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レッツノート XZ6は2月17日より店頭販売開始

「製造したPC=愛娘」レッツノート XZ6の出荷式がパナソニック神戸工場で開催

2017年02月16日 22時05分更新

 パナソニックは、レッツノートシリーズを製造している「パナソニック 神戸工場」において、2月17日に販売開始となるレッツノートシリーズ新モデル「レッツノート XZ6」の出荷式を2月15日に開催した。

松下幸之助氏発案の初荷式を受け継ぐ

出荷式に先立ち挨拶する、パナソニック AVCネットワークス社常務 ITプロダクツ事業部 事業部長の坂元寛明氏

 出荷式に先立つ記者会見では、パナソニック AVCネットワークス社常務 ITプロダクツ事業部 事業部長の坂元寛明氏が挨拶し、出荷式を開催することになった経緯を説明した。

 レッツノートシリーズの出荷式は、今回が3回目の開催だという。松下電器産業時代には、創業者の松下幸之助氏が発案した「初荷」式と呼ばれる行事を、毎年正月に行なっていたそうだ。

 商品を実の娘に例え、娘を(客に)嫁がせるといった意味を込めており、真心を込めて最高の品質の製品を消費者に届けるという意識を社員に認識させ、士気を高めるための恒例行事だった。

 その松下幸之助氏の意志を受け継ぐとともに、2016年にレッツノートシリーズ20周年の節目の年を迎えたこと、そしてレッツノートシリーズとして初めてとなる着脱式タブレットモバイルPC「レッツノート XZ6」の発売開始を記念して開催することにしたのだそうだ。

レッツノートシリーズ初の着脱式タブレットモバイルPC「レッツノート XZ6」。2月15日より神戸工場より出荷が開始された

松下電器産業時代、松下幸之助氏発案である毎年正月の恒例行事「初荷」式を受け継ぎ、パナソニックでも節目となる製品の出荷に合わせて出荷式を行なっている

レッツノート XZ6シリーズの魅力を紹介する、AVCネットワークス社 ITプロダクツ事業部 開発センター所長の谷口尚史氏

 続いて、AVCネットワークス社 ITプロダクツ事業部 開発センター所長の谷口尚史氏が、レッツノート XZ6の魅力を紹介。

 XZ6は、レッツノートシリーズとして初となる着脱式のタブレットモバイルPCで、12型のタブレットモバイルPCとしてはドッキング時、そしてタブレットPC単体双方で世界最軽量を実現。そのうえで、シリーズの特徴でもある、落下や振動などに耐える高い堅牢性も確保。

 そして、味の素株式会社が、世界最軽量の軽さと長時間駆動を評価し、社内タブレットPCカテゴリの標準機としてXZ6を採用したことを紹介しつつ、「ドッキングさせればPCスタイルで快適な入力が行なえ、タブレット単体ではプレゼンを軽快にこなせるので、いつでもどこでも、自由なスタイルで仕事の効率化を高めてほしい」と説明した。

XZ6でも、従来同様に過酷な試験をクリアする堅牢性を実現している

谷口氏は、「いつでもどこでも、自由なスタイルで仕事の効率化を高めてほしい」と説明した

神戸工場を紹介する、AVCネットワークス社 ITプロダクツ事業部 プロダクトセンター所長の清水実氏

 また、AVCネットワークス社 ITプロダクツ事業部 プロダクトセンター所長の清水実氏は、レッツノートシリーズの製造を行なっている神戸工場を紹介。

 神戸工場は、1990年にワープロの製造から始まり、1991年からPCの製造を開始した。そして、製造からサービスまで、一貫して自社で行なっていることで顧客の声をダイレクトに聞くことができ、製品開発に生かせられることが強みと説明。

 そして、工場では毎日綿密に生産計画を見直したり、品質を高めるために工場内にさまざまな品質検証施設を用意し、あらゆる環境を想定した実験を繰り返しているという。  今後は、「AI予測によって納期を短縮したり、匠の技の自動化による人の経験に頼らない高品質なものづくりを実現し、将来には故障ゼロの世界をつくりたい」と締めくくった。

