深センの電脳街「華強北路」と言えば、スマートフォンのパーツやらケースを扱う問屋から、昔のアキバのガード下を思い起こさせる電子パーツビルがいまでも健在。
電脳街入口にあるランドマークの「賽格広場」の中は、いまの日本ではなかなか味わえない熱気を感じることができます。
昨年末に地下鉄7号線が開通し、街並みもキレイになった
ここ数年は、深センも地下鉄の開業ラッシュが続いており、電脳街を通る路線も東西に3本が開通。2号線(華強北駅)を中心に、南に1号線(華強路駅)、北に3号線(華新駅)が走り、タクシーやバスを使わずとも簡単にアクセスできるようになりました。
そして、その仕上げともいえる、南北を貫く7号線の工事がここのところ続いており、電脳街の中心は工事中の壁に覆われ、道の横断もままならない状況でした。その7号線が2016年末に開業し、年が明けてから道路も復旧され、ようやく街らしい光景が戻りました。
以前の電脳街は真ん中を道路が走っており、道の両側の道路は大荷物を運ぶ運搬屋が走り回り、路上ではジャンク品が売られる、そんな雰囲気でした。ところが、地下鉄全線開業後はそんな怪しい雰囲気は一切なくなり、緑が広がる美しい街に生まれ変わったのです。
たとえば、PCショップが並ぶ一角に行ってみると、ファーウェイ、ASUS、サムスン、レノボ、OPPOの店が連なっています。外壁もキレイですし、手前にはマクドナルドの看板。まるでどこかの都会のよう。心なしか、道行く人たちの服装もちゃんとしているように見えます。
その対面側では、OPPOが旗艦店の開業準備中。コーヒーカップ片手にこの道を歩くのも悪くない……そんな雰囲気が感じられます。しかし、世界が注目するこの街に大型店舗を構えるとは、OPPOの勢いは本物なのです。
パーツやらケースの問屋ビルも外装がキレイになっています。道路の復旧にあわせて道に面したビルも美しくなりました。
そんな通りをよく見てみると「小米之家」の看板が見えます。小米之家はシャオミの直営専門店のお店の名前ですね。
でも、深センの小米之家はここから地下鉄で1駅となりにあります。つまり、この店はニセモノというわけ。この手の店がまだまだたくさんあるのは昔と変わりません。ただ、以前と違い、アップルの店のニセモノは年々減っているようです。
やや変化が見える問屋ビルと学食スタイルの飲食店に新店舗
さて、そんな問屋ビルの中もリノベーションされてさぞかしきれいになっていると思いきや、中は全く変わっていません。
まあ、1つのフロアーに100以上の店が入っているわけですし、中まで変えちゃったら怪しいケース問屋はほかに出て行っちゃうでしょうね。
でも、店の外観にこだわり、オシャレな見た目の店も少しずつ増えています。あるいは、価格よりも品質やデザインにこだわった製品を置く店など、バルクのケースがずらりと並ぶ昔の状況から少しずつ変わりつつあります。それも時代の流れなのでしょうね。
ところで、この深セン電脳街でカンタンにご飯の食べられる店を以前ご紹介しました。「家楽縁」学食スタイルで指さしだけで注文できるお店。しかも、味もいいのでオススメです。
この家楽縁も電脳街のリニューアルに合わせて、店内を改装。まるでどこかのカフェのような落ち着いた空間に生まれ変わりました。電脳街に寄ったらぜひここで食事しましょう。
その家楽縁のはす向かいに「一家福」というお店が新規オープン。昼食時だったのですごい行列でした。どうやら、ここも家楽縁と類似の学食スタイル。「混んでいる」=「安くてうまい」ので、ここもねらいめかもしれませんね。今度食べに行ってみようと思います。
ドローンが急増!? 3G内蔵バックミラーも使ってみたい
今回の訪問でちょっと気が付いたのは、ドローンのお店が増えていたこと。考えてみれば、DJIを始めとして、ドローンメーカーの多くが深センにありますから、販売店も増えるのは当然なのでしょう。
ちなみに、電脳街の上空にもドローンが飛び交っていますが、実はその多くはラジコン。なので「深センはドローンだらけ」と言うのは正しいようで間違い、でも、正しい(笑)上空だけじゃなく、何を使ってコントロールしているかをちゃんと見ましょう。
今回もスマートフォンケースなどいくつか買い物をしましたが、店員さん不在で買えなかったのがこちら。
車のバックミラーですが、カメラ内蔵でドライブレコーダーとして使えます。しかも3G内蔵! そして、Androidで動くのです。SIMを入れればハンズフリーで電話もできるし、テザリングをオンにしてモバイルルーター代わりにもなります。筆者は車を持っていませんが、机の上に付けて通話端末にしようと思ったのです。
時代の変化とともに深セン電脳街も変わりつつあります。でも、店の中の活気はいままで通りで安心しました。香港から半日あれば通うことができるので、LCCを使って香港の観光がてらに、ここまで足を延ばすのも悪くありませんよ。
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