ワンボードオーディオ・コンソーシアム規格準拠の試作機も!?
ヘッドフォン祭ならでは? ラズパイオーディオで、安価かつディープに楽しめ
熱を帯びてきているラズパイオーディオ。そんなヘッドフォン祭ならではのディープな世界を会場内で垣間見ることができたぞ。
π-A1規格対応のラズパイケースとDACボードが登場
バリュートレードブースでは、ラズパイ用ケースとDACボードを発見。ワンボードオーディオ・コンソーシアムの規格に準拠したもので、コンソーシアムの設立のきっかけを作ったIT/A&Vコラムニスト・海上忍氏が開発に携わっている。
ケースはワンボードオーディオ・コンソーシアムの「π-A1規格」に準拠予定で、アルミ削り出しとなっている。今回の展示品はデザイン参考とのこと。自作PCのようにケースのサイズで規格を統一し、その中で作りこむという展開になるとしている。DACボードとケースのセットで価格は27000円前後、ケース単体で1万円前後になればとしており、AVIOTブランドで、バリュートレードから7月までには発売したいとしている。
訂正とお詫び:Terra-Berryの価格が2万7000円前後という記述がありましたが、Terra-BerryはBrighToneが扱っている写真とは別のDACボードで価格は2万6500円となります。(2017年5月13日)
DACボードはDAC ICにTI PCM5122。搭載する高精度クロックは、22.5792MHz(44.1kHz系)と24.576MHz(48kHz系)を各1基搭載する。3.5mmステレオミニ(L/R GND分離4極仕様)に加え、2.5mm4極のバランス駆動用端子も持つ。同時出力が可能だという。電源はMicro-USB(5V)でRaspberry Pi側の給電は不要。ゲイン切り替えスイッチ(Low +12dB、High -12dB)なども持つという。
特にRaspberry Pi側にクロックを供給(Raspberry PiがDACボードのスレーブとして動作)する仕組みの製品は少なく、このDACボードのアドバンテージだという。DACボードからRaspberry Piに給電する仕組みもこだわりポイントだ。MELF抵抗を使うなどパーツも厳選して選定しているそうだ。
バランス駆動に対応するが、展示デモではORBの「Clear force 3.5φ Slim body double 2.5φ」にリケーブルしたbeyerdynamic T1 2nd(600Ω)との組み合わせで試聴できた。鳴らしにくいヘッドフォンだが、聴くとなかなかの高品位で驚いた。
ちなみに、一般的なI2Sでは192kHz/24bitが上限だが、「Volumio 2」など最新のLinux OSでは、I2Sで最大384kHz/32bitの再生が可能。このDACボードでもPCM 352kHz/24bitの再生を確認しているそうだ。
付録と組み合わせて手軽にラズパイを楽しむという手も
ステレオサウンド「DigiFi」の付録ヘッドフォンアンプとラズパイを組み合わせて楽しむ展示も。ラズパイオーディオの会が協力しており、SO-DIMMサイズのラズパイ Zeroと組み合わせるDACカードなども展示。5000円程度で高音質なサウンドが楽しめる。
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