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これからゲームするならGIGABYTEのGeForce® GTX 1060がベストバイ!

2016年10月13日 12時00分更新

実際に動作して快適性をチェック!

 ジサトラメンバーが、それぞれに合ったGIGABYTE製GTX 1060搭載カード選んだところで、実際にオーバーウォッチでどの程度快適に遊べるのかを検証してみよう。検証環境は以下のとおり。

 なお、比較対象用として旧世代のGTX 960およびGTX 660搭載カードをそれぞれ用意した。世代の違う“GeForce GTX x60”番台のGPUでどの程度の差がつくのかが見ものだ。

テスト環境
CPU Intel「Core i7-6700K」(4GHz、最大4.2GHz)
マザーボード ASUS「Z170-A」(Intel Z170)
メモリー Crucial「BLS2K8G4D240FSA」(DDR4-2400、8GB×2)
ビデオカード GV-N1060XTREME-6GD(GeForce GTX 1060 6GB)
GV-N1060G1 GAMING-6GD(GeForce GTX 1060 6GB)
GV-N1060WF2OC-3GD(GeForce GTX 1060 3GB)
GV-N1060IX-3GD(GeForce GTX 1060 3GB)
GV-N960WF2-2GD(GeForce GTX 960 2GB)
GV-N660OC-2GD(GeForce GTX 660)
ストレージ Intel「SSDPEDMW400G4X1」(NVMe SSD、400GB)
電源ユニット Corsair「RM650」(650W、80PLUS Gold)
OS Windows 10 Pro 64bit(Anniversary Update)

GTX 1060のみが60fpsキープを達成

 いきなりオーバーウォッチで検証する前に、一般的な3Dベンチ「3DMark」で描画性能をスコアー化してみたい。

 テストは各カードとも工場出荷時の“ゲーミングモード”のみを使用し(余計なツールは極力入れない)、“Fire Strike”“Fire Strike Ultra”“Time Spy”の3種類のテストを実行した。

 オーバーウォッチをフルHDで楽しむという今回の趣旨でいえば、Fire Strikeが最も重視されるスコアーだ。

「3DMark」のスコアー

 まずVRAM 6GB版の2枚が圧倒的なスコアーを叩き出し、そのすぐ後に3GB版と続く。GTX 960もFire Strikeならそこそこ高いスコアーを出すものの、GTX 1060と比較すると半分程度の性能しか持っていないことがわかる。

 GPUのスペック(CUDAコア数やメモリーバスなど)の差もさることながら、世代落ちのMaxwell世代のGPU(GTX 960)と、最新Pascal世代のGPUでは、同じミドルクラスという括りの中でも圧倒的に性能差がつくのだ。

 それではオーバーウォッチにおけるフレームレートを比較しよう。設定は下図の通り、プリセットで一番高い“エピック”設定をベースに、GPUの選択で画質に差が出ないようレンダリングする際の解像度(レンダー・スケール)を固定したり、テクスチャー品質を“高”固定にしている。また、解像度は1920×1080/2560×1440/3840×2160ドットの3通りに設定した。

 またテストの実施方法だが、カスタムゲームによる5 vs 5のボットマッチをマップ“King's Row”で実施。その際のフレームレートを「Fraps」で測定した。まったく同じ動きができないゲームだけに、最低/最高フレームレートはカードのスペックと必ずしも一致しない点に注意しよう。

今回使用した画質設定。レンダー・スケールを自動にしておくと、非力なGPUでは勝手にレンダリング解像度を落としてフレームレートを出そうとするので注意

「オーバーウォッチ」1920×1080ドット時のフレームレート

「オーバーウォッチ」2560×1440ドット時のフレームレート

「オーバーウォッチ」3840×2160ドット時のフレームレート

 オーバーウォッチでもGTX 1060 6GB版がトップ。3GB版のGTX 1060は6GBよりも10fps程度落ちるが、GTX 960と比較すると圧倒的な差をつけている。

 今回の目的であるフルHD+最高画質設定で60fpsを常にキープできていたのは、GTX 1060を搭載した4枚のカードのみ。

 GTX 960も割と良い線をいっていたが、ちょっと乱戦になるとガクンとFPSが落ちる。チョコマカと動き回るTracerやLucioを確実に捉え続けるには、GTX 960では力不足だ。GTX 660も推奨GPUには入っているが、最高画質でプレーするにはあまりにも非力だ。

 最近はリフレッシュレートが60Hzより高いゲーミング液晶の選択肢が増えてきたが、そうした液晶をキッチリと使いこなしたいなら、スペックの高いVRAM 6GB版がオススメだ。60fpsの普通の液晶で遊ぶならGV-N1060WF2OC-3GDのようなお買い得感の高い3GB版GTX 1060搭載カードもいいだろう。

 だがフルHDでは物足らないという場合は注意が必要だ。WQHD(2560×1440ドット)の場合、GTX 1060カードは平均fpsを中心に見るとどれも60fps強を出しているが、最低fpsは60fpsを割り込んでいる。特に3GB版の落ち込みが激しい。

 2560×1440ドットのWQHD液晶で遊ぶならGV-N1060XTREME-6GBのような高OCモデルで少しでも落ち込みを回避したいところ。4K(3840×2160ドット)でもプレーできるのが今のGPUの凄いところだが、残念ながらGTX 1060では最高画質での描画負荷に対抗できるパワーはない。

 オーバーウォッチのプレー環境をGTX 960からGTX 1060に変更するだけで、常時60fps張り付きのヌルヌル感が味わえるようになるが、その時ぜひとも覚えておきたいのはGeForce独自の機能「FastSync」の使いこなしだ。

 リフレッシュレート60Hzのフル液晶とGTX 1060の組み合わせならば、常にリフレッシュレートより高いフレームレート(平均94~104fps)が出るが、こういうフレームレートが圧倒的に高い状況下ではGeForceのドライバー設定で「垂直同期」を「高速」に設定しておこう。

 垂直同期を有効(3Dアプリケーション設定を使用する、またはオン)にするよりも、描画の遅延が格段に減らすことができ、かつ画面のティアリングも撲滅できるのだ。

NVIDIAコントロールパネルを開き「垂直同期」を「高速」に設定するとFastSyncが有効になる。通常の液晶でオーバーウォッチのような動きの激しいゲームを遊ぶ際はこれを入れておくとより有利になる

 だが高性能なビデオカードを組み込んでも電源ユニットが持つか心配……と考える人もいるだろう。そこでラトックシステム製「REX-BTWATTCH1」を利用してシステム全体の消費電力を調べてみた。

 システム起動10分後を“アイドル時”、オーバーウォッチのプラクティスレンジで10分放置した時を“高負荷時”として比較する。

システム全体の消費電力

 パワフルなビデオカードは電力も余分に食らうというのはここでも確認できたが、GTX 960との対比でもわずか20W程度、GTX 660なら10W強しか違わない。

 つまりGTX 660が運用できていたシステムなら、電力的にGTX 1060に交換してもほぼ問題は出ない(仮想通貨採掘のようにGPUを全力で回す場合はこの限りではないが……)。旧世代PCを現役ゲーミングPCにパワーアップする手段として、GTX 1060は極めて優れた解なのだ。

「オーバーウォッチがぬるぬる動く!」と、GeForce GTX 1060搭載のGIGABYTE製ビデオカードに感動するジサトラ キタムラとジサトラ イッペイ

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