神戸工場では、1990年にワープロの製造から始まり、1991年からPCの製造を開始

「AI予測によって納期を短縮したり、匠の技の自動化による人の経験に頼らない高品質な物作りを実現し、将来には故障ゼロの世界を作りたい」(清水氏)という

三三七拍子でレッツノート XZ6初回出荷を見送り

出荷式で挨拶したAVCネットワークス社 ITプロダクツ事業部 マーケティングセンター 東アジア営業統括部 統括部長の向坂紀彦氏

 その後、出荷式を開催。出荷式では冒頭に、AVCネットワークス社 ITプロダクツ事業部 マーケティングセンター 東アジア営業統括部 統括部長の向坂紀彦氏が次のように挨拶した。

 「XZ6は、レッツノートシリーズ20周年の集大成として開発した、世界最軽量タブレットモバイルPCです。技術部門、製造部門が丹精を込めた商品を、最前線の営業部隊が、一人でも多くの方に使っていただけるように努力してまいります。」

神戸工場の玄関先でレッツノート XZ6の出荷式を開催

出荷開始を記念してテープカット

 続いて記念のテープカットを行なった後、実際に2月15日に神戸工場から出荷される1500台のXZ6を積んだトラックの荷台に、最後の5台の製品が積み込まれた。

玄関先に出荷される1,500台のXZ6を積み込んだトラック2台が横付け

最後の5台が、坂元氏をはじめ5名により積み込まれた

 そして、神戸工場に勤務する従業員による三三七拍子が行なわれた。この三三七拍子は、パナソニックの出荷式で恒例になっているものだそうで、気合いの入ったキレのいい三三七拍子が披露された。

神戸工場勤務の有志7名が登場し、三三七拍子で出荷式を盛り上げる

キレキレの三三七拍子を披露

 出荷式の締めくくりは、1500台のXZ6が積み込まれたトラックの荷台が閉められ、工場からゆっくりと出荷されていった。なお、今回出荷された1500台のXZ6はすべて店頭販売モデルだそうで、実際に2月17日より全国の量販店で販売されるそうだ。

社員に見送られながら、XZ6初回出荷製品が出荷されていった

拍手で出荷を見送る、神戸工場の社員

工場内での過酷な検証試験の様子も公開

 今回の出荷式では、合わせて神戸工場の見学会も行なわれた。神戸工場では、レッツノートシリーズの製造はもちろんのこと、さまざまな品質試験も行なわれている。たとえば、製品に水をかけて耐防水性試験や落下試験などを実施しているそうで、その作業が公開された。

 耐防水性試験は、主に「TOUGHBOOK」「TOUGHPAD」シリーズで行なわれているものだが、実際にホースで勢いよく水をかけて検証する様子が確認できた。

耐防水性試験では、タフブックに勢いよく水をかけて試験する様子を公開

 また、XZ6では着脱式仕様ということで、ドッキング部のコネクターの耐久試験や、ヒンジの耐久試験なども行なっているそうで、それらも公開された。

 ドッキング部コネクターの耐久試験では、ドッキングさせた状態で液晶部を最も開いた状態からさらに奥に押し込むような動作を連続して行なっている。また、ヒンジの耐久試験では、3台の製品を一度に開閉できる装置を用意して、連続して液晶部を開閉し検証する様子が確認できた。

こちらはXZ6のドッキング部のコネクターの耐久性試験。液晶部をさらに奥に押し込むことでコネクター部の耐久性を検証している

ヒンジ部の開閉試験では、XZ6のドッキング状態で開閉を連続的に行って検証している

 そして、XZ6の落下試験では、タブレット部単体での試験も行なっているそうで、実際に76センチの高さからの落下試験を公開。勢いよく床面に落ちても、ビクともせずに問題なく動作する様子が確認できた。

こちらは落下試験機。XZ6ではタブレット単体での落下試験も実施している

 このようにさまざまな品質試験を経て製造されているレッツノートシリーズだからこそ、優れた品質や堅牢性が確保されているわけだ。パナソニックは、PCの国内一貫生産を行なっている数少ないメーカーであり、今後もその意志を貫き、高品質な製品をつくり続けてもらいたい。

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