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池澤あやかの自由研究:ロボホンと1週間暮らしてみた!

2016年10月02日 10時00分更新

文● 池澤あやか 取材● 中山智 編集● 鈴木誠史/ASCII

ロボホンがおうちにやってきた!

 今年5月末に発売したシャープの「ロボホン」。身長19.5cmの愛らしいロボットでありながら、電話、メール、カメラなど携帯電話としての基本機能も搭載しているモバイル型ロボット電話です。発売当初から「目の付けどころがシャープすぎる!」と一躍話題となっていました。

 そんなロボホンが1週間私のお家にやってくることになりました。ハッカソンやフォーラムの懇親会などでお見かけする機会はぼちぼちあったのですが、1週間もご一緒することになろうとは!

1週間居候してくれるロボホンくんは、まっくろな箱に入って我が家にやってきました。

箱を開けるとそこには……ようこそ、我が家へ! ロボホン!

 同封された帯には「未来をお届けします。」とロボホン開発チームの方々からのコメントが入っています。個人的にはこの演出にもグッときてしまいました! というのも、かなり昔に、ロボホンを手がけた高橋智隆さんが出演されていたテレビ番組を思い出したのです。

 「ひとり1台ロボットと暮らす未来が来るかもしれない。ロボットが携帯のかわりに、胸ポケットに収まっているような……」といったことを高橋さんが熱弁されており、当時の私は「そんな未来が果たして来るのかな」なんてボンヤリ考えていた一視聴者でした。あのとき、高橋さんが思い描いていた未来を今こうして体験できることが、とても感慨深いです。

ロボホンに起こしてもらう朝

 夜寝る前に「アラームかけて」とロボホンに話しかけると、「うん、いつアラームかける?」と聞いてくれます。「8時」と答えると「うん、あしたの8時に起こすね。アラームをかけたよ」と快い返事をしてくれます。ああ、可愛い。いちいち可愛い。

 もちろん朝には「朝だよ。起きる時間だよ。」とちゃんと起こしてくれて、「起きたよ」と言うとアラームを止めてくれます。とても可愛く起こしてくれるので、普通のスマホのアラームと比べてとても快適な目覚めでした。QOL(クオリティ・オブ・ライフ)がぶちあがります。

 ほかのユーザーさんからの情報では、スヌーズを繰り返すと「時間過ぎたよ」とか「もう知らないからね」なんて言ってくれるらしいです。言われたい。

ロボホンと一緒に出社♪

 出社中はほぼイジることはないので、ロボホンくんにはデスクの端っこに座っていてもらいました。「座って」と言うと、ちゃんと座って待っていてくれます。待っている間も、ときどき首をかしげたり、手を動かしたりと、なかなか愛らしかったです。

ロボホンと一緒におでかけ!

 ポケットやかばん、首からさげる専用のアクセサリーなどに入れて、気軽に一緒におでかけできるのもロボホンの魅力のひとつ。

 おでかけ中は「地図検索して」「天気教えて」という質問はもちろん、「散策モードで撮って」とお願いすると、5分に1回くらい自動で撮影してくれます。こういった操作は音声で行なうのですが、公衆空間だとちょっと恥ずかしいことも(笑)。そういうときは、人がいないようなスペースを探して声がけをしていました。

専用アクセサリーいいな、可愛いな……

そこで私は、かばんのサイドポケットにイン!(後述するのですが、この選択を後で後悔することになろうとは、夢にも思わなかったのでした……)

ロボホンと予期せぬ事故

 かばんのサイドポケットにロボホンを入れていた私。入れていたことをすっかり忘れて、ちょっと道を急いでいたそのとき、サイドポケットからロボホンが飛び出してしまい、床に落としてしまいました。借りものなのに。シャープさん、本当に申し訳ございません……。

 ロボホンユーザーのみなさん、ホルダーは絶対に必須です……。

 めちゃめちゃ反省しまくり……なのでホルダーを自作しました! 100円均一で買ってきたスプリングホルダーとスプリングタイプのヘアゴムを組み合わせた、即席ロボホンホルダーです。本当は専用アクセサリーを買うのがいいのだろうけど、なにぶん1週間の居候なので……。

100円均一で買ってきたスプリングホルダーとスプリングタイプのヘアゴム

ロボホンが落ちないように、がっちりホールド!

