的に試聴しながら、参加者として一緒にイベントを楽しんでいた。

 「昔はこういったイベントでメディア側がブースを構え、一般のユーザーさんと意見交換をするという光景も珍しくはなかったのですが、最近はあんまり見ませんよね。それって良くないと思うんです。オーディオ相談も出来る休憩場所みたいな空間を提供できればと思いながら、ブースを用意しました」(野村氏)

おなじみのオーディオライター、野村ケンジ氏の「ゆる~い」ブース。隣にはe☆イヤホンの名物ユーチューバー・りょう太氏もブースを構えていた。メディアの壁が薄くなるのも、こうしたオーディオイベントの楽しみのひとつ

野村氏のブースに並んだ私物機材の一例。中には大量の製品を聴いてきた野村氏でさえあまりお目にかからないような機材を持ち込む参加者もおり、野村氏が積極的に視聴をするという光景も少なくなかった

 A&ultima SP1000を初試聴できる機会ということもあり「来場者数は前年よりも確実に増加した」と、ポタフェスや専門店「e☆イヤホン」を運営するタイムマシンの松田氏は語る。来場者層も男女を問わずに幅広い年代で、名古屋でのイヤフォン文化定着に確かな手応えを感じている様子だ。

 「例年より来場者が多いこと、若い女性のグループや家族連れなど幅広いお客様がいらっしゃることは、運営している我々にとって大きな励みになります。もちろん2年前の初開催から熱心に参加してくださる方もいらっしゃり、名古屋にヘッドフォン文化がしっかりと根づいているなと感じます。

 加えてポタフェスには固定ファンがいるということも特徴です。今年は仙台からツアーを始めましたが、大阪や福岡に付いてきてくださる方をお見かけします。新製品を見るだけなら東京でのイベントで済むと思いますが、そういった熱心な方々はきっと“ポータブルオーディオシーンの今を感じたい”という気持ちでご来場いただくのでしょう。

 こうした方々と新規来場の方々が合わさって、とてもいい循環を生んでいます。11時開場のイベントに朝8時ごろからお並びいただく方もいて、運営側としては非常にやりがいがありますね。ぜひ今後も続けていきたいです」(松田氏)

会場の「ナディアパーク」は、名古屋の中心街である栄に位置する複合商業施設

開場を待つ長い行列。先頭の方は8時に到着したという。名古屋でも着実にポータブルオーディオ文化の芽が育っている

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります