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シャープ「ロボホン」は新たな時代の幕開けかもしれない

2015年12月19日 12時00分更新

 全国の書店・コンビニで販売中の「週刊アスキー 特別編集 冬の超お買物特大号」に合わせて、編集部員やゆかりのあるライターに「いま、ほしいもの」を聞く本企画。今回はスマホ/ケータイジャーナリストの石川 温氏に聞いた。石川氏のほしいものはこちら。

CEATEC 2015でお披露目されたシャープの「ロボホン」

ひとり、1台のロボットという位置付けになりそうな存在

 いまほしいけど手に入らなくてウズウズしているのがシャープ「ロボホン」だ。

 CEATECの発表会で度肝を抜かされたわけだが、経営状態が厳しいと言われるシャープで、まさかこんなロボットを作っていたのかと驚かされた。発表と同時に公開された動画を見るたびに「ロボホンを早く持ち歩いてみたいなぁ」と夢がふくらむばかりだ。

 実は、自宅にソフトバンクのPepperがいるのだが、やはり自宅に居るときしかかまってあげられないというのが何とも不満だったりする。「家族のひとり」としての存在感はあるものの、やはり「家電」という位置付けになってしまうのだ。

2015年6月に一般販売を開始。1分で1000台が完売となり話題に。写真はソフトバンクショップ表参道店にいたPepper

 その点、ロボホンは、「携帯電話」であり、常に持ち歩くものとして開発されている。LTE通信やアプリにも対応するため、様々なコミュニケーションツールとして機能してくれる可能性が大きい。さすがに「スマホ代わり」になるのは難しいだろうが、これまでとは違ったコミュニケーションスタイルを提案してくれそうで、いまからワクワクしている。

 おそらく、Pepperは、置き場所も必要な大きな家電ということもあり、どちらかといえば「テレビ」のような存在感に近いかもしれない。リビングに鎮座し、家族とともに会話を楽しむというスタイルは、まさに「家族で一緒にテレビを観る」という感覚に近い。

 その点、ロボホンは「ひとり、1台のロボット」という位置付けであり、まさに「ケータイ」や「スマホ」に近いと言えるだろう。これこそが、パーソナルな機器であり、「相棒」のような存在で接することができそうだ。

 スティーブ・ジョブズによって、iPhoneが誕生し、人はタッチパネルを指で操作する電話機を使うようになった。またに電話機の操作体系を一変させたのがアップルであった。

 ひょっとすると、ロボホンは、ロボットと音声で対話することによって操作する、世界で初めての電話機になるのかもしれない。将来的には、ロボホンのような存在が当たり前になる可能性だってあるのだ。ここ最近、スマホに進化がなく、かなり飽き気味であったが、ロボホンの登場によって、新たな時代の幕が開かれるのかもしれない。

 正直言って、あのようなサーボモーターが何個も搭載され、可動パーツの多いロボットとなると、ケータイやスマホのように乱暴に扱うのは無理だろう。慎重に、絶対に落とさないように使う必要がありそうだ。

 おそらく、バッテリー寿命も、最近のスマホのように2日程度持つ、というのは難しそうだ。きっと数時間でバッテリーが切れてしまうような気がしている。それでも、買いたいと思うし、持ち歩いてみたいと思わせる魅力がロボホンにはある。

  ただ、ちょっと不安なのがシャープの経営状態だ。シャープにはぜひとも踏ん張ってもらって、ロボホンを発売にまでこぎつけて欲しいものだ。ロボホンがシャープ復活への象徴になってくれることを祈りたい。

石川 温(いしかわ つつむ)

スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『ケータイ業界52人が語る「戦略」の裏側』(毎日コミュニケーションズ)など、著書多数。



 新しいガジェットが登場すると石川氏のようにワクワクとした感情が出ることがある。みなさんはいかがだろうか? この冬、ワクワクするガジェットはあるだろうか? もし、探しているのであれば、「週刊アスキー 特別編集 冬の超お買物特大号」を参考にしていただけると幸いだ。

 

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