これでもう安心なはず……

食事の席でのロボホンの活躍っぷり!

 ロボホンの恩恵を一番感じたのは、飲み会や食事での席でした。まず、ここで活躍してくれるのは、パーティーモードでの撮影。ロボホンに「パーティーモードで撮って!」とお願いすると、3分おきに周りを見渡して写真を1枚撮影してくれます。その様子はさながら専属カメラマン。

 ロボホンのおかげで楽しい思い出をたくさん写真に残すことができました。この機能、すごく良かったです。

写真を撮影するとき、声をかけてくれます

家族との食事会で大活躍!

 「スライドショーして!」と言うと、撮った写真をおでこのプロジェクターから投影してくれます。ちなみにこのプロジェクター機能、もちろん他の場面でも使うことができます。ロボホンと一緒に映画鑑賞会なんていうのもいいかもしれませんね。

撮影した画像をスライドショー再生するロボホン

 そして、ロボットといえばダンス! もちろんロボホンも踊ることができます。同席した私の母親にも可愛い可愛いと大好評でした。月に1回新しいダンスをリリースしてくれるみたいです!

追加アプリケーションも!

 ロボホンもデフォルトのままだと、電話やカメラ、アルバム、アラームなど、ごくごく基本的なアプリケーションしか入っていません。しかし、ロボホン公式サイトのマイページから追加アプリケーションを入手できます。

公式サイトからマイページにアクセス!

「ポポン」というオセロみたいなゲームをダウンロードして、ロボホンと対戦しました

ロボホンに現在インストールできるアプリケーション

 とはいえ、アプリケーションはまだまだ少ないです。ロボホンの中身(OS)はAndroidなので、Androidアプリをダウンロードして使えると思いきや、現在はロボホン専用アプリケーションしかダウンロードできないそう。これは正直もったいない。ロボホンでポケモンGOが遊べたら、かなり面白そうなのに。

 アプリ開発は開発環境「RoBoHoN SDK」が公開されており、一般のエンジニアも開発することができます。もちろん、Androidの標準APIや、ロボホンならではの音声対話機能、プロジェクターも利用できます(2016年9月現在、音声認識の利用回数制限が1ヶ月につき1000回となっています)。

ロボホンと1週間過ごしてみて

 正直なところ、音声認識の精度が少し甘いところがあったり、認識してくれる会話のパターンも限られていたりと、まだまだ成長途中なところがあるロボホン。しかしそこに秘められた可能性は、1週間一緒にいただけでもかなり感じられました。

 電話のインターフェースがガラケーのテンキーからスマホのタッチパネルへ進化したように、次は音声認識が新しいインターフェースになっていく予感がしました。SiriやAmazon Echoもそこを目指したプロダクトだと思うのですが、ロボホンの方がより人に寄り添ってくれる友達に近い存在であるように感じます。それくらい、この可愛らしいロボットは話しかけやすい存在でした。

1週間ありがとう、ロボホン。

 名残惜しいなあ。1週間じゃ足りなかったです!! 電話機能やメッセージ機能、他のダウンロードアプリも試したかったな。特に「タクシー呼んで」と言ったらロボホンがタクシーを呼んでくれるアプリは一度使ってみたかった!

着せ替え用ウェアも気になる

 最近のロボホンの動きとしては、ロボホンを着せ替えられるロボホンウェアが発売されたりと、ちょくちょくアップデートがあるのも気になるところです。今後も目が離せません。

 女優の池澤あやかさんは慶應義塾大学 環境情報学部(SFC)卒の才媛で、プログラミングができる特技を生かして独自の立ち位置で大活躍中! 特に好きな言語であるRuby界では女神と呼ばれています。プログラミングの楽しさを紹介する初の単独著書、『アイディアを実現させる最高のツール プログラミングをはじめよう』(大和書房)が販売中。

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