「タップティックエンジン(Taptic Engine)」を採用
iPhone 7のホームボタンは“ボタン”ではない
iPhone 7/7 Plusのホームボタン周辺は、従来のiPhoneと造形が微妙に変わっています。ホームボタンが「タップティックエンジン(Taptic Engine)」を採用した、感圧式のセンサーになっているのです。
タップティックエンジンはiPhone 6s/6s Plusから搭載されていて、ディスプレーへのタッチ圧力を検知して指先にブルッと反応を返す「3D Touch」機能はこれによるもの。ほかにも、2015年4月に発売されたMacBookのトラックパッドや、Apple Watchにも採用されていますね。
これにより、iPhone 7/7 Plusのホームボタンは、押しこむボタンではなくなりました。物理的には一切動かない板。でも指先にクリック感が伝わるという、不思議な“ボタン”です。
さて、この変更によってもたらされるメリットはなんでしょうか?
iPhoneユーザーのみならず、スマートフォンを使う人なら、物理ボタンの故障に悩まされることがあったかもしれません。特にiPhoneのホームボタンはアプリを閉じる、ホーム画面に戻る、Siriを呼び出す……と、何度も何度も押し込まれるもの。当然、「ヘタってくる」可能性があります。しかし、新しいホームボタンは、押し込まなくても操作できるため、故障の可能性はぐんと低くなるはず。
さらに、物理的なボタン機構(可動パーツ)を廃したために、端末本体とのすき間がなくなりました。これは、iPhone 7/7 Plusの目玉の一つである防水・防塵機能の実現に一役買っている点だと思われます。
そういえば5年ほど前(つまりiPhone 3GSやiPhone 4の時代)、ホームボタンの中にホコリなどが入り込んで反応が悪くなったら、ボタン部分を「デコピン」のように指で強く叩き、端から汚れを出すなんていう方法が流行った記憶があります。新しいホームボタンなら、そのようなことをしなくても大丈夫でしょう。
一方で、感圧式のホームボタンに不安の声もあります。現地で実機に触れた人たちからは、これまで慣れ親しんできた物理的なボタンの感触とは別物、慣れるのには時間がいるかもしれない、という意見もあったとか。
ホームボタンはiPhoneの重要な部分。一日に何度も触る部分だからこそ、変更は気になるポイントかもしれません。実機を触ってから購入を検討するつもりだという人には、よく確かめてほしい点といえるでしょう。
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