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「タップティックエンジン(Taptic Engine)」を採用

iPhone 7のホームボタンは“ボタン”ではない

2016年09月13日 17時38分更新

 iPhone 7/7 Plusのホームボタン周辺は、従来のiPhoneと造形が微妙に変わっています。ホームボタンが「タップティックエンジン(Taptic Engine)」を採用した、感圧式のセンサーになっているのです。

 タップティックエンジンはiPhone 6s/6s Plusから搭載されていて、ディスプレーへのタッチ圧力を検知して指先にブルッと反応を返す「3D Touch」機能はこれによるもの。ほかにも、2015年4月に発売されたMacBookのトラックパッドや、Apple Watchにも採用されていますね。

 これにより、iPhone 7/7 Plusのホームボタンは、押しこむボタンではなくなりました。物理的には一切動かない板。でも指先にクリック感が伝わるという、不思議な“ボタン”です。

新しいホームボタンは、クリック感を3段階に調整できるようです

 さて、この変更によってもたらされるメリットはなんでしょうか?

 iPhoneユーザーのみならず、スマートフォンを使う人なら、物理ボタンの故障に悩まされることがあったかもしれません。特にiPhoneのホームボタンはアプリを閉じる、ホーム画面に戻る、Siriを呼び出す……と、何度も何度も押し込まれるもの。当然、「ヘタってくる」可能性があります。しかし、新しいホームボタンは、押し込まなくても操作できるため、故障の可能性はぐんと低くなるはず。

 さらに、物理的なボタン機構(可動パーツ)を廃したために、端末本体とのすき間がなくなりました。これは、iPhone 7/7 Plusの目玉の一つである防水・防塵機能の実現に一役買っている点だと思われます。

 そういえば5年ほど前(つまりiPhone 3GSやiPhone 4の時代)、ホームボタンの中にホコリなどが入り込んで反応が悪くなったら、ボタン部分を「デコピン」のように指で強く叩き、端から汚れを出すなんていう方法が流行った記憶があります。新しいホームボタンなら、そのようなことをしなくても大丈夫でしょう。

ちなみにiOSの「AssistiveTouch」機能で、ホームボタン操作などを画面タッチで行なうためのボタンを表示させることも可能です

 一方で、感圧式のホームボタンに不安の声もあります。現地で実機に触れた人たちからは、これまで慣れ親しんできた物理的なボタンの感触とは別物、慣れるのには時間がいるかもしれない、という意見もあったとか。

 ホームボタンはiPhoneの重要な部分。一日に何度も触る部分だからこそ、変更は気になるポイントかもしれません。実機を触ってから購入を検討するつもりだという人には、よく確かめてほしい点といえるでしょう。

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