片耳に装着し、スマートフォンとワイヤレス接続でハンズフリーコミュニケーションできる「Xperia Ear XEA10」が、ソニーモバイルの“Xperiaスマートプロダクト”第1弾として登場しました。
今までは「Xperia」というとスマートフォンの代名詞でしたが、この小さなアイテムにXperiaというブランド名が付くのは初めてのことです。
Xperia Earは、サイズ約15.2×29.3×24.3mm、重量約6.6gの小型Bluetoothヘッドセットです。
耳に装着するとハンズフリー通話や音楽再生はもちろんのこと、音声でアシスタント機能を利用できるのが最大の特徴です。
片耳の小型ヘッドセットは耳に引っ掛けるフックタイプの製品が多いのですが、Xperia Earは最近トレンドになっている、耳の中にそのまま入れるタイプです。パッと見は耳から落ちてしまわないかと不安になりますが、このあたりはよく考えられており、サイズ違いのイヤーピースが4種類と、耳のくぼみに引っ掛けて支えるアークサポーターをこちらもサイズ違いで4種類用意。フィット感をよくするオプションパーツが最初から付属しています。
たとえばイヤホンのように耳の穴を塞いだほうが良い場合は大きいイヤーピースを選び、外の音を聞きたければ小さいイヤーピースとすぐに抜け落ちてしまわないようアークサポーターで支えるといった具合に、つけ心地や用途によって装着感を変えることができます。
Xperia Earは基本単独では使えないので、手持ちのXperiaと接続します。Xperia Earは当然NFCを搭載しており、XperiaのNFCマークを近づけるだけで簡単にペアリングが完了します。
通話や音楽を聴くだけならBluetooth接続すればすぐに使えますが、とっておきのアシスタント機能を使う場合には、Android専用アプリ「Xperia Ear」をインストールしておきます。
アプリをインストールすると、Xperia Earを耳に装着した瞬間からアシスタント機能が機能します。装着すると同時に「こんにちは! ○月○○日、日曜日午前時○分です。東京の品川の天気は晴れ、最高気温15度、最低気温11度です」などの情報をお知らせしてくれます。
お知らせしてくれる情報はアプリ側で事前に設定しておくことで、必要な情報だけを聞くことができるようになっています。たとえば「初めてのあいさつ」「日付/時間」「電池残量低下のお知らせ」「不在着信のお知らせ」「未読メッセージのお知らせ」「予定」「天気」「ニュース」「終わりのあいさつ」などから、読み上げて欲しいものを選んでおけくだけです。
さすがに装着するたびに同じ内容の話をされると飽きてしまいそうですが、装着した回数や時間の変化から、話す内容をきちんと変えてくれます。
アプリ通知のメッセージやメール、カレンダーといった内容は「<ピロリン>○○さんからメッセージ、内容は~」といった感じで読み上げてくれます。「通知はスマホを見ればいいだろう」と思いがちですが、作業中に通知が来ても作業を継続できるので、行動を制限されないというところが最高に便利。もちろん、冒頭部分を聞いてすぐに内容を知りたいと思えばXperiaを開けばいいので、このサポートぶりにハマると抜け出せなくなります。
自分から話しかけて操作する際はXperia Ear背面のボタンをポチっと押して話しかけます。「(アーティスト名)の曲かけて」「予定教えて」「地図を見せて」「バッテリー残量は?」「ルート探索」など、あらかじめ決まったフレーズを話すと、音声で応えてくれつつ必要に応じたアプリがXperiaで起動します。
ほかにも「声で起動するアプリ」としてよく使うアプリを、アプリを起動するワードとともに登録しておけば、声でそのアプリを起動することもできます。
Xperia Earは加速度センサーやジャイロセンサーを内蔵しており、「○○さんに電話をかけますか?」と聞かれた際に「ハイ」「イイエ」と声を発しなくても、首をタテに振れば「ハイ」、横に振れば「イイエ」とヘッドジェスチャーでもコントロールできます。人前で声を出すのが恥ずかしい場面ではなかなか重宝する機能です。
Xperia Earのアシスタント機能は“アシスタント for Xperia Ear”に基づいたものですが、もともとのAndroidスマホに備わるGoogleアプリの音声検索も併用できます。どちらが良い悪いではなく、Xperia Earにあるボタンを「短押し」「長押し」することで2つのアシスタント機能を使い分けできるので、臨機応変に使うとかなり便利です。
Xperia Ear付属の専用ケースは単に本体を収納できるだけでなく、ケース自体に内蔵されたバッテリーで充電器としても使えるようになっています。Xperia Earのバッテリー駆動時間は連続通話で約4時間ほど。この専用ケースのバッテリー容量は約12時間ぶん、つまり約3回Xperia Earを充電できるので、バッテリー切れの心配もなく使えます。
筆者のようにXperiaを2台持ちしている場合、Xperia Earがどういうふるまいなのか気になります。通話や音楽再生はどちらのXperiaからでも利用できますが、アシスタント機能はあくまでも一方となり、両方のXperiaからダブルでアシスタントが連続して喋り続けるなんてことはありませんでした。
アシスタント機能の音声は声優の寿美菜子さんによるもの。言葉を組み合わせて読み上げる長い文章でもなめらかにきちんと話しているように自然で、これがかなりの癒やし系。すっかり聞き惚れてしまい、ただ声が聞きたいがためにXperia Earを装着する毎日が続いています。
ふだんはヘッドセットとして使いつつ、欲しい情報を優しく声で教えてくれるXperia Earは、使ってみるとその良さがわかる便利グッズです。
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