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10月1日オフィスを「東京ガーデンテラス紀尾井町」に移転 記者が潜入した

ヤフー スティーブ・ジョブズに影響を受けた“歩きにくい”新オフィス

2016年10月05日 11時21分更新

 ごきげんよう、アスキーのナベコです。趣味というわけではないですが、会社の床で寝てしまうことがたまにあります。会社は寝心地いい床が一番。さすがに本気で思っているわけではないですが。さて、ヤフーが10月1日より東京ガーデンテラス紀尾井町に本社を移したので、オフィスツアーに潜入して様子を見てきましたよ。

ヤフーは赤坂見附駅からほど近い「東京ガーデンテラス紀尾井町」に本社を移転。関連会社も集め、これまでで最大規模のオフィスとなる。

ヤフーの新オフィスに潜入してきた! ざわ… なんだこの違和感

 インターネット大手のヤフーの社員たちがどんなところで仕事をしているか、気になるますよね。ここが新オフィスの執務室。

 のびのびしていて気持ちよさそう。

 ですが。

 ざわ…

 なんだか違和感がありませんか?

 デスクの配列がジグザグなのです。縦に並んだり横に並んだり。見た目的にはよいですが、実際にここで仕事をしていたらジグザグ歩かなくちゃいけないし、人とぶつかってしまいそう。

雲形定規のような不思議な形のデスクも。

 ずいぶん歩きにくそうだなと思ったのですけど、実はこの配列には理由があったのです。説明は後に。

 私が一番目を引かれたのは、執務室の片隅にあるフリースペース。

気持ちよさそうだ。

 モフッと大きなクッションが置かれているのですが、社員はここも自由に使っていいということ。

 せっかくなので。

おやすみ、坊や。

 寝転がってきましたよ。ウェーイ!

 さすがヤフーさん、クッションの寝心地は最高ですよ。とてもくつろげます。このまま寝たい、もう仕事したくない。それじゃだめなのか。

歩きにくいオフィスの理由をきいてきた

 オフィスツアーでは、ヤフーの最高執行責任者である川邊健太郎副社長執行役員に新オフィス設計の意図について聞くことができました。

ヤフー 副社長執行役員 催行執行責任者 川邊健太郎氏

 川邊氏いわく、特にこの10年でパソコンのインターネットからスマートフォン、あるいはIoTのインターネットへ世の中が大きく激変したのに、社員の“働き方のリズム”に変化はなかったということ。

 「我々はこの10年変わらずガチャガチャとパソコンの前に座って働いていて、働き方のリズムが変化しなかった。PC時代にあった働き方から、スマホ・IoT時代の働き方に変えていきたい(川邊氏)」

 世の中のためのサービスを生み出すために、働き方のリズムを変え、イノベーションを生み出すというのがオフィス設計の最大の意図だそうです。イノベーションとは、川邊氏の定義によると「すでにある組み合わせを変えることで新しい組み合わせを生み出すこと」。

 具体的にはフリーアドレスを導入。つまり、固定の席を決めないで、自分で座る席を毎日決めていいというシステム。荷物のみパーソナルロッカーで管理。PCのWi-Fi経由で社内のどこにいるかはだいたい把握できる環境になっています。

 「どこにいてもいい。隣にいる人が今日と明日で違うかもしれない。新しい人と出会うことで新しい組み合わせが生まれ、新しい考え方が生まれるかもしれない(川邊氏)」

 実は、執務室のジグザグのデスクの配列は、あえて歩きづらさを意図。川邊氏は「歩きづらくすることによって、いろいろな人との摩擦がおこってコミュニケーションが生まれることを期待しています」と発言。故スティーブ・ジョブズがオフィスの設計を手掛けた際には、一番のキーパーソンをあえて人が通るトイレの近くに設置した、という逸話も参考にしたということです。

「あ」と肩がぶつかってステキな出会いが生まれる、なんてことがあるといいなと思ったナベコでした。ちなみに椅子もいくつかバリエーションがあって、好みの椅子の席を選べます。

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