大手企業によるスタートアップ企業への支援が加速している。直接的な投資や協業だけでなく、ピッチイベントの開催、イベントへの協賛、インキュベーションプログラム、アクセラレータープログラムの実施など。大手企業は何を狙い、スタートアップ企業へと近づくのか。
第3回(全4回)
大手企業とのアライアンスで培った経験・ノウハウを活かし、今はスタートアップ企業とのアライアンスに全力投球する西日本電信電話(NTT西日本)ビジネスデザイン部ビジネスクリエーション部門の アライアンスプロデューサー、中村正敏担当課長。第3回目は中村氏が手がけた、ベンチャー企業とのアライアンスでのエピソードについて話を訊いた。
社会に貢献するスタートアップと手を組みたい
『介護レク広場 for 光BOX+』は、NTT西日本が提供するセットトップボックス『光BOX+』を使って配信する、介護レクリエーションをテーマにした動画サービスだ。
介護の現場で介護スタッフや高齢者達が学び、楽しむことのできるコンテンツを提供するのが、介護レクリエーション事業を展開するベンチャー企業のスマイル・プラス(現BCC)だ。このサービスを介護施設などにNTT西日本の営業マンが提案している。
NTT西日本がスマイル・プラスとアライアンスを組むきっかけとなったのは、トーマツ ベンチャーサポート主催するベンチャーが大手などに自社サービスをプレゼンして、ビジネスをつなぐプログラム“モーニングミートアップ”の場での中村氏の“直感”だった。
中村氏は振り返る。「創業者とたまたまお話する機会があって、人を支えることのできる素晴らしい事業内容に魅力を感じました。社会インフラ事業を生業とする当社としては、スタートアップと手を組むのであれば、社会に貢献するようなビジネスを営むところでなければと考えていましたから」
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