■iPhoneシリーズを急速充電する方法■
「iPhone」シリーズを購入すると、通常は「Apple 5W USB電源アダプタ」と呼ばれる5V/1A出力の充電器が付属する。だが、実は両端末とも5V/1A以上での給電に対応しており、対応の充電器やモバイルバッテリーに接続するとより快適に利用できる。
これは以前から「iPadに付属する12Wアダプターまたは10WアダプターでiPhoneを充電すると素早く充電できる」といった豆知識的に語られている内容だ。
もう少し厳密にいうと、アップル独自の“iOSモード”と呼ぶべき急速充電規格があり、この充電規格にあったUSBポートだとiPhoneやiPadに5V/1Aよりも大きい電力を供給できる。古いモバイルバッテリーやUSB充電器ではiPhoneやiPad専用端子を用意していたものもあった。
最近のモバイルバッテリーやUSB充電器は、接続した端末がiPhoneやiPad、Androidのいずれかを判別するICを搭載した製品が多い。cheeroなら“AUTO-IC”、Ankerなら“Power IQ”といった名称のものだ。これらに対応したUSBポートなら、iPhoneやiPadをiOSモードの高出力で充電できる。
では、実際にiOSモード対応のモバイルバッテリーと、非対応のモバイルバッテリーで違いはあるのだろうか。バッテリー残量10%の「iPhone 6s」と「iPhone 6s Plus」で充電電力と、30分間の充電量を比較してみた。
モバイルバッテリーは、cheeroの“AUTO-IC”によりiOSモードで充電可能な「Grip 4 5200mAh」と、Android向けでiOSモードには非対応のAnker「PowerCore 10000 Quick Charge 3.0」を利用している。
効果が大きかったのは「iPhone 6s Plus」だ。5V/1.7~1.9Aで充電でき、30分間の充電量は1.5倍になった。「iPhone 6s Plus」ユーザーもしくは新機種「iPhone 7 Plus」ユーザーなら、自宅の充電器とモバイルバッテリーともにiOSモードに対応した高出力なものに変えたほうが良いだろう。
「iPhone 6s」の場合、通常は5V/1Aのままだが、操作中やバックグラウンド処理の実行中は最大5V/1.5Aの電力が供給された。だが、今回のテストはiPhoneを操作せずに充電したので、30分間の充電についてはiOS対応と非対応でほぼ差が出ていない。
追試として「ポケモンGO」を起動したまま10分間充電してみた。結果、iOSモード対応バッテリーだと11%充電できたが、非対応バッテリーだと7%しか充電できなかった。「iPhone 6s」の場合はアプリを操作しながらの充電だと、iOSモード対応モバイルバッテリーを使ったほうが速く充電できるようだ。
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