週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

モバイルバッテリーの充電効率と速度をチェックする

2016年09月21日 11時00分更新

■iPhoneシリーズを急速充電する方法■

 「iPhone」シリーズを購入すると、通常は「Apple 5W USB電源アダプタ」と呼ばれる5V/1A出力の充電器が付属する。だが、実は両端末とも5V/1A以上での給電に対応しており、対応の充電器やモバイルバッテリーに接続するとより快適に利用できる。

 これは以前から「iPadに付属する12Wアダプターまたは10WアダプターでiPhoneを充電すると素早く充電できる」といった豆知識的に語られている内容だ。

iPad用の充電器(10Wや12W)で「iPhone 6s Plus」を充電すると、付属の充電器(5W)よりも高い5V/1.8A前後で充電できた

 もう少し厳密にいうと、アップル独自の“iOSモード”と呼ぶべき急速充電規格があり、この充電規格にあったUSBポートだとiPhoneやiPadに5V/1Aよりも大きい電力を供給できる。古いモバイルバッテリーやUSB充電器ではiPhoneやiPad専用端子を用意していたものもあった。

 最近のモバイルバッテリーやUSB充電器は、接続した端末がiPhoneやiPad、Androidのいずれかを判別するICを搭載した製品が多い。cheeroなら“AUTO-IC”、Ankerなら“Power IQ”といった名称のものだ。これらに対応したUSBポートなら、iPhoneやiPadをiOSモードの高出力で充電できる。

Ankerの“Power IQ”やcheeroの“AUTO-IC”対応は、iPhoneなどiOS機器の急速充電に必須の機能だ

 では、実際にiOSモード対応のモバイルバッテリーと、非対応のモバイルバッテリーで違いはあるのだろうか。バッテリー残量10%の「iPhone 6s」と「iPhone 6s Plus」で充電電力と、30分間の充電量を比較してみた。

 モバイルバッテリーは、cheeroの“AUTO-IC”によりiOSモードで充電可能な「Grip 4 5200mAh」と、Android向けでiOSモードには非対応のAnker「PowerCore 10000 Quick Charge 3.0」を利用している。

「Grip 4 5200mAh」は“AUTO-IC”対応。iPhoneやiPadなどiOS機器に5V/1A(5W)以上の電力を出力できる

 効果が大きかったのは「iPhone 6s Plus」だ。5V/1.7~1.9Aで充電でき、30分間の充電量は1.5倍になった。「iPhone 6s Plus」ユーザーもしくは新機種「iPhone 7 Plus」ユーザーなら、自宅の充電器とモバイルバッテリーともにiOSモードに対応した高出力なものに変えたほうが良いだろう。

 「iPhone 6s」の場合、通常は5V/1Aのままだが、操作中やバックグラウンド処理の実行中は最大5V/1.5Aの電力が供給された。だが、今回のテストはiPhoneを操作せずに充電したので、30分間の充電についてはiOS対応と非対応でほぼ差が出ていない。

 追試として「ポケモンGO」を起動したまま10分間充電してみた。結果、iOSモード対応バッテリーだと11%充電できたが、非対応バッテリーだと7%しか充電できなかった。「iPhone 6s」の場合はアプリを操作しながらの充電だと、iOSモード対応モバイルバッテリーを使ったほうが速く充電できるようだ。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この特集の記事