週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

超高性能GPSで作る空の道の精度は数cmオーダー!

空の安全を確保する飛行機「チェックスター」を見に行った

2016年12月24日 12時00分更新

空港周辺は安全に離着陸するための無線だらけ
目視に計器測定に大忙しのチェックスター

 さて先に見てもらった羽田空港周辺の飛行機が、同じ軌道を描いて着陸してくるレーダー画面があった。VOR/DMEの仕組みが分かった今なら、ぴたりと軌跡が一致する不思議がよくわかるだろう。

 次の地図は、世界のパイロットに向けて国交省が提供している「空港着陸ガイド」だ。通称「STAR」という地図。

STARを日本語にすると標準着陸経路。矢印部分が羽田空港でグレーが東京湾。東京湾南に飛び出た細い道が東西に伸びる国際線D滑走路D。416と書かれたあたりに南北に2本あるのが、第1、2ターミナルから見える滑走路

先のレーダーの画面と見比べると、千葉の富津岬をかすめて着陸してくる姿がよく分かる

 ここにマークされているのがVOR/DMEではなく、GPSを使う通過ポイントだが、次々に点を追っていくという航行はどちらも同じだ。これに先のレーダーを重ねるとピタリと一致しているのがわかるだろう。

これは東北・北海道方面から羽田に着陸する場合の広域地図。楕円が書かれているのは、飛行場がいっぱいで空中待機する場合の指示。ここで旋回して待ちなさいということ

 また次の地図は通称「SID」という「空港出発ガイド」だ。冬は北風を受けて、地図の下から上に向けて飛行機は離陸するので、どの飛行機も必ず右旋回しTORAM/PLUTOを通過するように指定されている。

矢印が第1、2ターミナルの滑走路。国際線D滑走路は必ず東に飛び立つ。その後みんなPLUTOを経由して、SEKIYADO VOR/DMEへ向かうように書かれている

羽田出発機。このあと大きく右にターンしてPLUTOと目指す

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります